車検を自分で行うユーザー車検について。必要書類や予約方法、検査の流れは?
投稿日:2018年4月14日

ユーザー車検とは、ディーラーなどの業者に依頼せず、車の所有者が以下の場所に車を持って行き、自分で車検を受検することを言います。

普通車・・・運輸支局
軽自動車・・・軽自動車検査協会
車にどこのナンバーがついていても、全国どこでも受検できるので、里帰り中や短期出張中などでもユーザー車検という選択肢をとることが可能です。


ユーザー車検は、基本的に

事前準備
当日の手続き・各種支払い
検査
再検査※不合格箇所があった場合は
車検証の交付
という流れを辿ります。

業者に車検を依頼するよりも手間はかかりますが、その分安く済み、意外と簡単にできるという点から、今注目を浴びている車検方法なのです。

ここでは、必要な書類、予約の仕方、実際の検査の流れなど、ユーザー車検について詳しく紹介していきます。


 
目次[表示]
事前準備





1.ユーザー車検を予約しよう
まずはユーザー車検の予約をしましょう。

予約なしでも受検できることもありますが、可能性としてはかなり低いので必ず事前に予約をして行ってください。

予約は、下記の方法でできます。



インターネット

普通車はこちら↓
国土交通省 自動車検査インターネット予約システム

軽自動車はこちら↓
軽自動車検査協会 軽自動車検査予約システム

メモ
いずれもアカウント登録が必要です。

電話予約

受検する運輸支局等に直接電話をかけて予約します。

普通車はこちらで電話番号をチェック↓
国土交通省 運輸支局一覧

軽自動車はこちら電話番号をチェック↓
軽自動車検査協会 全国の事務所・支所一覧

ユーザー車検予約の注意点
1.予約は希望日の14日前から

検査場によって違いがありますが、だいたい14日前から予約が可能です。

2~4月は検査場が混み合う時期なので、早めの予約がおすすめです。

2.早めのラウンドがおすすめ

ユーザー車検が受けられる時間は、午前2ラウンド、午後2ラウンドの計4ラウンドに分かれています。

細かい時間帯は受ける場所によって違いがありますが、一例をあげると

1ラウンド 9:00~10:15

2ラウンド 10:30~12:00
3ラウンド 13:00~14:15
4ラウンド 14:30~16:00
のようになっています。

整備し直して再検査が必要な場合でも、早めのラウンドで予約をとっておけば午後の部に再検査できることがあるので、その日のうちに車検に合格できる可能性があります。

再検査を後日にすることも可能ですが、再び検査料を支払わなければならないので、なるべく当日のうちに合格できるように午前のラウンドで予約をとると良いでしょう。

3.当日予約や変更、キャンセルについて

当日予約や変更、キャンセルは、以下の時間帯まで受け付けています。

午前のラウンドは8時まで
午後のラウンドは12時まで
当日だと予約ができる可能性が低いので、予約は前日までに行いましょう。


 
24ヶ月点検整備
24ヶ月点検整備とは、法律で定められている24ヶ月ごとに行う車の点検整備のことです。

車検のタイミングで行うことが一般的で、ユーザー車検の場合も24ヶ月点検整備を行うことが通常です。

自分で行っても問題ありませんが、点検箇所は56箇所もあり、特殊な道具を要するため、業者に行ってもらうのが現実的です。

24ヶ月点検整備のみをディーラーや整備工場などに依頼するのが良いでしょう。

部品などの交換や修理があれば別途費用が発生しますが、点検だけなら2万円前後で行ってくれます。



 
ユーザー車検に必要なもの
ユーザー車検に必要なものは下記です。

 

普通自動車 軽自動車 備考
自動車検査証 軽自動車検査証 車検証と呼ばれるもので、有効期間内のものが必要です。車検証に記載されている有効期間内に車検を受検しなければなりません。
自動車税納税証明書再発行:管轄の県税事務所 軽自動車税納税証明書再発行:管轄の市区町村役所 自動車税は毎年4月1日時点の車の所有者に課せられる税金で、納めるとだいたい5月に納税証明書が送られてきます。
定期点検整備記録簿

24ヵ月定期点検整備記録簿のダウンロード

近くの整備振興会などで購入可能(約150円)

車購入時にもらう書類です。24ヶ月点検などを行ったら記録します。
自動車損害賠償責任保険証明書

再発行:加入している保険会社

車検期間をカバーしている有効期限内のものが必要です。車検時、自賠責保険に加入しているか確認がされます。
印鑑

受ける場所によって必要な場合と不要な場合があります。

 
検査前にやっておいたほうがいいこと



1.ホイールキャップやホイールカバーを取り外す
ホイールキャップやホイールカバーが取り付けられている車は、あらかじめ取り外しておきましょう。

ホイールの検査時に、取付ボルトが緩んでないかなどがチェックされます。

そのため、ボルトが見える状態で検査に臨む必要があります。

2.オイル汚れの除去
下廻り検査でオイル漏れの確認がされるので、オイル汚れの除去をしておきましょう。

あまりにオイルが滴っている場合は不合格になる可能性があります。

3.ヘッドレストを取り付ける
車検は、運転席と助手席にヘッドレストがないと通りません。

取り外している場合は、ヘッドレストを取り付けておきましょう。

4.重い荷物を車から降ろしておく
重い荷物が車に積まれていると、車体のバランスが崩れることがあります。

その際、光軸検査で正確に測定できない可能性があるので、重い荷物は降ろして検査場に向かいましょう。

ユーザー車検当日の手続き



1.書類の購入・作成
運輸支局などに設置されている書類販売の窓口で、下記書類の購入したり配布してもらったりをし、必要事項を記入します。

書類は20~50円で購入できます。

記入例があるので、それを見ながら書類を作成していきましょう。

(軽)自動車検査票・・・車検などの際に項目ごとの合否を記録するための用紙
自動車重量税納付書・・・車の重量に応じて払う税金を納めるための書類
継続検査申請書・・・車検証の交付を受ける際に機械が発行するために必要なOCR用紙
2.各種支払い
印紙や証紙を購入し、下記支払いをしましょう。

自動車重量税・・・自動車重量税印紙を購入し、自動車重量税納付書に貼付け
検査基本料・・・検査基本料印紙(または証紙)を購入し、自動車検査票に貼付け
それぞれ車によって金額が違いますが、わからない場合は車検証を見せて「この車の重量税(検査手数料)の印紙をください」と言えば、出してもらえます。

3.自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)の継続手続き
新たな車検証の交付を受けるにあたり、その期間をカバーする新しい自賠責保険証明書が必要になります。

そのために、自賠責保険の継続手続きを行いましょう。

自賠責保険の窓口に行き、旧い自賠責保険証明書を提出すると加入手続きができます。

国土交通省自動車損害賠償責任保険料(共済掛金)表

4.車検受付
各種手続き終了後、受付窓口にてユーザー車検の受付を行います。

ユーザー車検受付窓口にて、下記書類を提出しましょう。

(軽)自動車検査証(車検証)
旧自動車損害賠償責任保険証明書(自賠責保険)
新自動車損害賠償責任保険証明書(自賠責保険)
(軽)自動車納税証明書※印紙貼付け
(軽)自動車検査票※印紙貼付け
継続検査申請書※印紙貼付け
定期点検整備記録簿※後で点検する場合はその旨を伝えればなくても可
書類に不備などがなければ、受付印を押してもらえます。

初めてのユーザー車検では検査ラインの下調べをしよう




ユーザー車検に慣れている場合は、受付終了後にすぐ検査ラインに並んでもいいですが、初めてだったりかなり久しぶりだったりする場合は、検査ラインの下調べを行いましょう。

どのように検査をするのか、検査の際にどのような操作が必要なのかなどを知っておくと、スムーズに車検が受けられます。

解説ビデオ
運輸支局には、たいてい検査ラインの解説が流れているテレビが設置されています。

検査の流れについて把握できるので、検査ラインに並ぶ前に見ておきましょう。


検査ラインの下見
検査ラインには、見学用の通路が設けられています。

実際の検査を目の前で見られるので、流れや方法がつかみやすくなっています。




②へ続く

次回予告画像








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