怪しい治療の見分け方
大須賀 覚 先生
アラバマ大学バーミンガム校 助教授
世間にはがんに効くとうたう治療や民間療法が無数に存在します。それらの中には詐欺的なものも含まれ、被害にあう方が後を断ちません。専門医が見ればすぐに怪しいと判断できますが、一般の方は見抜くことが難しいものです。ここでは、怪しい治療を見抜くための7つのポイントを紹介します。
1.「何のがんにでも効く」
どんなに効果の高い薬でも、全てのがんに効くものはありません。
2.「個人の感想が根拠」
個人レベルの感想は不正確。それを根拠にするのは、明確な効果の証明がないことを示します。
3.「単純な治療方法」
◯◯を食べるだけ、温泉に入るだけ。そんな単純なことで治るなら、誰も困っていません。単純過ぎる話には注意。
4.「天然由来」
天然由来なら効果が期待できるわけではありません。
5.「極端な宣伝文句」
「がんが劇的に消えた」など。縮小させるだけでも簡単ではないので、うま過ぎる話には注意が必要。
6.「免疫力をあげる」
免疫力という表現は科学界では使わない曖昧な言葉で、これが出ると非科学的な治療法であると疑います。
7.「陰謀論」
「医師/製薬会社の陰謀で、この薬は広がっていない」など。本当に効くのであればデータを示せば良いだけです。
※大須賀覚先生の「がん防災マニュアル」の寄稿部分から引用させて頂きました。
がんと宣告されると、誰しもが冷静さを失いがちです。また、それが詐欺医療のつけ込む隙となります。
大須賀先生の説明を良く読んで、7項目のうち、ひとつでも当てはまるものがあれば、十分注意してください^ ^
※カバー写真に大須賀先生の写真をお借りしました