とある食品庫に来ている。普通の食材は既に賞味期限を越えてしまってる。
別にちょっと位腐敗してようが、私の有機化合物より活動エネルギーを得る、DORA-e-MONエンジンには支障がない。
ただやたらと人間を模して作られたせいで、味覚が鋭敏となっていて、腐ったものは口に出来そうにない。
私はアザゼラ、極限まで人間を模して作られた実験体。
さる大戦の後半に、機械帝国カーネルにより作られた。
生き残った人間側のレジスタンスが、小規模でそれぞれシェルターの中に籠城するようになって、膠着戦になり、
何度か機械側から交渉に向かうも撃退され、
かくしてただの人間としてあるレジスタンスの中に侵入する事となった。
恐らく専門家でさえ見分けはつかなかっただろう。
私は貴重な人間の生き残りとして暖かく迎えられ、
回りからは人間として扱われた。
短かったが幸福なひととき、
それが突如一夜明けた途端、数百人はいた、地下アジトの中の全員が
霧のように消えていなくなっていた。
所持品などはそのまま残されていたし
理由は分からないが全員が外に退去した、そうとしか思えない。
あれからここまで、ほとんど人の姿を見かけない。
ほとんどと言うのは、途上で見かけた、人の亡骸の他にはと言う事。
一体何があったのか。
ひとときだけでも私は人間でいられた。人から人間として迎え入れられた。
だから体が機械でも私は人間なのだ。
こうして最後の生き残りとおなじ目に遭って、
日々何とか食いつないで
生き残りの仲間を探して荒野を歩き回る。