~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
信仰、
トーテム、
チュリンガ!!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
DAY 3
2019年5月22日
ボクは軽度の自閉症と重度の潔癖症を患って生きている。自閉症は生まれつきのものだが、潔癖症は大人になってから発症した病気だ。
大変だけれども、家でジッとしていても病気が刻々と悪化していくばかりなので、年に一度だけ無理をして無茶苦茶な旅に出て、精一杯自転車を漕いでガツガツやけ食いしたりして、心のストレスを発散する。ちなみに酒や煙草はやらない。お金の問題もあるが、それよりも体の問題が大きい。
賑やかなパームコーブビーチで野宿しようとしたがいろいろあって落ちつかず、人のいない静かなエリスビーチへ避難しようと孤独のペダルを漕いだ。観光客で賑わうパームコーブは狭くて小さい上に観光客とゴミが多いため管理されており、毎晩<掃除部隊>が激しく水を撒いて掃除していくので野宿不可能だった。
オーストラリアに点在するレストエリアは屋根やバーベキュー台があって野宿に最適なため多くの貧乏バックパッカーたちにとってのありがたい宿泊地点となっている。
旅に困難は付き物。困ったことに石鹸もシャンプーも海水では泡立たないようだった。だが、キレイな海なので少しずつ体が適応できてきている。ただ、ここからまだ100kmほども漕ぎ進まなければならず、お風呂でシャワーをしたいのをあと2日ほども我慢して漕ぎ進まなくてはならない。無茶な旅行計画を練ってしまった…。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(夜が明け雨は去った)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
空港からの平坦なだらかな Captain Cook Hwy が一変し、ここからは一気に激しいアップダウンが続いていた。
【Rex Lookout】
太古のグレートバリアリーフを眼下に一望できる天国の高台。
日中の陽射しの強さもさることながら、路面の凹凸が途方もなく激しすぎてボルトが緩んだ。しかもタイヤもチューブも深刻なダメージを受けている。この道は小径車には過酷すぎたようだ…。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
星、
アニマ、
アルチェラ!!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(一颯)
友は, 障害者 / 生涯者
海の向こう側から吹いてきた風
障害 / 生涯を背負って
息を切って, 息を切って,
息を切って, 息を切って,
エンデバー号と漕ぎ進む風
「心の錨を巻き上げろ
顔を上げ帆を張れ…——」
次回:この道の先
<魔界の入口>