トレイルランニング2024東北フォーラム

日本トレイルランナーズ協会(JTRA)の主催。9回目となる今年は、地元開催ということもあり、枯れ木も山の賑わいといった心持ちで参加申し込みをした。



日付的には昨日になったが、コミュ障全開の🐱がこのような不特定多数の方が集まる催しに参加しようとは。

地元の誇る頭脳、旧帝大のひとつ、東北大学は青葉山という丘陵全体をさながらひとつの学究都市にしており、学問と宗教の違いはあるが山上がすべて関連の施設というのは、弘法大師のおわす高野山を思わせた。
今回の開催場所はそんな新たに開発された山上に築かれた都市にあった。
城塞都市をお上りさんのごとく見渡しながら会場へ着くとなかなかの熱気。
このフォーラムは午前中はABCの3コースから講座を選択し、午後は全員でパネルディスカッションへ参加する。

まずは開会式。
司会の福田六花さん。
福田さんて良い声なのね🐱

鏑木毅JTRA会長の挨拶。
参加者の年代が知りたいと、会場に挙手を求めた結果、50代がいちばん多そう、ということになり、走歴もそこそこの方が多くかった。
レースにも言えるらしく、若い人の新規参入が少なく、競技人口の高年齢化が進んでいるそうな…。

開会式の後は会場を移動してのワークショップ。

🐱は2つ講座を選ぶCコースへ。まずひとつ目は、石川弘樹さんの「トレイルランナーのマナー、トレイルレースのマナー」
3人組で班分けしてグループ毎に意見を発表することとなったが、🐱の班はおしゃべりが始まらなかったので、ついコミュ障の🐱が話を回すハメに。なんてことだ。登山は長くてもトレランはそんなに長いこともなく、レースも最低限のものにしか出ていないエセトレランナーなのに。
しかも仮にA氏とするが、石川さんが🐱組のA氏に話しかけている。これは名のあるお方に違いない。こっそりスマホでお名前を調べたら、ランニングコーチで某トレラン団体の代表でした。こっち側(一般People)でなく、あっち側(業界側)にいる人やん。
そんなお人にトレランのマナーについて話題を回すとは。あぁ。恥ずかしい💦

ふたつ目。武田忠之さんの「安全に速く走るためのトレランギアの選び方」へ参加。武田さんは北関東に本店を置き、市内にも2店舗展開している某アウトドアショップのカリスマ店員。トレラン愛をギア選びで昇華している。
単にオススメの最近の道具のお話でも聞くかと選んだ講座だが、ここでもギアについての質問、悩みを発言するよう、ひとりひとり当てられる。
うん。装備ではあまり困っていることはない。装備はそもそもあまり相談して買ったことがない、基本的にお買得品から狙う、という店員さんがっかりなことはさすがに言えない。
自分の番になってしまい、何を血迷ったのか、おすすめの靴下について聞いた。ありがとうございます。ドライマックス買います。
先ほどのA氏はここでも一緒になり、講師の武田さんは、Aさんに何を聞かれる怖いわぁなどといじっている。やはり大物なんだな。


昼食
日曜は構内の食堂はお休み。近くに飲食店もなく、コンビニも遠いために食料は持参。スーパーももちろんないので、城塞都市の日常生活はなかなか不便なのかもしれないと思った。

昼休み
建物の回りを一周。素晴らしい環境。コンクリートの舗装路は一周することが出来て、緩やかな起伏を走ったら気持ちよさそう。

午後はパネルディスカッション。「トレイルを走ること、歩くこと、守ること」
司会は福田六花さん。

古道
ピークハントを目的としないトレイルの遊び方。

ディスカバーリアス311
5泊で311 キロを駆け抜ける。

左からパネリストの
石川弘樹さん
林栄美子さん(ATRF実行委員)
中尾益巳さん(ディスカバーリアス代表)
土屋智哉さん(ハイカーズデポ代表)
相澤久美さん(みちのくトレイルクラブ事務局長)
モデレーターの渡邊千春さん(JTRA常務理事)

トレイルランナーとハイカーの2軸で捕らえられがちなのだが、土屋さんの両者に厳然たる区別があるわけではもちろんなく、自分の文化の軸足はどこなのか、それで自己認識が持てればいいと言う話が腑に落ちた。それでいくと🐱はやっぱり登山のためにランニングをしている訳だ。そしてトレイルランニングは登山の方法のひとつと思っているので、🐱はやっぱりトレランナーではなくて登山者なのだった。
ただし、山ですれ違った人は山を走っている🐱のことをトレランナーだと思うだろうな。

休憩

世界マウンテン&トレイルランニング選手権(WMTRC)の報告
まずは、(一財)日本トレイルランニング協会と日本トレランナー協会の違い。

WMTRC
バーティカルなど短距離ハイパワーのレースではアフリカ勢の進出が著しく、日本勢の上位入賞は厳しいらしい。
長めのレース、しかも合計点を競うチーム戦ならばまだ上位入賞へ絡むことができる。

トップランナー新春放談

ゲスト左から
小笠原光研さん(昨年のハセツネ2位)
佐々木寿江さん(イラストレーター)
宮﨑喜美乃さん(UTMBへ挑戦)
高橋和之さん(またの名を、アミル)
須賀暁さん(ガースー。世界選手権出場)
聞き手 鏑木毅さん
緩い雰囲気で出発進行。
様々な話題が出たけど、
小笠原さん 雪を言い訳にしたくない(北海道在中)
宮﨑さん 分析大事(失敗を糧に成長)
須賀さん ジョギング、坂ダッシュ、閾値走のみでOK
高橋さん レースが練習。冬は冬眠。
佐々木さん 仲間は自分で作る。
鏑木さん できないと思っている人には絶対にできない。
強いだけがプロじゃない。
(ある意味、成績を期待されなくなったとき、)プレッシャーから解放され、山が楽しいと思えた。

話を回すのが上手くなったなと福田さんに褒められる鏑木さん(笑)

今年の抱負の書き初め。鏑木さんが面白いことを書けと、圧をかけていたらしい。
ちなみにゲストから逆襲されて鏑木さんも書かされる。黒板の右に「笑」と。
そして今年4月のUTMF改め、FUJI100はちゃんと走るのか福田さんに追い込まれて、
走りません  →  す  と書き直し、最後尾から全員追い越してやると吠えていた。

最後に石川弘樹さんの挨拶で〆。
石川さんはなにげに老舗大会となった泉ヶ岳トレイルランのプロデュースを10数年努めておられる。泉ヶ岳トレイルランは、30キロ弱とコンパクトなんだけど、ガシガシ登って降りて楽しいんですよね。
ちなみに🐱は泉ヶ岳は一度だけ。秋田100キロと日程が被るんです…。
このあと懇親会🍺もあったのだけど、それこそすみっコぐらし状態になるのが目に見えているので、止めておいた。

フォーラムは全国を回るようなので、また近場で開催されることはなかなか無いと思うが、お勉強して、たくさんお話を聞いて楽しい1日でした。

元日から震度7強の地震、翌日は飛行機事故。被害に合われた方には哀悼の意を表します。石川県でもトレイルランの大会があり、復旧に役立ててもらおうと募金箱が置かれていたので、一枚いれて帰りました。

おわり。