入学から4ヶ月ほどが経った頃、学校を辞めたいと泣き出しました汗時々、辞めたいという事はありましたが、この日は本格的でした。


身の周りの人達には恵まれていたものの、学食に行けばなんとなく注目され、コソコソ話をされる事もありました。


また、通学が遠く、途中の駅でトイレに行くことが多くありましたが、多目的トイレがない事もあり、また、使用中である事ももちろんあり、ストレスのもととなっていましたアセアセ

どうしようもない時は女子用に入ったりもしていたようですが、年配の方にはじろじろ(仕方ないです。だって、どっちか本当に分からないもの)見られる事も多かったようです。


ひとつひとつは想定内でしたが、束になってやってくるとキツい。それに加え、ハードな体育に、なべシャツの苦しさ、朝早く出て、部活で遅くなる。勉強だってやらないといけない、絵を描く時間もないショック

精神的なものか?お腹は痛くなる。でも外のトイレに気軽に入れない。悪循環。


高校を辞める事は私には想定内だったので、話しを聞きながらいつも通り、

「しばらく休んでみてもいいし、辞めてもいいよ。部活辞めて様子見てもいいやんか。」と話していました。


そこにサッカーの練習から戻ってきた弟。


度々家で繰り広げられる「学校辞める辞めない問答」をスルーしてきた弟でしたが、やっぱり今日は本格的になっていると感じたようでした。


「ねぇ、〇〇(本人の名前)、あんなに頑張って入った高校なのにもう辞めるん?まだ7月やで。」


弟は信じられない!という雰囲気で言いました。


少し発達障害のせいか、本人は記憶力があまり良い方ではありません。だから、歴史などは、年号と出来事だけでは覚え辛いので、全て流れで覚えないといけませんでした。そっちの方が全体に覚える事は膨大になりますが、出来事の前後関係が分からない事には頭に入らないので、時には教科書以外も勉強して覚えてゆきました。


そういう苦労を見てきた弟にとっては、4ヶ月足らずで辞める選択肢はあり得ないようでした。


そんな弟は小学校からサッカーをしていて、小学校時代の弱小チームから中学からそこそこのチームにセレクションを受けて入り、段々力をつけている実感がある中学2年生。

中学も家の近くではなく、「色々な人に出逢いたい。」と希望して、少し遠くの大規模な中学に通学していました。

どちらも最初は大変そうでしたが、「人は慣れていく」を形にしたような男で、本人も弟には一目置いている様子でした。



当たり前といえば当たり前の弟の言葉でしたが、本人の心にはなんだか沁みたようで、しばらく泣いた後に、しゃくり上げながら部屋に戻ってゆき、次の日からまた学校へ向かって行ったのでしたお願い



何を言うかではなく、誰が言うか。