栃木県の将棋ファンであれば、知らない人のいない名対局場である、「宇都宮グランドホテル」が本年令和三年7月末をもって閉館することなりました。

ホテル内にあり、将棋の対局場として使用されていた「陽南荘」は、明治30年代に、陸軍大臣鮫島男爵の別邸として建てられたものです。


※陽南荘の写真お借りしました



将棋ファンにとっては、数々の名勝負が行われた場所として有名です。


特に有名な対局は、1993年第五十一期名人戦の第一局、中原誠名人に米長邦雄九段が挑んだ対局です。

どうしても名人位だけには手が届かなかった米長さんが、この第一局の大逆転をきっかけに悲願の名人位についた思い出深い一局です。



※その対局の写真がありましたので、お借りしました。原田泰夫先生大内延介先生も写っていますね^ ^



また、この宇都宮グランドホテルでは、毎年棋王戦のタイトル戦対局にあわせて、栃木将棋祭りもおこなれていました。




この写真は、2017年度第四十三期棋王戦の第一局で、渡辺明棋王に、永瀬拓矢当時七段が挑戦した時のもの。大盤解説は、我らが佐藤康光会長です^ ^



多くの名勝負・名対局を紡いできた対局場なだけに、なくなるのは、とても残念です( ;  ; )



※カバー写真に宇都宮グランドホテルの庭園の写真をお借りしました