やっぱり石鹸で手洗い、

そしてガラガラガラとうがい。

これに勝るものはありませんな。

 

過剰な消毒と殺菌が「人間の肺を破壊するメカニズム」がわかった

投稿日:

 

平衡を失った世界で

最近はテレビをつけても、再放送か、テレワークみたいな荒い画像の番組ばかりで、今は以前にも増して、ほとんどテレビ番組を見ないようになっていまして、そんな中、手持ちの DVD とか動画配信サイトの映画などを家族で見ることが多いです。

先日、食後にひとりでお酒を飲みながら、「これは懐かしい」と、久しぶりに見ましたのが、

コヤニスカッツィ/平衡を失った世界』という1982年のドキュメンタリー映画でした。すでに 40年前の映画ですね。

これは何と説明していいのかわからないのですが、ストーリーもナレーションも何もなく、Wikipedia の説明では以下のような映画です。

コヤニスカッツィ - Wikipedia

『コヤニスカッツィ/平衡を失った世界』は、1982年製作のドキュメンタリー映画。

この作品にはナレーションや台詞が一切挿入されず、一連の映像とバックに流れる音楽の提示という形式で統一されている。

タイトルの「コヤニスカッツィ」とは、ホピ族の言葉で「常軌を逸し、混乱した生活。平衡を失った世界」の意。

 

これは淡々とアメリカの現代生活の様子が流されるだけの映画なのですが、見ているうちに、この、

「常軌を逸し、混乱した生活。平衡を失った世界」

という光景が浮かび上がるのですね。

当時の私は 18歳とかで、北海道から東京に出てきたばかりの頃でしたが、話題となっていたので見に行ったものの、

「なんだべ、これ?」

と首をかしげながら帰ってきた記憶があります。

それでも、この映画のほぼ全編で流れていたフィリップ・グラスという音楽家の曲が大変に気に入り、

その後よく聞いていた思い出があります。

 

コヤニスカッツィ自体は、YouTube にもずいぶん以前から分割してアップされています。

Koyaanisqatsi part 1

この映画のオープニングが、この記事の冒頭に載せました米ユタ州キャニオンランズ国立公園にある「ホピ族の壁画」なんですけれど、

見ているうちに、何だか黒い人たちが離れて立っているように見えてきまして、

「ホピもソーシャルディスタンスかよ」

と思わず苦笑しましたが、このホピ族の壁画のシーンの後、

映画は、アポロ12号計画のサターン V ロケット打ち上げシーンに移行していきます。

そして、「人類はいかに自然に介入し過ぎてきたか」が次第に映画の中で明らかになるにつれて、若かった私でも、さすがに、

「この地球も長くないなあ」

と思った次第ですが、今の世界を見ていると、「ああ、やっぱり長くなかったんだなあ」と改めて思います。

現在までの 2000年より以前の人類社会は、どちらかというと「自然に介入」していくことに積極的ではなく、

自然と協調して生きていた部分のほうが強かったはずです。

それが、この 2000年ほどで、人類社会は、過剰に「自然への介入と支配とコントロール」の方に進んでしまい、

今はもう取り返しのつかないことになっています。

過去記事でも、いろいろとその「自然への介入と支配の悪影響」については、記事にしてきましたが、

その影響が壊滅的なレベルに達してきていることは、以下の記事などが、比較的よくあらわしているのではないかと思います

 

人類の自然への介入がもたらした現実についての記事

地球上の昆虫の減少が「カタストロフ的なレベル」であることが包括的な科学的調査により判明。科学者たちは「100年以内にすべての昆虫が絶滅しても不思議ではない」と発表

地球の植物は、予測されていたより「500倍の速度で絶滅し続けて」いる。そのような大量絶滅局面の中で「人間の最大の共生者としての植物」を振り返る

地球の水は人間の薬により、もはや死につつある。そして、この大洪水の時代に次は大地が浸食され、完全絶滅への道程はさらに進行するはずで

 

これらのような自然への介入の影響が激しくなったのは、皮肉なことに、先ほどのコヤニスカッツィが公開された「 1980年代から」でした。

そして、コヤニスカッツィの監督は、当時、気づいていなかったかもしれないですが、現状の地球で人類が自然に介入したことの中で、

「最も地球に悪い影響を与えているもの」は

「地球上での殺菌と消毒」

だと私は確信しています。

ここには、農薬や一部の殺虫剤、あるいは、排水から環境に流入している抗生物質や抗ガン剤を含む医薬品なども含まれますが、

要するに、

「細菌やウイルスを殺す薬剤すべて」

が地球の環境を破壊しています。

それらは、地球の水体系に深刻なダメージを与え、あるいは、土壌に深刻なダメージを与え、昆虫たちは絶滅し続け、それらの微生物や昆虫類を食糧とする鳥類を含む大量の大型生物たちも絶滅し続けています。

 

鳥もまた歴史的な大量減少カタストロフの渦中に : 過去50年間で北アメリカで「30億羽」の鳥が消えていた

 

2019年9月23日の米フォーブスより ・Forbes 1970年から2017年までのアメリカとカナダの鳥類の生息数の推移 ・allaboutbirds.org   鳥類の壊滅的な減少の現実 … 続きを読む鳥もまた歴史的な大量減少カタストロフの渦中に : 過去50年間で北アメリカで「30億羽」の鳥が消えていた

In Deep

 

現在、世界中で、衛生概念が地球の経済を破壊し続けていますが、

それ以前から、それと同じ線上にある衛生概念が、地球の自然を破壊し続けてきました。

そして、現在、さらに、

・新型コロナウイルスに対しての屋外での大規模な消毒

・イナゴ(サバクトビバッタ)への対策

として、世界の広範囲で、おびただしい消毒剤と殺虫剤が使用されています。

それについては、以下のような記事でも取りあげました。

 

世界中で拡大する大規模な消毒剤の空中散布や、日常的な手の過剰殺菌により、いよいよ人類の健康状況は終末の局面に至ると予測される

 

・スペインで大規模な空中消毒が実施されることを報じたメディア。La Razon   消毒剤とは「毒」だという認識が必要となっている あんまり暗い気分になりたくはないのですけれど、報道などを見 … 続きを読む世界中で拡大する大規模な消毒剤の空中散布や、日常的な手の過剰殺菌により、いよいよ人類の健康状況は終末の局面に至ると予測される

In Deep

 

新型コロナウイルス対策としての「屋外の消毒」に関しては、WHO でさえ、「無意味だからやめるように」と通達していますが、いまだに続けられている国も多いようです。

路上の消毒剤散布、コロナウイルス除去に効果なし 健康上のリスクも WHO

世界保健機関(WHO)は5月16日、複数の国で実施されている路上での消毒剤散布には新型コロナウイルスを除去する効果はなく、むしろ健康上のリスクが生じると警告した。

WHOは、コロナ対策の一環で実施されている清掃や消毒に関する文書で、「路上や市場などの屋外で消毒剤を散布したり薫蒸したりすることは…消毒剤がほこりやごみによって不活性化されることから、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)ウイルスなどの病原体を消毒する方法として推奨されていない」と指摘。

さらに、道路や歩道は新型ウイルスの感染原とはされておらず、屋外であっても消毒剤を散布すると「人間の健康に危険」を及ぼす恐れがある指摘した。(AFP

同時に、WHOは、以下のようにも述べています。

また、人への消毒剤散布については「いかなる状況下においても推奨されていない」と強調。「身体的にも精神的にも害を及ぼす可能性がある上、感染者が飛沫や接触によってウイルスを拡散させる可能性が減るわけでもない」と説明した。

塩素などの有毒な化学物質を人に散布することで、目や肌の炎症や気管支けいれん、胃腸への影響が起きる恐れもあるという。

そして、「人への散布」ではないにしても、

現在、日本を含めた世界中の人々が、これらと同じ性質を持つ薬剤で、

「過剰で無意味な消毒行動」

を取り続けています。

日本においても、公共施設やスーパーなどでは、「入店の際は、消毒液のご使用をよろしくお願いいたします」という放送が繰り返し流されます。こうなると、ほとんど半強制的なものですが、多くの人たちが言われた通りに、それで手を消毒しています。

上の報道で WHO が、

> 目や肌の炎症や気管支けいれん、胃腸への影響が起きる恐れもある

という物質を「自主的に、手に塗り込んでいる」わけです。

 

しかも、毎日毎日。

 

手というのは、人間の部位の中で「最も様々な部分に影響を与える」ものです。

手は人間の体のいろいろなところに無意識にふれるものでして、たとえば、体が痒かったら手でふれるでしょうし、目や鼻もそうですし、あるいは、いろいろな状況はあるだろうとはいえ、一般的な人たちは、食事の際には手を使うと思います。

つまり、「手に付着した物質」は、口を経て、体内に入る可能性が高いと共に、最近の環境では、

「家中を常に消毒し続けている」

という方も多いと聞きました。

その場合、

「生活環境の大気中に、常に消毒液が散布されている状態」

となっていると思われます。

WHO が、「目や肌の炎症や気管支けいれん、胃腸への影響が起きる恐れもある」物質が、日常の大気中に漂い続けているわけです。

新型コロナウイルス対策として、一般的に消毒剤として用意されているものは、第4級アンモニウム塩とか次亜塩素酸ナトリウムとか、いろいろとありますが、全部「人体に対しての作用としては同じようなもの」です。

ひたすら体に悪いのです。

そして、これらのような消毒剤・殺菌剤の最も重大な人体への作用のひとつが、

「肺の損傷」

です。

これは、以下の記事で、米ハーバード大学とフランス国立衛生医学研究所の共同研究について記したことがあります。

 

「タバコではない」 : 慢性閉塞性肺疾患(COPD)の最大の発症要因は「漂白剤と消毒剤」であることが判明。第四級アンモニウム塩を含む除菌製品が私たちの社会を破壊する

 

・collective-evolution.com   家庭にも多数ある除菌剤/漂白剤製品のすさまじい悪影響 慢性閉塞性肺疾患(COPD)という病気があります。これは、一般的に「タバコ病」な … 続きを読む「タバコではない」 : 慢性閉塞性肺疾患(COPD)の最大の発症要因は「漂白剤と消毒剤」であることが判明。第四級アンモニウム塩を含む除菌製品が私たちの社会を破壊する

In Deep

 

まあしかし、こんな In Deep のややこしい記事を読むより、たとえば、以下のような日本の医療記事のほうがわかりやすいかと思います。

お掃除アイテムに潜む健康への危険性

“キレイな家庭はハッピーな家庭” という格言のもとに生きているなら、これは変えたいと思うかも。

漂白剤や一般的な消毒液が、致命的な肺疾患のリスクを

高める可能性を示す研究結果が発表された。

事実、この研究は、定期的に化学物質を吸い込むことで、

慢性閉塞性肺疾患 (COPD) を患う可能性が

最大32%も増加することを明らかにしている。

アメリカのハーバード大学とフランスの国立健康医療研究所 が共同で行った30年にわたるこの研究は、

アメリカ国内で5万5千人にも及ぶ看護師がこの疾患を抱えていることに着目したもの。

1989年以降、そのうちの663名が医療器具や表面の洗浄に最低週1回は消毒液を使用することを義務付けられており、

2009年と2017年5月の間にCOPDであると診断されていた。

研究チームのリーダーであるオリアン・デュマスは、「漂白剤や第4級アンモニア酸といった消毒液は、一般家庭で広く使われている。消毒液の家庭での使用がCOPDの発症に及ぼす潜在的な影響についてはまだ知られていない」 と言う。(Womens Health

この中で注目していただきたいのは、

> アメリカ国内で 5万5千人にも及ぶ看護師がこの疾患を抱えている

という部分です。

つまり、さまざまな職種の中で「最も重大な肺疾患をおこしやすい職業のひとつが看護師」だということが、この研究が始まった理由なんです。

ふだん最も衛生に気をつかっている看護師さんたちが、次々と重症の肺疾患に陥るのは、なぜなのか。

そして、判明したのが、「 COPD の原因が、消毒剤にある」ということだったのです。



サイトへ続く


い以上danのブログより


シェア!