走ってきた!秋田100キロチャレンジマラソンその②【にゃんこ、北へ 編】
 
 
2022.9.25(日)
いよいよ当日を迎える。
実に4年ぶりの秋田路。
 
眠たくて眠たくて起床は2時を少し過ぎてしまった。ウルトラは、なんでこんなにも朝が早いんだろう、と呻きつつも、急いで身支度をして、朝食を取る。
まぁ多少遅れても、会場までクルマだと早いので大丈夫だろうと出発した。夜中の街は静かだが、そこここに人がいて、会場の角館交流センターまで人の波がある。
 

・駐車できない問題
(本題でないのでワープしてください。)
まだスタートまで1時間ある。会場の角館交流センターは小高い丘の上にあり、ランナーの指定駐車場は道路向かいにある。会場へは北側か南側から登っていく道路しかない。
最初は一番近い北側の入口から入ろうとしたが、こちらはもう閉鎖されていた。
そうか。こっちは走路上だから、閉鎖が早いのだな。危ない危ない。
暗い住宅街を抜けて丘をぐるり南側へ回る。
南側の入口にゆっくり近づいてみると、何台かのクルマがハザードを焚いて停まっている。送迎のクルマだろうか。入口にはガードが置かれ、警備員が立っている。はて?
前のクルマが進入しようとして警備員に止められ、バックして引き返していく。許可証を持たない方だったのだろうか。ウチは事前に申し込んで許可証を貰ってるし、大丈夫。
入口で止まり、警備員に許可証をしっかり見せる。が、だめだ、という。もう通行止めなので通せない。しかし、指定の駐車場はこの奥だし、許可も貰っている。事前に閉め切りの時間も示されていない。これはどうしたものか。
一旦、クルマを広いところに停め、降りて許可証を見せながら警備員と話した。先ほどと同じ話。ダメなものはダメ。クルマを止めろと指示を受けているので、通せないのだそうだ。
しかし、こちら側は走路ではないし、通行止めにはまだ時間が早いのでは。指定の駐車場は会場の前しかない。一体それでは入れなかった人はどこに止めているのか聞いてみると、そこの空き地に自己責任で止めているようだという。見ると、交差点脇にたくさんクルマがある。こちらは地元ではないので、空いているからといってよくわからない土地に止める訳にはいかない。
最悪、ウチは指定駐車場に入れなくても、🐱嫁様がいるのでクルマは任せて🐱だけスタートへ行けば対応はできる。だが、見ているとこれから会場入りする人もまだまだ来通行証を掲示した、閉め出されるのじゃないかと心配しながら走るのか。。
 
警備員では埒が明かないので、大会本部へ走った。
本部テントへ駆け込むと、運良く道路管理担当のスタッフさんがいた。事情を説明すると、まだ走路への整列まで時間はあるし、そんなはずはないのだがと困惑。ともかく警備員のところへ一緒に走って戻ったのだが、この方、結構速い(笑)
 
警備員に「まだクルマで来る人がいる。なんで止めてんだ?」と聞くが、3時半から止める指示が警察から出ていると、会社から指示を受けているのだと。(道路の使用許可の話だろうか。)
そのやり取りの間、上桧木内の紙風船上げの車両がきた。こちらは書類を掲示し、警備員は通した。
今度はパトカーが通り掛かったので、事情を話して対応を依頼するが、戻って確認してくるという。その場で無線で聞いてくれよ、とも思ったが、それぞれの役割もあるのだろう。
警備員は指示だからの一点張り。スタッフさんも誰がどのように指示を出したのかがわからない。
スタッフさんが指示出しの大元の確認のため、本部へ戻っていった。待っている間も何人かのランナー車がきて、通れないと聞いて困惑している。まだかまだか。時間は過ぎる。
 
スタッフさんがダッシュで戻ってきた。走りは、やはり結構速い。
「通行止めは4時からだった!4時まで通せる。」
本来の交通規制は4時からだったのだ。
指定駐車場の入口は、クルマの動線とランナーの整列場所が重なっている。規制は確かに必要なのだが、設定は4時がリミットなのだろう。
 
本当の通行止めまであと5分も無い。待機していたクルマが続々進入していく。我が家もスタッフさんにお礼もそこそこに、急いで移動する。警備員氏の様子を確認する余裕も無かった。彼は彼で指示を受けたことを遂行していたまで。悪いことをした訳ではない。



(ワープ終わり。)
 
お祭り気分のランナーが道路でぶらぶらしている。駐車場は近くが空いているはずもなく、遠くに止める。整列まであと何分あるだろう。
 
着替えはしてあるし、クルマの鍵を確実に🐱嫁にお渡しして、携行飲料、スマホ、手拭いなどの装備を確認して、荷物預けに行って、トイレも行きたい!
慌てて走り出すと、靴を履き替えてない!
あぁ。
普段履きにしているシューズは元々ランシューなので何とかならないこともないが、そもそもランナーズチップをクルマに置き忘れている(致命的)。🐱嫁様に、だから前の日に付けてれば良かったのに、と言われても後の祭り。
クルマへ戻り、チップだけはしっかり付けて、靴ひもはポヤポヤで再び会場へ走る。
 
今年から当日の出走受付は必要無くなったので、この分の時間は浮く。荷物搬送のトラックへ預けてからトイレへ並ぶ。並びながら、靴ひもを結ぶ。ちょこちょこ進むので、やり辛い(笑)
10分前。整列が始まっている。
 
04:23 トイレ完了。

左の白い袋が上桧木内の紙風船。みんなでメッセージを書けたみたい。


スタートには、なんとか間に合った(笑)
でも、後ろの方にいかなければ。人の海を漕いで最後尾近くへ移動。ここで3分前くらい。
おー。長身で爽やかな水色のひときわ目立つ人あり。他の人と写真撮影中のセーラーマーキュリー音符NAOANさん発見。こ挨拶もそこそこに、🐱も一緒に撮らせて頂く。たぶんもう、NAOANさんはぴゅーと行ってしまわれるから、どうぞお気をつけてと、今生の別れのつもりで健闘を祈った。
それからガーミンやらイマココやら設定していると、恒例のエイエイオー!が始まったが、手が離せず下を向きながら、エイエイオー。いま思えば、ここでちゃんと気合いを入れるべきでした。
 
コース再掲
 
ペース表

 
04:30 定刻に出走。最後方からゆっくり。この雰囲気は本当に久しぶり。帰ってきたんだなぁ。下りの途中で🐱嫁様とハイタッチ。行ってきま~す。
坂を降りて夜の街を走る。道には朝早いにも関わらず、住民の皆様の応援があった。あんまり大声出せないけど、ありがとうございます、行ってきます。武家屋敷街の入口、町家ホテルの前を通ると、お世話になったフロントの方も応援に出ていた。薄暗い武家屋敷の通りに入る。この屋敷には、実際に住んでいるのだそうだ。
 
丁字路を右折してR105と合流すると小手試しの短い登り。調子は悪くないようだ。今年は、大音量で応援歌を流すプリウスおじさんは居なかった。まだ片側一車線をランナーが占領しているが、この辺りからクルマが通るようになる。この大会は特に交通規制を敷かないので、横に広がらない等ランナーの良識が問われる。
盛岡に繋がるR46のインターは誘導員がいて、たまたま通ったクルマは降りてきたところでストップされていた。全員が通過するまで何分掛かるだろう。
 
05:00 スタートから30分。
薄明のなかを走る。
 
05:01 少しずつ内陸路の天地が現れる。
だいぶランナーの列も長くなった。
この辺りの交通状況は悪く、ランナーが車線の半分を占領しているために、北方向のクルマは反対車線にはみ出さざるを得ない。夜明けと共に交通量が増してくる。おまけに大会車両も通っていくので、南北方向が行き合うと交互通行になってしまう。。クルマには申し訳ないが、ランナーがバラけるまでもう少し掛かかる。
 
今は仙北市に合併されたが、旧西木町の中心部の栗で有名な西明寺集落を通る。民家、商店、事務所、学校‥コロナ前のようにハイタッチは出来ないが、朝早くからたくさんの応援。ありがたい。
 
西明寺を抜けて少しいくと、
05:40 エイド①堂村三叉路
すっかり夜も明けた。1時間10分で到着。ちなみにエイドは全部で20箇所ある。
 
05:41
遠景にはまだ朝靄の名残が見える。お腹は空いていないが、バナナをふたつ。いま食べたものが1時間後にエネルギーになる。少しずつ食べ続けないと。
 
06:06 エイド②十二峠バス停前
第2エイド。序盤の小ボス、十二峠の手前にある。すっかり晴れた青空に、おや、青いお人が。
🐱が補給を頂いている間に行って仕舞われた。
まだまだ15キロ。
ここから林間の道路となり、道脇の苔っぽいところは若干滑る。
十二峠は道路が改修され、走りやすくなっている。
 
06:40 エイド③下桧木内PS
ピーエスってなんでしょうな。
 
07:17 エイド④布谷商店前
エイドは基本的に手掴みである。コロナ前と提供の方法は変わらないが、手指の消毒はしっかり指導がある。手前の机に座る男性は消毒液のポンプ2台を左右で構えて、二丁体制でランナーを迎える。
 
07:52 エイド⑤堀内
ここで約30キロ。山間の小集落を繋いでいく。最後に参加した2018年と比べて無人らしき家屋が増えたような気がする。四万十ウルトラやハマトンを思い浮かべる。ウルトラマラソンは特に、競技時間やエイドを設置する距離の長さもあって地域の方の協力が無くては成り立たない。高知県の四万十や、北海道のハマトンは地域の高齢化があり、たくさんのランナーを受け入れられる体制が取れない、という理由で中止になったと聞いた。
秋田はどうだろうか。この大会も地域起こしの一環で始められたと聞く。新しい住民が来ない増えないなかで、いまいる方々は歳を取る。地域活動の担い手が少しずつ確実に減っている。1日だけ楽しんで、通過していくだけのランナーに何が出来るんだろう。




続きます。