8ああ思えば、夏が初めての邂逅だった。
ファンタ世界のおいしいフレーバーSOCATA味 との
自販機限定商品だからって、あの燃えたぎる灼熱の中、向かったゾウさん公園の自販機の左上に君はポツンと佇んでいた。学校帰り、最寄りのバス停を降りた帰路の途中、必ず遠回りして君の細くて冷たい缶を固く固く握り締めて遠い空を眺めた。
そんな君を見かけなくなってからもう、年数を数えることすら億劫になってしまった。
けれども、今でも、あの青と白の面影を追ってしまっていた。
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アスファルト照り返し逃げ延びた原宿のLAWSONの奥で大学2年の夏、情熱の黄色/赤が目を惹くあの娘に巡り会えた。その頃やっと自分は都会での生活にもビビッドな刺激にも慣れてきていた。
あの娘の名はDEKARA
SEKAI NO OWARIが冬の妖精を歌っていたな、とふと思い出す。それに託つけてあの娘を夏の妖精なんては別に思わないけど、自分とあの娘は2度の夏を越えてきていたし、思い出も沢山ある。今年の初夏だっていつもと変わらず、はにかんだ笑顔を輝かせていた。これは永遠なんだとも想った。
まただ、まただ、まただ、まただ、
まいばすけっと も
ファミリーマート も
もう出逢いのLAWSONでも
あの娘を見かけなくなってきている。
別れは辛い身に染みている。
ああ振り返ると、あの娘も君と見紛うような青と白の美麗を備えていたことが脳裏から離れない。つまり言いたいのは、DA・KA・RAとデカビタを混ぜただけの紛い物はいらないのだ。
君もあの娘も皆どこへ行ってしまったのだろうか、お別れくらい言わせておくれよ。「さよなら」くらい伝えれるさ自分の口で。
もう8月だ。
8月23日には処暑、秋が来る。