急に気温が上がり、半袖の人もちらほら。

なかなか開花宣言が出なかった東京の桜も、

一気に咲くだろう。


そんな土曜日、三軒茶屋で、

メディア/イアソン。


キャスト

メディア:南沢奈央さん

 少しハスキーな声が終盤の凄みに

 拍車をかけていた。


イアソン:井上芳雄さん

 昨年末のベートーヴェン以来。

 歌無しの井上さん。

 ラストの悲痛な叫びまで熱演。


子供たち:三浦宏規さん

 三浦さんも昨年末の赤と黒以来。

 燃え盛る炎を表現する旗振り、

 キレキレに舞っていた。

 水野貴以さん

 加茂智里さん

 水野さん、加茂さんは、

 時に男性役もこなす熱演。


席は、前から4列目通路横の良席。

最近、FC申込で良席が当たる事が続いてる。

FCではないが、

来月発券可能となるムーランルージュのボヘミアンズ貸切もいい席だといいんだけど。

帝劇は、S席がだだっ広いから心配。


ギリシャ悲劇。

裏切り夫への仕返しの為、

我が子を殺す事で一番の苦しみを味わわせる

という凄い話。


夫婦になる前の若い頃から話が始まり、

夫婦共に、前半と後半の顔付き、声色が全然違う。

裏切り夫には、一応理由があったが、

ちゃんと説明してねという事かな。

ギリシャ悲劇という事だから仕方ないけど、

救いようが無いラスト。

カーテンコールも、皆さん笑顔は無し。


森新太郎さんの演出が芸術的で良かった。

影を上手く使ったり、

大蛇や牛の妖怪みたいなのの見せ方など、

ライオンキングのような技法もあった。

メディアの父親は、

ラフィキの様に腰を曲げて杖を持ち、

ムファサ王のマスクの様な王冠だった。


子供役のお三方は、時にアンサンブルとなり、

時にセット転換や小道具だしも行っていた。


休憩無しの濃密な2時間。

いい観劇だった。