ものすっごくどぉーーでもいいお話ですが
私の父の戒名は
院居士（インコジ）。
一般的に授与される戒名の中では最高位。
らしいです。
お寺の奥さん曰く
『院居士、今でこそお金で買えるけど
昔はどんなにお金を積んでもつけていただけなかったのよ。
(曾祖父の代から)３代続く院居士ってのを私は見たことないし、本当に凄いことよ！』
父が他界したときに来てくれた若いお坊さん（今回お世話になったのとは別のお寺）と、戒名の話になったとき
父の妹たち（叔母たち）が
「うちは代々院居士だから、そうでないと！」と強く言ったんですよね。
そこは叔母たちのプライドだったんだと思います。
その昔、父の実家はそこそこの家だったようです。
（私が知ってるのは ど田舎の農家でしたが）
でも
父の代からはすっかりもう・・・・・・見る影もありません。
ヒドイもんです。
謙遜ナシで、マジで。
今回、私が母の戒名をお願いするのに
『お金で買える』という院居士を買う気はありません
が
夫婦の戒名は同じ文字数、ってルール？があるようです。
院居士を、それなりのお寺に頼んだら100万円位請求されるんじゃない？って。
（うちはそんなには請求されないけどね）
戒名は要らないなんて言えないよ 絶対
『３代続く院居士なんて！すごい！』って、お寺さんは興奮して張り切ってるけど
将来うちの弟がいなくなったらもう うちを継ぐ人は誰もいないのです。
父の妹たちも、娘の私も結婚して姓が変わってるし
父には息子(私の弟)はいるけど、そこ(弟家)には娘しかいない。
跡を継ぐ必要があるような名家ではないけど、
（あまり多くはない）名字がなくなるのはちょっと寂しい・・・。
かと言って、婿養子にきてもらってまで継ぐほどの家ではないのでそんなことは望んでいない。
ってか、
母に院居士は重すぎ、大きすぎ。
叔母（父の妹）たちももう母の戒名を見ることはないだろうし
あれだけこだわってた父の戒名だって覚えてないよね。
私は叔母たちが「いんこじ」を連呼してるのを見てたので、なんとなく意識してて
確かに「父の戒名は他の人のものよりも少し長いなぁ」とは思うけど
それがナニ？
じゃわ。
で？
じゃわ。
父から見たら祖父母も両親も兄弟も「院居士」だったけど
(父の)兄も弟も結婚前に他界してる。
いいカイミョウをつけてもらって
私の曾祖父母も祖父母も父の兄弟も父も(これからは母も)
あの世で幸せなんかな？
イイトコロに行けてるんかな？
私たちは守られるんかな？
・・・そんな話じゃないのかな？
ま、私は私の息子たちに親孝行してもらってるから
それは守られてる、ってことなんかな。
戒名カンケイある？
でも！今となっては
貧乏人の娘だった私が気に入らなくて
私のことも親のことも散々バカにしてきていた義母には
うちの戒名は３代続く院居士ですけど？
くらいゆーてやりたかったわ。
（なんそれ）
ま、
それでもこのアリサマなんでしょ？
って言われるだけかー。
私の実家には誇れるものは何一つないと思ってたけど
【戒名】ってのが唯一の自慢ポイントだったようです。
そっか、そうだよね、自慢だよね。
唯一の自慢なんでしょう。
私は小さいときにはしっかり可愛がってもらったし
貧乏ながら旅行にもあちこち連れて行ってもらった。
けど
両親が生きてる時からずーっといろいろ泣かされてきたし
結構しんどい思いもツラい思いもしてきた。
もう会いたくないと思うくらいのことを言われたのも１度や２度じゃない。
いなくなってからもいろいろあったけど、
それでも戒名だけは唯一の自慢
なのか・・・。
生前、めちゃくちゃ仲が悪かった両親だけど
『仏様になったら喧嘩しない』と、１つのお位牌になりました。
この戒名をつけて頂けたのは
私たちが戒名代を払ったからなんじゃね？
って思ったらなんかモヤらん？
リアルでは誰にも自慢できない隠れ自慢。
ここでこっそり自慢。
じまん？
ま、
お寺の奥さん以外、だれも「凄い」と思わないし
思って欲しいとも思わない。
私が誰かにこれを言われたとしても
「ヘースゴインダネー」ってなもん。
なんだけど ねー。
・・・ま、いろいろあります。