こんばんは!
きたさんです
またしてもご無沙汰しましたでも、年末で時間があるので、やれるときにガンガンやります
今回はこちら
ハ・ジョンウさん主演の映画、『依頼人』です
韓国映画初の本格法廷サスペンスになります。
あらすじはこちら↓
結婚記念日の夜、ハン(チャン・ヒョク)が急いで自宅に戻ると妻の姿はどこにもなく、彼の家は多数の警察官たちで埋め尽くされていた。寝室のベッドは多量の血で染まっていたものの、死体も物的証拠もないままハンは現行犯逮捕される。妻殺害容疑で捕らえられた彼の弁護を、腕利き弁護士のカン(ハ・ジョンウ)が担当することになり……。
https://www.cinematoday.jp/movie/T0013898
すでにDVD・Blu-rayは廃盤となっており、なかなか手に入らない作品でしたが、奇跡的に入手できました
(自分へのクリスマスプレゼントになりました笑)
この作品、とにかく引き込まれるんです…
ここからネタバレしていきます
妻殺しの容疑で突然逮捕されるハン・チョルミン。その弁護を、敏腕弁護士のカンが引き受けます。
調べ始めて、その事件の異様さに気付くのです。
彼の犯罪を立証する目撃証言も物的証拠もない。(被害者の妻の死体もなく、ハン・チョルミンには指紋がないのです)
マンションの監視カメラ映像は、警察・検察があり得ないほど早い段階で回収されてしまっている。
さらに彼の供述の信ぴょう性を検証することもなく、逮捕・起訴されている。
カン弁護士は『冤罪』を疑います。
(まず死体がない点が大いに疑問ですもんね)
そして、彼はハン・チョルミンの無実を立証すべく、奔走するのです。
時間を稼ぐために裁判を陪審員制にするところから始まり。。。。。
事務所の人々とのチームタッグで証拠をそろえていきます。
その立証の過程はぜひDVDでお確かめいただきたいのですが、圧巻は被告人ハン・チョルミンの陳述。
「僕が殺した。。。違うけれど、みんながそういうのならそうなのかもしれない。
指紋ですか?
仕事で何時間も薬に浸かり、何百回と手を洗います。
でも、あの事件があってからは、たとえ皮膚がはがれようとも手を洗わなかった。
疑われるから。。。
信じてもらえないでしょうが、僕はまだ妻が死んだ事実を受け入れられないんです。
どうか、妻に許しを請うチャンスをください。」
ずっと無表情で静かにいたハン・チョルミンの涙ながらの陳述は、人々の心に刺さるのです。
実は、ハン・チョルミンは、別件の過去の殺人事件でも容疑者として拘束されていた過去がありました(これもカン弁護士が調べだしました)。
その過程を見ている視聴者には、余計にこの言葉が胸に響きます
そして、最後の弁護人による陳述。
「私が3数えたら、後ろの扉から被害者が入ってきます」
「1」
「2」
「3」
「皆さん、扉のほうを見ましたか?」
「つまり、皆さんはその時点で、この事件について合理的な疑いを持ったことになります」
こうして、カン弁護士は、無罪の判決を勝ち取るのです。
これで冤罪を晴らすことができた!
ハン・チョルミンは救われた!
そう思いました。
ですがここで、衝撃の一言が検事のアンより、カン弁護士に伝えられます。
「最終弁論、よかったよ」
「でも」
「ハンは後ろを見なかった」
えっ。。。。。!?
そしてそのあと、次々と、集めた証拠たちの異なる側面が見えてきます。
事件当時、会社から家へ車を走らせていたが事故を起こして気絶してしまっていたというハン・チョルミン。
その事故の当事者が真実を話し、事故ではなく「停車中の車に自分で突っ込んだ事故」であることがわかりました。
しかもその場所は、全く無関係の場所ではなく、ハン・チョルミンにとって思い出の場所であることも判明。
さらに、その当事者は、「その場所から上がってくるハン・チョルミン」を目撃していたのです。
停車中?何のために?
事故で気絶していたのでは??
そうなんです。
彼こそが真犯人だったのです。
過去の殺人事件も、彼の犯行。
その証拠品を見つけてしまった妻を、彼は自身の手で葬ったのでした。
警察・検察の作ったストーリーは、一人の人間を貶める卑劣な物語ではなく、真実そのものでした。
(証拠がないゆえに、強引に裁判まで進めてしまっていたんですね)
※だからって捏造や強引な操作がOKなわけないですから、その点はさておき。。。
何という大どんでん返し
まさかこんな結末が待っていようとは夢にも思いませんでした
衝撃度MAXです
この手の物語は、大体「悪の国家権力vs無力な個人」という図で展開されるので、まさかその逆の結末を行くとはだれも想定できないのではないでしょうか?
とても斬新だなぁと感じました
そして何より、ハン・チョルミン!!
物語冒頭で突然逮捕され、刑務所内では自殺未遂を起こしたり囚人にリンチされたり、過去の事件では3日間拘束の中で暴力を振るわれる。。。
そんな中でも自身の主張をほとんど行わず、無表情でもの静かな彼は不気味で、終始異様なオーラを放っていました。
その彼の、静かに爆発した感情むき出しの涙ながらの陳述。わたしも思わず涙してしまいました。
でも。。。。。
あれ全部嘘
しかも本性が正真正銘のサイコパス
真実に気付いたカン弁護士に向けた鋭く、底なしの闇のような眼。
殺人事件の戦利品(被害者少女の歯)を水道で洗う「普通」な表情。
身動きを封じて刺殺した妻の死体をベランダから突き落とした後、消えたろうそくに火をつけるという尋常ならざる行動。
前後半で二重人格並みに正反対なハン・チョルミン。めちゃくちゃ怖かったです
そしてチャン・ヒョクさんの演技力の高さを改めて感じました
この作品は、物語を知らない方はもちろんですが、すでに結末を知っている人も楽しめると思います。
何度でも引きこまれ、何度でもミスリードされ、何度でも最後の衝撃を味わえる。。。
こんな依存度が高く、かつ色あせない作品はそう多くないハズ
この作品を観てみようと検討中の方に、ぜひおススメしたいです
すでに鑑賞済みの方にも、再度おススメしたいです
それくらい大好きな映画になりました!
この記事まで来ていただいた皆様。これも何かのご縁。
今一度、鑑賞してみませんか?
さて、今回はここまで。
ご覧いただきありがとうございました
では、また