昔、実家で犬を飼っていた。
物心ついた頃からいたように思う。
高校生の時に16歳で大往生した記憶があるので、私が産まれて、間もなく飼い始めたのかもしれない。
利口な犬だった。
トイレは風呂場でする。トレイがしたくなったら風呂場に行き、風呂場のドアが閉まっていたら、「開けろ」とドアをカリカリする。
ただ、利口な犬というのは得手して子供が嫌い。
子供は突発的に何するか分からないので、私も小さい頃はあまり好かれていなかった。
一番好かれていたのは長兄で、兄が胡座をかくと真っ先に胡座に飛び乗っていた。
私が大人になると、私にも懐いてくれた。
母は未だに、あの子が一番可愛いという。
あの子を超える犬はいないと。
でも昔の写真を見ると、正直、さほどではない…
最近は品種改良？が進んで、本当に可愛い犬が出てきてるので、客観的には最近の方が可愛いんだけど、まあ親バカというものだろう。
愛犬は生まれた時に心臓に欠陥があったらしく、長生きしないと言われていた。
それでも16年生きた。大往生だった。
そろそろやばいという時に、大学のために家を出ていた長兄が帰省してきた。
そして兄の帰省中に亡くなった。
兄想いの、いい愛犬だった。
今ならペットの葬儀なんかもあるんだけど、当時どうしたかは分からない。
自治体で処分とかだと、ちょっと切ないなあ…
我が家は大体動物が好きらしい。
母は「あの子を超える子はいない」と言うので犬は飼わないが、私の要望もあって文鳥などを飼い始めた。その後オカメインコを飼い始めた。
なお、ハムスターの案は、母が極度のネズミ嫌いなので却下された。
そこに凝り性な次兄が現れて、オカメインコの繁殖などをした。
商売にするには資格とかがいるので、里子として何匹か里子に出した。
とても可愛くて頭が良くて子育て上手な子は、突然死した。
性格は悪いんだけど私にだけ妙に懐いていた子は私が東京に連れて行こうと思ったけど高齢だから諦めて、うちで繁殖した子をもらってきた。
私な懐いていた子は、私が上京して数年後に亡くなったが、やっぱり連れて行きたかったなあ、と思う。
若い子もいい年齢になったが，まだ元気。
いつだか地震が起きてカゴの中で暴れ回り（オカメパニックという）、羽を折った。完治してなくて未だに上手く飛べない。
下手すると悪化するので、カゴの中の鳥で勘弁してもらっている。
兄はいつだったか結婚した。
娘と息子に恵まれた。
絵に描いたような人生設計…だったのだが、実は姪の犬アレルギーが発覚。折角の兄が兄飼えないなんて理不尽。
子供が産まれて何年経った頃だらう。
ふと視線に入った兄夫妻婦。
こそには、家族写真ではなく愛犬の写真が貼られていた(笑)
家族の写真持ち歩いてあけて！(笑)
老後、娘が家を出たら、犬飼えたらいいね…
親が動物好きだと、子供もそうなるよね。
ふしぎだね。
ただ、それだけの話。