走ってきた!第20回富士山頂往復マラニックその⑥チャレンジという幸せ


12:15 六合目 雲海荘 
ここまでくるともう下山も近いので、正直登山パートの終わりが感じられてほっとする。



さて。これからどうするの?
止めるの?
正直、もうキツい。
標高2500mでも暑くてたまらないのに、下界に降りてまともに動けるのか。
O師匠は、諦めなければ時間外でも大丈夫とは言っていたが。

ゼロ富士の参加者か何人か同じになった。行きますか?止めますか?
皆、もう止めてバスに乗ると言う。


12:27 五合目登山口
下山完了。竹ペースとの差は1時間40分。
うん。もういいか。。。確か13時にバスが出るはず。すぐに一段下のバス停へ向かう。すでにバス待ちの人で溢れている。無愛想な富士急の切符売り場で切符を買いながら、新富士駅行きの列を聞くが知らないと言う。急いで自販機でコーラを買って、良くわからないまま列に並んだ。直射日光がジリジリと厳しい。早く冷房の効いたところに行きたい。
バス待ちの人は溢れていて、やがて路線バスが三台やって来た。水が塚の駐車場とそれ以外にまず別れて、それから身延線富士宮駅と東海道新幹線新富士駅に分けられた。本来、路線バスなので富士宮駅を通って新富士駅へ行くのだが、効率良く乗せるために仕分けをしたのだな。
45分頃から乗車が始まり、運良く窓際に陣取ることができた。冷房は当て放題である。席はどんどんと埋まり、お隣にも座る方がきたが、その方もゼロ富士だった。というか、気がつけば車内の半分ほどがゼロ富士ランナーでさながら収容車状態。

12:51 
ぽつぽつと乗り込む人がくる。席はとうに足りなく、立ち乗りで詰め込みんだ。そういえば、昨年は観光バスだったが、今年は普通の路線バスだった。便により使用するバスが違うのだろうか。
どうやら希望者は全員乗れたようだが、路線バスに2時間立ちっぱなしは辛かっただろう。定刻13時にバスは出発。

このバスも型通りにバス停を辿っていき、水が塚と西臼塚で2、3人ずつゼロ富士ランナーを回収した。そして、まだ走っているゼロ富士ランナー達を追い越していく。真夏の日差しのなかを進むランナーを羨ましくもあり、後ろめたくもあり、自分には出来なかったと諦めの気持ちもあり、、、そのうちに寝てしまった。


終点新富士駅西口には、ほぼ定刻に到着。
道路の温度計は37℃を示していた。バスを降りた途端、セミの声に包まれ、汗が吹き出る。夏だわ。暑さに弱い🐱には、こりゃ無理だわ。とりあえず、駅ビルに避難。

15:05 呼びかけ人の携帯にリタイアの連絡をいれ、みなと公園に戻らない旨を伝える。今ごろは16時の終了に向けてゴールしてくる人も多いだろうな。
荷物預けが無いと戻らなくて良いから楽だな、と思ったがその思考がリタイア偏向になっていると気付いた。来年はどうしても時間内に戻らなくてはいけないように荷物を預けるべきか(笑)

さて。リタイアの連絡を済ませれば、あとはやることもない。宿に入ればもう外に食べに出る気力も無くなるから、先にスーパーで夕食の買い出し。まずビール、なぜか飲みたくなる牛乳、ご飯の類い(糖質たんぱく質)、果物(ビタミン)の補給をせねば。お寿司、刺身、ヨーグルトなど欲のままに買う。炎天下、宿へ向かうが、ナマモノが悪くならないかと心配になる。早く風呂に入りたい。そして、冷房をガンガンに効かた部屋で眠るんだ。


16:15 ルートイン新富士駅南
無事にたどり着き、チェックイン。フロントで昨日預けた荷物も受け取る。
部屋に入ると、やはり気が抜けた。履きっぱなしのシューズは、富士山の細かい砂れきがこれでもかと落ちるので、ビニール袋へ封印した。
昨年は大混雑のコインランドリーだったが、今年はまだ大丈夫。とにかく汚れ物を洗濯機へ突っ込み、その間に自分も風呂に入る。

風呂上がり、まずは水分とさっぱりと胃に優しそうな食べ物を。
あぁ。幸せ。というか、粘っていればまだ走って(歩いて)いる時間だし、ゼロ富士プラスのO師匠はまだコースの途中なのだよな、これで良いのか。。。

眠くなり、一旦ごろ寝。

起きてまた風呂に入り、それからメインのご飯。
涼しい部屋に引きこもるシアワセ。腹がいっぱいになり、また眠くなる。


翌朝。宿を出てすぐのところから見えた。
富士山。
剣ヶ峰のトゲのような出っ張りまでみえる。
田子の浦からあのてっぺんまで走って登った。
帰りはバスに乗ってしまったけれど。
いつか自分の足で戻ってこられるように頑張ろう。できれば時間内の完走で。

帰りはウン十年ぶりに青春18切符を買い、10時間掛けてゆっくり帰った。



終わり。