AKB青春物語16~二人の涙~ | 在宅ヲタのAKB48小説~orz☆

AKB青春物語16~二人の涙~


「んっ…?」





「やっと目覚めた?」





気絶していた峯岸は目を覚ました。




ギシギシ




「んぁっ?」今度は自分が座らされ、柱に手を縄でくくりつけられていた。目の前で優子が峯岸を睨んでいた。




「お前一体誰だよ!」峯岸が優子に向って声を荒げた。




「ともちんとともーみの部活の先輩…話は二人から聞いたよ」優子が静かに言った。




「………」



友美と智美は黙って二人の様子を見ていた。




「あなた自分が何したのか分かってるの?」優子が冷たく言い放つ。




「…なんでてめぇがこんな所にいるんだよ!」峯岸は優子を睨みながら言う。




「ともちんの様子がおかしかったからね…ともちんの後をつけて、ドアの外で中の様子を探ってたの」優子が峯岸に近づきながら言った。峯岸の前でしゃがみこむ、「後輩のピンチを見捨てる訳にはいかないでしょ?」






「ちってめぇさえ現われなかったらな…」峯岸がそこまで言いかけた瞬間





シュッ





「なっ…なんのマネだよ?」峯岸の心臓がバクバクと高鳴りだした。優子が峯岸の首元にナイフを当ててきたからだ。




「ちょっ優子先輩…」智美が突然の優子の行動に驚いた。




「ともーみにこういう事したんだよね?ともーみがどれだけ恐かったかあなたに分かるの?」優子が峯岸と目線を放さずに言った。




「ふん…こんなもん恐くもなんともねぇよ」峯岸は睨みつけて言った。





「そっか…じゃあここならどう?」優子が、ナイフの先端を峯岸の心臓あたりにトンっと当てた。峯岸は冷や汗をかき、心臓が更に高鳴った。




「刺すんなら刺してみろよ!…警察にでもなんにでも言えよ!」峯岸が声を荒げて言った。




「みぃちゃんっ!」友美が悲しそうな顔で叫んだ。







「警察には連絡しないよ…その代わり、可愛い後輩をイジめた罰としてここで死んで貰うから」優子が峯岸の顔に近づき冷静に言った。





「ちょっちょっと優子先輩っ!」智美が叫んだ。「ふん出来る訳ねぇだろ…やってみろよ」峯岸は強気に言った。





「どうかな?可愛い後輩を守る為なら、私は悪魔にでもなんにでもなるよ?」優子が同じく強気に言う。





「………」峯岸は黙って優子を睨んでいた。優子が立ち上がり後ろを振り返る、後ろにいた友美と智美はどちらも悲しそうな顔で優子を見つめている。





すると智美が思わず泣き出してしまった。





「優子先輩っ!確かにともはすごく恐い思いしました、峯岸さんの事を許す事は出来ません…」智美が口を開く。




「でも…でもともちんの大切な親友だから…同じ親友として峯岸さんの事も大切にしたいんです、お願いします…死んで貰うだとか悪魔になるだとか…そんな事冗談でも言わないでください…」智美は止まらない涙をぬぐいながら、優子の目を見てそう言った。




「ともーみ…」友美の目からも自然と涙が溢れた。自分をあんな目に合わせたみぃちゃんをかばってくれるんだ…





「………」峯岸は目線を横にうつした。




優子が二人の顔を見てゆっくり微笑んだ。持ってるナイフを地面に投げ捨てる。




カラカラカラ



投げ捨てられたナイフが地面を滑る、優子は峯岸の方に振り返り「二人の涙の意味…ちゃんと分かってね…今度手を出したら許さないから」と真剣な目で言った。




そして「これは3人の問題…元々私は部外者だから失礼するね」と言いこの場から去ろうとドアノブを持ちかけた。





「優子先輩っ!優子先輩のおかげで…本当にありがとうございます」友美は歯をくいしばりながら深く礼をした。




優子は振り向き、友美と智美の顔を交互に見た「私のおかげじゃないよ、ともともコンビの…二人の信じあう力のおかげでしょ」と笑顔でそう言いドアを開けて去っていった。









ともーみ…私に人を殺す勇気なんてある訳ないじゃん…でもね…あなた達を…大切な人達を守る為だったら悪魔にだってなるんだから…それは冗談じゃないんだよね



外で優子はドアを見つめていた。




「もう大丈夫だねあの3人は…」優子はそう呟き少しだけ微笑むと、自分の家へと向かって歩き出した。




続く