■ヘルシンキ発 シベリウスの邸宅・アイノラ半日観光

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夏に聴きたい名曲といえば、シベリウスではないでしょうか?1957年に没した北欧フィンランドの作曲家で7曲の交響曲を中心に多くの管弦楽曲を残しておりますが、なかでも帝政ロシアからの独立をテーマにした強い意志を持つフィンランディアは多くのクラシック・ファンのみならず全国民を熱狂させてきました。シベリウスの交響曲は夏に聴くと少し冷感を感じるような大自然の息吹を感じることができます。

 

フィンランドの国民の英雄であったシベリウスはユーロが流通する前までは紙幣に使用されておりましたが、晩年はヘルシンキ郊外40㌔離れたのアイノラという田舎に引っ込み、静かな余生を送っていました。アイノラは、シベリウスの妻アイノから名付けられており、現在も当地にはお二人のお墓があります。今なお世界中にあまたいるシベリウスファンにとっての聖地となっています。

 

このアイノラの敷地内がそのままミュージアムとして一般公開されるのは、毎年5~9月の間に限られています。生前の作曲家が寛いだリビングやピアノが飾られており、近くにはサウナ小屋もあります。夏の時期にはテラスで歓談する人も多く、彼の作曲した美しい曲はこういう森や草原に囲まれた風景から生み出されたものだと納得できます。

 

フィンランドの夏は優しい風に包まれています。森と湖の国フィンランドは争いや喧噪を避けた桃源郷のような穏やかな時間が流れています。今年の夏はあと僅かな期間しか残されておりませんが、機会がありましたらヘルシンキとアイノラの旅に行ってみませんか?

 

 

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