「フェルマーの料理」というドラマを最終回まで見ましたが視聴率に苦戦したようです。
数学で料理とか理解不能って感じですがマンガなら受け入れられそうな設定です。
ただ実写で人が演じると、どうしても現実と比較してしまう。正確に言えば料理は数学だと思ったことがあるので理解はできるのですが味覚があってこそです。わずかな違いに気づく舌って経験と鍛練が必要なんです。そこをバッサリと捨てている物語。それに数学に近いのはコックよりパティシエです。
(豆知識ですがシェフは料理長です)
作品としては私はギり?面白い方だったと思います。構成は最悪でした。
この作品は第1話目から毎回最後に主人公が別人のように変わってしまった未来を挿入するのですが、あれが最大の失敗だと思っています。
1話ごとに解決してすっきりしたいのに、全部をぶち壊す演出です。確かに謎は気になりますが二ヶ月も引っ張られては嫌がらせです。
詳しくは話せませんが、主人公の気持ちは痛いほど分かると言うか共鳴する部分があります。
だから全体としては嫌いでしたが最後まで見てしまいました。
それから「家政夫のミタゾノ」も最終回まで見ました。
第1シリーズから見ていますが、安定した変わらない構成でした。
だからこそ不満もないけど満足感がない作品になっていました。
もういちどミタゾノさんというキャラクターの誕生秘話を最初にやるべきでした。そこから家政夫をやると説得力が変わったと思います。
「ゼイチョー」というドラマも最終回まで見ました。
かなり不満でしたが最終回の話のまとめ方は優秀で終わってみれば良くできていた印象になりました。
ただ、罵詈雑言になりそうなほど突っ込みどころは満載です。
一言で言えば風間風磨さんの学芸会をずっと見せられたドラマです。あきらめて受け入れましたが遊びすぎです。
それに「公務員なめんなよ」の決めセリフも私には最悪でした。
庶民は公務員の権力に押し潰される立場なのでなめるはずがない。ただの圧力で脅迫にしか感じない。
公正公平な税金の徴収を美化して描いていましたが、そう感じていないのが令和の国民ではないでしょうか。
書きすぎてる?
炎上商法と考えれば及第点のドラマだったと思います。
他には「すべて忘れてしまうから」というドラマも最終回まで見ました。阿部寛さん主演で物凄く上質な大人の雰囲気でした。毎回ラストに歌われる歌い手さんが注目で調べたくなります。
日々は、すぐに忘れてしまいそうな時間の積み重ねだけど、いろんな思いのある特別なひとときを描いている作品でした。
海外に比べると日本のドラマの回数の少なさが目立っているようです。
昔のような半年や一年のドラマはもう見れないのでしょうか。
それが実は一番の衰退の原因のような気もします。短いと奇をてらう作品ばかりになり重厚な作品がなくなる。そして脚本家を含めた製作サイドの質も落ちる。
本物の良さを知ってもらうには時間がかかる場合があるのです。