中国の余りに突然の携帯電話の解約数1400万件

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今年1月と2月に「中国の携帯電話の解約数が1400万件以上に達した」理由は誰にもわからないながらも、新型コロナウイルスは、そのような経験したことのない混乱をもたらすものである可能性を示す


「理由は不明」
世界中のメディアが、一斉に「中国の発表した通りの数字や状況」を発表している中、アンチ共産党の中国語報道メディアであるエポックタイムズと NTD 等は、一歩も引かない態度で挑んでおり、日々、戦闘的な報道記事を発表し続けています。

その中で、ちょっと興味深い記事を見出しました。

それは、

「 1月と 2月の中国の携帯電話(スマートフォン)の契約数が、突如 1400万件以上減少した」

という報道でした。

いかに人口の多い中国とはいえ、「 2ヵ月間で、1400万件の解約が出た」ということは、かつてないことですので、いろいろと憶測を呼んでいます。

中国の携帯通信事業は、主に3つの大手によって支えられているようですが、下のグラフが、その3つの通信サービス会社の合計の 2016年2月からの携帯契約数の推移となりますが、これを見るだけで、その異常ぶりがわかります。

2016年2月から2020年2月までの中国の携帯契約者数の推移



この統計が発表されて以来、その落ち込み方が普通ではないため、中国では、さまざまな憶測が飛び交っているとのことです。

たとえば、「まさか新型ウイルスで亡くなった人たちの…」というようなことを囁く人たちも当然いるようなのですけれど、合理的な話では、長引いた都市封鎖や会社などの営業停止などにより、多くの中国人が金銭的に困窮することになり、携帯を解約したという話もあります。

しかし実際の理由がわからないだけに、あまりにも急激な解約数に戸惑いの声が出ているようです。

それにしても、こんなに突然多数の解約が発生すると何より携帯事業者のほうが大変そうですね。

このことに関しては、日本語版のエポックタイムズに訳された記事が出ていましたので、概要をご紹介させていただきます。

中国通信3大手、今年1月2月で携帯電話の契約数が1447万件も減少 憶測飛び交う


2020/03/21

近年急速に発展する中国の通信業界だが、このほど、2020年1~2月の 2カ月間で、中国の 3大手の中国本土の契約者数が約 1447万件あまり減少したことが分かった。この急激で大幅な落ち込みは、さまざまな憶測を呼んでいる。

3大手の一つで国有の中国移動(チャイナモバイル)は 2020年 1月のユーザー数を前月比 86.2万件減、2月は 725.4万件が減少した。

中国聯通(チャイナユニコム)は 1月に前月比 118.6万件減、2月は発表していない。

中国電訊(チャイナテレコム)は 1月のユーザー数は前月比で 43万件増加したが、2月はおよそ 560万件減少した。

大手 3社の 2カ月間の減少を合算すると、およそ 1447万件の携帯電話契約数が消えたことになる。

過去のデータをさかのぼってみると、中国のモバイルユーザーは、2018年6月に最高契約数を記録して以降、微増微減が続いていたが、この 2カ月で突然急落したことで、武漢発の中国共産党ウイルス感染症との関連を連想する声があがっている。

一つは、中国当局が正確に発表していない、ウイルス感染者の死者数が解約の大幅な増加に繋がったとの見方だ。

ほかには、ウイルス流行と都市封鎖などによる経済不況で、企業が倒産したことにより、携帯電話の解約が相次いだというも声もある。また、不況により複数の台数を契約していた個人が予備の携帯電話を解約したという推測もある。

中国本土は昨年 11月、「番号ポータビリティサービス」(番号を変えずに希望のキャリアに変える)を開始しており、その影響との見方もある。

しかし、携帯電話の契約数だけではなく、「通信量の減少がある」と、 チャイナモバイルの楊傑会長は最近明かしている。

香港のメディア「香港明報」の 3月20日付によると、楊傑会長は、2020年最初の 2カ月間と、肺炎ウイルス流行の影響について語っている。

楊会長によると、2月は携帯電話の契約者数が 725万人減、4Gの顧客数が 1200万人減、新規契約者数が約 6割減、ホームブロードバンドの愛用者数が 6割減、携帯電話などの商品売上が 3割減で、多大な影響を被ったという。

また 1月の旧正月の前後には、1日平均あたりの音声通話が 27%減、SMSも 43%減少し、モバイルインターネットトラフィックも 2%減り、国際ローミングの収益が半減したという。

ここまでです。

契約数の減少もですが、この中国最大手の通信企業であるチャイナモバイルの会長さんが言う、

「 2月のホームブロードバンドの愛用者数が 6割減」

とか、

「音声通話が 27%減、SMSも 43%減少」

というのは不思議です。

この 1月、 2月は多くの中国の都市が封鎖あるいは、それに近い状態となっていたと思われますが、そういう時こそ、ホームブロードバンドだとか、携帯での通話とか、SNS の使用は増えると思われるのですけれども。

これはやっぱり……(物騒なことを書くのはやめなさい)。

中国で起きていることは、結局わからないのですよね。

日本国内の報道では、香港の優れた報道メディアである「サウスチャイナ・モーニングポスト」の報道を引用して、「中国当局は、感染しても無症状の人を統計に加えていなかった可能性」を本日報じていました。


香港紙サウスチャイナ・モーニングポストは22日、中国本土の無症状の新型コロナウイルスの感染者4万3千人超が2月末時点で中国政府の統計に計上されていなかったと報じた。

同時点の公式な感染者数は約8万人だが、これらの無症状者を合計すると12万人を超えた計算となる。中国政府の非公開資料が情報源だとしている。 (朝日新聞)

しかし実際には、ここにある数字の 4万3000人くらいは「誤差」でしかないはずです。

以下の記事でふれましたけれど、「あくまで可能性」としてですが、中国本土の感染者数は、当局から公表された数の数十倍などのすさまじいものだった可能性があります(あるいは今も)。


今現在のイタリアやアメリカの感染速度と感染威力のすさまじさから、改めてそう思います。

あるいは、以下の記事で示しましたように、現在の中国での多くの死者の死因が、当局命令により「過労死」と「死因不明」に覆い尽くされている現実があります。

中国発の終末感 : 習近平主席賞賛本の発売と共に「武漢での新型コロナウイルスの新たな感染者がゼロ」になった話を聞いて、90%以上の死因が「過労死」のデータを改めて眺める


なお、新型コロナウイルスに感染した人の中で「無症状の人たちの割合」について、3月20日の科学誌ネイチャーで、その分析が進められていることが記事になっています。

記事のタイトルは、「隠されたコロナウイルス感染が新たな感染流行の種になる可能性がある」というもので、まだはっきりとはしていないものの、

「感染した人たちの 60%ほどが無症状である可能性がある」

としています。

これがある程度正しければ、どこの国でも、(症状のない感染者のほうが多いということから)実際の感染者数を完全に把握するのは不可能なはずで、検査数を増やせば増やすほど、アメリカやイタリアやスペインのように「泥沼」になっていくはずです。

2020年3月23日までの24時間の新たな感染確認数の推移



1日に検査できる数には物理的に上限がありますので、これ以上、指数関数的に増加することはないでしょうけれど、同じような率でどんどん増え続けると思われます。

こうなってくると、対策なんてないようにも響きまして、だからもう「起きてしまったパンデミック」として、封鎖とか自粛とかはやめて、普通に過ごしていく方向に移行していき、少しずつ抗体を持つ人たちを増やしていくしかないのではないかと思うのですけれど、これは間違った考えなのですかねえ。

なお、ヨーロッパは広範囲でパニックそのものですけれど、そんな中で、クロアチアの首都ザグレブでは、マグニチュード 5.3の地震が発生しまして、これはクロアチアの地震としては、過去 140年で最大の地震でした。

3月22日 都市封鎖の中で1880年以来の大地震に見舞われたクロアチアの首都



クロアチアも感染者が急増していまして(3月23日現在、306人が感染確認)、実は、この地震は、

「クロアチアの首都の一部が閉鎖されている中で発生した」

のでした。