歪んだ愛情
「ねぇ…珠理奈はお姉ちゃんの事好き?」
真冬の冷ややかな夜空の下、冷たい息を吐きながら玲奈が珠理奈にそう聞いた。公園のベンチに座る二人は寄り添っていた。
「………」珠理奈は何も喋らず夜空の星をただ見上げていた。
「私はね、大好きだよ珠理奈の事、妹として…家族として好きなんじゃないんだよ、一人の女性として好き」玲奈が照れくさそうに呟くように喋った。
珠理奈はまた無反応のままだった。玲奈の話が聞こえ無かったのだ。「ねぇ…聞いてる?」
玲奈は何も反応しない珠理奈のほっぺをつつく、それでも無反応な珠理奈をみて玲奈は微笑みながら言った。
「そっか…そうだよね、もう死んじゃったもんね…喋れないか」
玲奈がベンチから立ち上がると珠理奈が力無くして玲奈が座っていた方へと倒れこんだ。心臓のあたりには包丁が刺さっていた。
「好きすぎたからな…私が珠理奈を殺しちゃったのは」玲奈は静かに呟いた。
「妹を好きになっちゃダメなんて事ないし、珠理奈のね『全て』が私欲しかった」
玲奈はそう言うと、珠理奈の心臓に刺さっている包丁を抜いた。血が溢れ出てきた。すると玲奈はその傷口から体の中へとゆっくり手を入れた。
玲奈は臓器に手を触れた「ねぇ、まだかすかに動いてるよ?スゴイね…今まで知らなかった珠理奈の物がここにいっぱいある」珠理奈に向かって話しかけた。
「もう、喋れないんだよね…寂しいけど、でもこれで良かったんだよ…」玲奈は悲しそうに言った。
他の誰かに珠理奈を見られるだけでも嫌なの、毎日毎日珠理奈が愛しすぎてたまらなかったの…気持ちが抑えきれなかったの…だから私が殺した…だって辛い思いしなくて済むんだもん
玲奈の瞳からふと一筋の涙がこぼれた。
玲奈は手を抜き取ると手に付いた血をペロっと舐めた。
「珠理奈の味…」玲奈は思わず微笑んだ。
終わり