①では、こんな話をしました↓
②では、こんな話をしました↓
今回は、免疫細胞が過剰活性化したことにより炎症物質がたくさん出て大火事のような状態になってしまった身体に対し、どのような治療をしたかお伝えしようと思います。
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さて、TAFRO症候群の治療法についてです。
全身症状が急速に悪化していくため、適切な診断と迅速な治療が必要であるが、治療法は未確立である。
ということなんだそうです。
全身症状の急速な悪化については、そうだったなと思います。
私も初めはただの風邪だと思っていたのに、あっという間に呼吸が苦しくなって、動けなくなって、という感じでした。
以下、続きます。
これまでの治療経験として、
ステロイド(大量~パルス療法)、シクロスポリンAなどの免疫抑制剤、
トシリズマブ、リツキシマブなどの有効例報告がある一方で、
様々な治療に抵抗生で致死的な経過をとる症例も存在する。
薬の名前が色々出てきましたね。
分かる範囲で噛み砕いていこうと思います。
まずは、大火事を鎮火しなければならない、ということです。
出火元(=過剰活性化した免疫細胞)から、
あっちこっちで燃え盛る炎(=炎症物質)をしっかり消火するために、
出火元(=過剰活性化した免疫細胞)に対してステロイド、シクロスポリンAを投与するそうです。
なお、炎症物質(=あっちこっちで燃え盛る炎)である、
IL-6に対してはアクテムラ
VEGFに対してはアバスチン
が有効なのだそうですが、TAFRO症候群の治療に対してアバスチンの使用は認められていないそうです。
自費になる、ということなのでしょうか。
もし、認められれば、あの苦しい全身浮腫、胸水腹水も楽になるのかもしれませんが、
まずは炎症物質を産生してしまっているおおもとである過剰活性化した免疫細胞(=出火元)に対して治療することが肝要なのでしょう。
私の治療はどうだったかといいますと…
入院5日目からステロイドパルス療法をしたのですが、想定していたより効果がなかったようです。
CRPは入院当初の35から25までは一旦下がりましたが、すぐに30まで上がってしまいました。
そして、ステロイドパルス療法の後、入院11日目にはアクテムラを投与してもらいました。
アクテムラ投与2回目の後、CRPは11まで下がりました。
が。
私はこれからどうなるのでしょうか。
アクテムラだけでは火種が消えず、くすぶっていた火種が再燃してきてしまった場合は、シクロスポリンAを追加することになるのかもしれません。
こうして振り返ってみますと、改めてTAFRO症候群は
自己免疫疾患、というのがしっくりくるのかもしれないと思いました。
TAFRO症候群、こんな病気です①〜③では、
病気の概要、原因、メカニズム、症状、治療についてお伝えしてきました。
TAFRO症候群は、まだ不明なことが多い病気です。
ご自身が罹患しまった方、ご家族や大切な人が罹患してしまった方、不安でいっぱいだろうと思います。
この記事が、少しでもお役に立てればいいな、と思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
難病情報センター および
大阪大学大学院医学研究科 呼吸器免疫内科学
より引用いたしました