10回目 遅れ、進みの力率について・・

8回目の(遅れ、進みの力率については別の機会に・・・)
 についての説明
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 電気回路での説明に 「遅れ」、「進み」の用語
について、いまいち詳しい説明をします。
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100vを電源にした直列回路です(1図)
2図に負荷ベクトル Z=20Ω、3図にE、Iのベクトルを
表示してあります。
3図に注目です各値はI=5A、E=100vとなって
います。なお EとIの角度は30度となっています。

ーーー ※ 下記 但し書き をご覧あれ ーーー
交流回路ではこの2個のベクトルが同時に反時計方向
に回転しつづけます。50HZであれば1秒間に50回転
します。その時々のEとIの値は先端の矢印しと水平線
(3図の青い線)との距離がその瞬間の値となります。
ときにはE又はIの線分の長さと(最大)なることもあり、0と
なることもあり、当然マイナスの値(水平線(3図の青い線)
より下側にベクトルが位置した時)になることもあります。
 このように交流回路をベクトルを利用して、その解析を
しようというものです。

老いぼれ親父の電気工学

 ところで 「遅れ」、「進み」についてでありますが
3図で EとIが 同時に左回転すると考えた時に、
どちらが先に「T」の位置に進むかと言うことです。
EがIより先に「T」の位置に進む事が理解できると
思います。これを 
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「EはIより進む」又は「IはEより遅れる」と表現します。
角度を付け加えるならば 
「EはIより30度 進む」又は「IはEより30度遅れる」
と表現します。
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なんのことはありません、3図を見れば簡単に理解
出来る事と思います。

又力率の進み、遅れについてですが、2図において
ZとRの位置関係でZが上にあれば 遅れ力率
Zが下にあれば 進み力率と言います。
負荷がRのみの場合は 力率100%(遅れ進みなし)
と言うこととなります。
 この関係は3図のEとIとの関係でも引きずる事となります。3図を見ても「進み力率」、「遅れ力率」の関係が理解出来ると考えます。2図と3図は上下逆となっていましょう??。3図ではEとIの角度を「位相角30度」などと言ったりします。(むしろ一般的な表現です。)
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ところで私は「左回転」は嫌いなので「右回転」で考え
たいのですが、いけませんか ??? 

 OKです。但し世間、一般的に「右回転」として考え
られていませんので、他の人に説明する時には「左回転」
に変換して説明する必要があると考えます。まあ常識に
従うと言う事でしょうか??  

最後になりましたが、ベクトルは一般的に実効値で記述する
約束になっています。
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説明上 今回は 3図の
※ 「ベクトルは瞬時値での値」と認識をして下さい。

おわり