性感染症検査の結果



今のところ全て


「陰性」


だった



今のところ、

というのは


「HIVウイルス」だけは

被害から3ヶ月以上経ってからでないと

100%確実な判断は出来ないとのこと




医師が言うには

「今の時点で陰性ですから、そんなに心配しなくても大丈夫ですよ」

とのこと


でも


「じゃあ次は◯月◯日以降に検査しましょう」


って言われたから

やっぱり不安は残る




中待合室を出る前に

看護師さんから


「これよかったらお家で読んで。不安でしょうから」


って、HIVについて書かれた小冊子を渡された



能面みたいな表情をして

医師への返事もままならない私を心配したのかな



「大丈夫だよ!きっと次回も陰性だよ」

ってこと?



「HIVは今はそんなに怖い病気じゃないから、読んでみて!」 

ってこと?



どんな意味が込められているのか


看護師さんが私の性被害について知っているのか


貰った小冊子をしばらく見つめていた



チラッと開いたページには

男性同士の性行為のイラストがいっぱい載っていた




なんだコレ!


私、好きで検査受けているんじゃない! 


励まそうとしてる?!


こんなの家に持ち帰れるわけがない!


わざわざ渡さないでよ!




看護師さんの善意(というか、ただの業務の一環)に対して

心の中で

敵意を剥き出しにしてしまう自分がいた



犯人への怒りが

またフツフツと湧き上がってきた