世界平和組織「ワールド ペガサス」10
3年後…
「シンディー、敵のアジトの近くまで着いたよ」優子が組織開発の腕時計に向って、話しかける。「だからシンディーって何度も…てかあなた随分態度が軽くなったわよね…」ディスプレイの中の一美が、外人がよくする大げさなフリをして呆れた顔をして言った。
ひょこっ
由紀が優子の後ろから顔を出すと、「大丈夫ですよ~シンディ任務はちゃんと成功させますから」由紀が言った。「由紀も随分軽くなったわね…あなた副隊長なんだからしっかりしてよね」一美がため息まじりに言った。
「大丈夫ですよ由紀は強くなりましたし!今回の任務は、今までの中で一番危険かもしれませんが、この4人なら大丈夫です」優子はそう言うと「うん私も信じてる…正義は絶対勝つってね」一美が真剣な顔をしてそう言った。
後ろで優子の連絡が終わるのを待っていた陽菜は、その声が聞こえ「うわ~何あの人、昼間からくさい事言ってんの」と若干引いていた。陽菜の横に立っていた里英は
シンディのセリフ…私と由紀の口癖だ…と思うと少し恥ずかしくなってしまった。
その時、魔物が3匹、由紀ら4人の前に急に現れた。「愚かな人間共め…ひねりつぶしてくれるわ」と魔物は言った。
「今の声、魔物が現れたの!?」一美が驚いて言った。「あぁ大丈夫ですよ、すぐに片付きますから」優子は慌てずにそう言うと、「それじゃぁ、任務が成功したら連絡入れるんで」と付けたしプチッと連絡を切った。「えっ?」という一美の声が一瞬聞こえていた。
「ほらね…もう片付いてるじゃん」優子が連絡を切った後、倒れている3匹の魔物を見てそう言った。
「雑魚にようはないの」陽菜が銃を腰のベルトにさしながら言った。
出た…陽菜の『光』の力、光の速度で放たれる銃弾は標的を絶対に逃さない、そして一撃で仕留める為に、魔物3匹の頭に確実に当てた。命中率もタダものじゃない…優子は陽菜が一緒に任務についていてくれて心強いと思った。
「きたりえ~まだ陽菜隊長の足元にも及ばないんじゃないの~?」由紀が陽菜のスゴさを見て、冗談で言うと「なに~私の目覚めた『泡』の力なめないで、攻防どっちにも役立つんだから~ってかゆきりんだってそうじゃんか~」と里英が返し、二人はアハハハと笑った。
それに頼もしい副隊長が二人…この任務きっと大丈夫、由紀と里英を見ながら優子は微笑んだ。
「さっもう目の前に敵のアジトがあるから、ここからは二手に別れて、正面の門と裏から同時に攻めるよ」敵のアジトの目の前まで辿りついた優子は3人に向ってそう言った。
由紀がてっぺんが見えない程、高くて大きい敵のアジトを見上げた。
いよいよ始まる…負けられない戦いが…
「OK~きたりえ着いておいで!裏から攻めるよ」陽菜がそう言うとアジトの裏側へ向かって走り出した。「はいっ!」里英は大きな声で返事をすると、由紀の方へと体を向けた。
「ゆきりん絶対に勝とうね、世界を平和にする為に!」里英がそう力強く言い拳を由紀に向って突き出した。「うんっ…絶対に!」由紀が同じく拳を突き出し、コツンと里英の拳にあてた。里英と由紀が顔を見合わせほほ笑む。
優子もその二人の姿を見て優しく微笑んでいた。
「じゃっ後で」里英はそう言い、陽菜の元へと向かって走り出した。
里英…絶対に負けられない戦いが今始まったよ、大丈夫…だって二人で高めあって、いっぱい努力して頑張ってきたもん
ドゴォォォォン
由紀がそう思っていると急に由紀と優子の目の前に大きな牛の姿をした魔物が現れた。上から飛び降りてきたのだ。
「扉をくぐらせる訳にはいかないな」魔物はそう言うと大きな刀を取り出し、こっちに刃を向けてきた。
「優子隊長、私に任せて下さい!」由紀はそう言うと、腰にさしている2本の刀を抜き右手と左手で握った。
「ふん…二刀流か…くだらん!きさまら死ねぇっ」魔物は由紀に向って一直線に突っ込んできた。
由紀はその動きを見切り魔物を交わした瞬間、魔物の両足を刀で切り、傷をつけた。「ふんっこんな足元を狙ってなんの意味がある」魔物がそう言った瞬間
ピキピキピキッ
「なっなんだこれは?」魔物の足の傷口から広がってゆくように、魔物がだんだん凍っていった。「ぐあああああっ」魔物は雄たけびをあげると、あっという間に魔物は完全に氷に包まれた。
「相変わらずすごいねその『氷』の能力」優子は由紀に向ってそう言った。
「私が『氷』の力に目覚められたのは優子隊長のおかげですよ!」由紀が2本の刀を腰にさしながら笑顔で言った。
あんなに弱かった私も、優子隊長のおかげで強くなれた、力にも目覚める事が出来た。3年前に優子隊長が言ってくれた言葉のおかげです、本当にありがとうございます
由紀は心の中で優子に感謝した。
「さっここからが本番、由紀大丈夫?」優子がニッと笑いながら聞いた。
「大丈夫ですよっ」由紀はニコッと笑い返事をした。
「じゃ、一気に攻めるよ!着いておいで!」優子がそう言い敵のアジトの正面の門に向って走り出した。
「はいっ!」由紀はさっきの里英の返事に負けないくらい大きな声で言うと、優子の後へと着いていった。
もう大丈夫…世界が平和になるその日まで…諦めたりなんかしない…だって…
だって正義は絶対勝つんだから
終わり