昨日はよく眠りました。

 そのせいか深夜に起きてからは眠れなくなりました。


 子供の頃ですが、特に松本清張さん原作のドラマが多かったのですが、殺人犯が主人公のサスペンスがあり、だんだん捜査に追い詰められてゆく物語です。

 

 私は潔癖なほどの生真面目人間だったので犯罪は軽微でも許せなかったし警察も大好きでした。世の中に警察が嫌いな人がいることが不思議で信じられなかったほどです。


 そんな私が、殺人犯に感情移入してなんとか逃げ切って欲しいと願うのです。

 そう思うだけで犯罪を犯した気分になり自分が怖くなるのですが、どうしても主人公を助けたいと思うのです。

 それが作品の力なのでしょうか?


 人は善悪で分類できない。

 心は万華鏡で、どの角度の心も本物だからです。

 殺人犯にも理由があり、法律と感情は分けて考えないといけないのです。


 松本清張さんにいろんなことを教わっていたんですね。


 私の心の聖書ともいえる本に、ヴィクトル・ユゴーさんの「レ・ミゼラブル」という小説があります。

 考えてみれば、これも犯罪者が逃げる物語でした。


 勧善懲悪作品が大好きなのに、心に残るのは犯人が主役なんて、私の本質はやばいヤツなのかもしれませんね。


 たぶん、何かに耐えて必死に戦い逃げる姿に自分を感じていたのかもしれません。


 だから人をひとことで表現することが大嫌いです。