こんばんは!
きたさんです
今週は仕事であまりできないかな~なんて思ってましたが…
ふと、構想が降りてきました
なので、今のうちに書きます
今日は、チ・チャンウクさんの代表作ともいえるこの作品について!
わたしはいつも、特定のワンシーンを紹介するスタンスなんですが、
今回はこの『ヒーラー』より、第14話を紹介したいと思います。
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第14話はショッキングなシーンから始まります。
ジョンフの親代わりでもあった師匠が何者かに殺害されてしまいました。
そして、その遺体を搬送しているところにジョンフが出くわしてしまいます。
何が起こっているのか、信じられないジョンフ。
デヨンたちの制止も振り切り、師匠の遺体を乗せた車を追います。
遺体安置所。
そこでジョンフは、冷たくなってしまった師匠に会います。
「起きろよ。悪い冗談だろ?前にもこんなことしたよな?」
「冗談きついよ、師匠…」
ジョンフ、茫然としています。涙も出ません。
そして、師匠をこのような目に遭わせた連中への怒りにかられ、車を走らせます。
(この車中、ジョンフの脳裏には師匠との想い出が巡っています…)
そんな時、ムンホがジョンフを止めに現れるんです。
「まさか、奴らを殺しに行く気じゃないよな?」
「あいつらと同じになる気か!?」
「やめろ!こんなこと、ヨンジェさんだって望んじゃいない!」
体を張って、ジョンフを止めました。
師匠を失った現実、つらい気持ち、怒り…
いろんな思いでいっぱいいっぱいなジョンフ。
ムンホに詰め寄ります。
「じゃあ俺はどうしたらいいんだ!」
「今!どうしたらいい!?教えてくれよ!」
そんなジョンフに、ムンホは泣けばいい…と諭します。
ジョンフは、師匠とのことをぽつぽつ話しだします。
自分が引退したあの人を呼び戻した。
父親のことを教えろと迫って、なぜ教えた、とも迫って…
食事すら、できなかった。
8年ぶりの再会だったのに…
後悔ばかりが募ります。耐え切れず、叫ぶジョンフ。
そんな彼の姿を沈痛な思いで見守るしかないムンホ。
どちらもつらいですね…
やがて、車に戻っていくジョンフ。
ムンホはジョンフに、自分が黒幕を暴くから時間をくれ、と声を掛けます。
ムンホとしては、心からの言葉で本心ですが、今のジョンフにはその思いは届かなくて。
「俺を止める以外に、何ができる?」
と暗い瞳で一言言い残し、その場を去っていきます。
一方、ジョンフの相棒・ミンジャは、警察内のサーバに侵入し、師匠の供述動画を手に入れます。
そして、それをジョンフに見せるのです。
師匠の供述動画。それは、隠れた『ジョンフへのメッセージ』でした。
ヒーラーを辞めて、愛する人と共に生きろ…
それが師匠の願いでした。
ミンジャはジョンフに問います。
「また『誰か』になる?それとも、『パク・ボンス』として生きる?」
ですが、ジョンフの答えは
「もう遅い。」
でした。もう自分の正体を彼女は知っている…とミンジャに告げるジョンフ。
すべてではないけれど、自分がヒーラーであることは知っている『彼女』。
だけど、『彼女』は、自分といると命の危険を伴うことを知らない…
話しながら、ジョンフは痛感します。
自分は無力だ…と。
自分を育ててくれた大切な人を守れなかった。
(師匠が警察に捕まったのも、ジョンフをかばって身代わりになったから。そのことも自責の念が増す要素でしょう。)
この思いに打ちのめされるジョンフ。
ミンジャとの通信も切り、すべての連絡を絶ってしまいます。
ここで、持っていたスマホを一度確認するんですが、そこには『パク・ボンス』に連絡をしてきたヨンシンのメッセージがありました。
今のジョンフにはつらいものです。
パク・ボンスという偽名。
ヒーラーとして、この一連の依頼を遂行するべく作った架空の人物。
『ヒーラー』を想起させるすべてに対して、もう触れたくもない思いだったんでしようね…
変わって、ヨンシン。
無断欠勤を繰り返す『ボンス』に、きわめて平静に連絡し続けます。
既に『ボンス=ヒーラー』であることに感づいてはいますが、それを本人には伏せています。
4・5日経過しても音沙汰のない『ボンス』。
そんな頃、自宅のカフェに一人の女性がやってきます。
ヨンシンをご指名の女性。向かいに座らせるなり、言います。
「私の声に聞き覚えはない?」
女性。それは、ミンジャでした。
ミンジャは、とあるデバイスを持ってヨンシンのもとを訪れたのです。
ヨンシンは必死に聞きます。
(ヨンシンにとって、ボンスと名乗る『彼』につながる唯一の手掛かりだからです。)
「あの人は大丈夫ですか?もう何日も欠勤していて…」
ミンジャは答えます。
「あいつは6日も家に閉じこもってる。近所の店を調べたけど、料理どころか水一本すら買ってない。あいつの家には私では入れない。あいつ自身に開けさせるしかない」
それができるのはあなただけだ…
ミンジャは、ヨンシンにジョンフを託します。
大粒の涙を溜めながら『彼』を心配するヨンシンの顔を見て、ミンジャは、持ち込んだデバイスを使って、ヨンシンのスマホに、位置情報を入れます。
ヒーラーのアジト、『彼』の居場所、ジョンフの家でした。
もらった位置情報を頼りに、『彼』のもとへ向かうヨンシン。
『彼』の家は罠だらけで普通の人は入れないので、何度も迷ってしまいます。
(ヒーラーという職業柄、でもあるんでしょうが、なにより『ジョンフ』の性格が大きく影響しているんでしょうね)
弁護士の養父のコネクションで、前科者たちの色んなスキルを会得しているヨンシン。
どんどんトラップを突破していきます。
そして最後の扉を抜け…
ようやく、『彼』のもとにたどり着きました。
冷たい部屋の中で眠り続けている『彼』。
反応がないことを心配し、病院に行こうとスマホで連絡しようとします。
その時、『彼』がふと目を覚まします。
『彼』にヨンシンは語りかけます。
「ボンス、私よ」
一方のジョンフ。目の前にいるヨンシンを夢と思っています。
「夢の中にまで現れるなんて…」
とつぶやきながらヨンシンの頬に触れます。
体が冷たいことを心配するヨンシン。
ジョンフは「寒い…」と言います。
ヨンシンはベッドに入り、ジョンフを温めます。
この時、ジョンフは無意識に、ヨンシンにすり寄ります。
ヨンシンはきっとここで、『彼』の孤独な一面に触れたんだと思います。
そこから時間が経過して。
ジョンフ、目覚めます。そこで、家の様子が変わっていることに気づきます。
警戒しながらベッドを降りようとすると、
「まだ動いちゃダメよ」
と声が。ヨンシンでした。
驚くジョンフ。おかゆを作っていたヨンシンを問い詰めます。
「どこから入った?どうやって?」
ヨンシンはとぼけます。(おかゆの話題でそらそうとするんです)
ジョンフは、ヨンシンに言い放ちます。
「帰れ」
ヨンシンは、それが本当のあなた?そんなに冷たい人が本当のあなたなの?ボンスは温かいのに。と返します。
何も言えなくなるジョンフ。
(ヨンシンの前での『ボンス』と自身の境界線がすでに崩壊している段階なので、どちらも自分です。ジョンフ自身、答えが出ないんだと思います。)
ヨンシンは、そのまま半ば強引に、ジョンフにおかゆを食べさせます。
その後、ヨンシン。
ジョンフの家で、買い込んだ食糧を使って食事を作っています。
そんな様子を見ているジョンフ。
その温かさに甘えてしまいそうになる気持ちを振り払うように、ヨンシンに無理やり上着と荷物を持たせ、追い出そうとします。
(それに甘えてしまえば、ヨンシンは命の危険にさらされるかもしれません。大切な人がまたそんな目に遭うことは耐えられない。そして何より、自分には彼女を守ることができない…ジョンフのつらい思いを感じます)
ここにも、スマホのカットが。
ヨンシンの手で、スマホに電池が挿入されています。
時計も・指輪もきちんと置かれ、いつでも持って出られるようになっています。
ジョンフにとって、ヒーラーの仕事を想起させるモノ。ですが、それをきれいに整えることで、ヨンシンは『彼』に戻ってきてほしいというメッセージを置いているのかもしれません。
(スマホって、『誰かと連絡を取る』ものですしね)
連行されるヨンシンですが、簡単に抜け出します。
元気なヨンシンを強引に追い出せるほどの体力は、今のジョンフにはありませんでした。(立ってるだけで精いっぱいな様子ですもんね…)
「私は泊めてあげたのに!」と、あくまで『ボンス』に語るように主張するヨンシン。
ジョンフはそんなヨンシンに言います。
「怖いもの知らずだな…無理もないけど。でも俺の正体を知れば…」
言葉の途中でヨンシンは言います。
「あなたがだれでも構わない」
「私を離さないで。今離したら後悔するわ」
またひとり、暗闇の中に戻ろうとするジョンフを引き留めるようなヨンシンの言葉。
ジョンフの口から、ついに本音が出ます。
(先程とは表情が変わっています)
「俺は、君を傷つけるかも…」
その言葉に、ヨンシンは答えます。
「いいえ。あなたは決して私を傷つけないわ」
まっすぐで、温かいヨンシンの言葉。ジョンフも思いをこらえきれなくなります。
それでも、振り払ってヨンシンを連れ出そうと手をつかんだ時、
逆にヨンシンに抱きしめられます。
そして、ヨンシンが言います。
「私を離さないで。お願いだから」
この言葉で、ジョンフは初めて、涙を流します。
ヨンシンに縋るように強く抱きしめるジョンフ。
二人はその後、キスを交わして14話は終了です。
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最後のジョンフの涙。感動ですよね…!
自分の周りから人が離れて行って、いつしか自身も人を避けるように過ごすようになったジョンフ。
ムンホは泣けばいいと簡単に言っちゃいますが、
ジョンフには悲しい・つらい気持ちというのを共有できる相手も、その気持ちを受け止めてくれる人もいません。
そんな思いをしないよう、人を避けている、という面もあると思います。
だから、いざこんな状況になったとき、感情の処理の仕方がわからない。
泣き方を知らないんです。
そんなジョンフの孤独な心に寄り添ってくれたのが、ヨンシン。
人と人で心を寄せ合う、ということを初めてしたジョンフは、ようやくそこで、涙を流すことができるんです。
なんといいお話なんでしょう…
ヒーラーのイチオシシーンというと、この後の甘えっ子ジョンフのシーンとかが候補に挙がってくると思いますが、わたしとしては、その前のこちらを推したい…!
この1話に詰め込まれたジョンフの想いを、是非観てほしいなと思います!
全体的にはつらい部分のお話なんですが、最後はジーンとできます。
この回、わたしのなかでは永久保存版です
うまく説明できないんですが
とにかくこの回の良さが少しでも伝わってほしい…
参考URL↓
今日はここまで!
すごい長文投稿になりました…
拝見くださり、本当にありがとうございました!
では、また~