企画演劇ボクラ団義 『戦国アイドルタイム』感想(2018/8/16投稿) | ささぴーさんの長い文章 ☆ぐぐたすからお引越し☆

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めちゃくちゃ長い文章で感想書いてますが、お時間のある時にお読みください。

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ボクラ団義10周年記念公演第二弾
企画演劇集団ボクラ団義 vol.21

『戦国アイドルタイム』

浅草九劇
7月4日(水)  19:00公演
7月11日(水) 19:00公演

観劇感想


<注意>
・完全ネタバレです。ご容赦ください。
・2000文字くらいあります。



東京での約1か月の出張の間に、
平日の仕事帰りに舞台を観に行きたい!と言うのと、
久しぶりのボクラ団義さんの舞台を観に行きたい!
ということで、行ってまいりました。

久保田唱さんの作品は何度も観劇してますが、
ボクラ談義さんは2度目の観劇で、
しかも、東京で観劇は全く初めて。
以前は大阪で「耳ガアルナラ蒼ニ聞ケ」を観て、
それ以来のボクラ団義さん作品です。

で、その時の「竜馬をだれが殺した」テーマの
時代背景とか、考証と言うか、
めちゃくちゃよく作りこまれていて。
あと、これはボクラ団義さんじゃないですが、
去年観劇した「プリズムナナ」の作品も
アニメの作品に歴史的事項を巧く繋いで
噺の作り方にめちゃくちゃ感激しまくったし。

今回も戦国時代と歴史ものですし、
タイトル自体が意味深だったので観たいな~と思って。

でも、ボクラ団義さんの中では
時代モノは4例目くらいしかないみたいです。
めっちゃ意外です。
(パンフレットに書いてます。)


ということで、お話ですが、
とある戦国武将のお侍さんが、
いくさ場で総大将の命令に背いてクビになり、
彼に従っている家臣と共に城下長屋で
暇な生活=アイドルタイムを送っているお話。

もう用無しになった武将さんなので、
「出ていけ」とドヤされる長屋の管理人。

妻には事実を話さず隠し通している。

いきなり現れる百姓の若き娘。
妻は「誰?まさか、愛人・・・・・・?」

ただ、このお侍さんこと、七曲左之助時継。
武将としての腕は確かで、
数々の功績を残してきたやり手の武将。
それなのに、クビになる。

隣人に同朋衆の踊り手と三味線弾き。
左之助の上司にあたる侍。
町娘に同僚に、謎の宣教師。。。。


色々とキャラクタが出てきての、
悶々とした中でのドタバタ劇かなと思いきや、
実は主人公の左之助のクビになった理由や、
登場人物の間に起こる人間模様や、
時間にして24時間くらいで、
いろんな事実が明らかになります。

この間の告白とか、主人公の苦悩とか、
観ていると、このお話は人情劇になるのかなと。
序盤はクビとかの食い違いから起こる
ドタバタなんだあ~と思いつつのシリアス感。

終盤で謎の宣教師が出てきて、
コメディ復活かなと思いきや、
これまでの苦悩とか解決する方向になり、
左之助自体のクビも、
侍ではない方向でなくなりそうな感じになり。

で、「踊っちゃう?」の言葉で
左之助始め4人のお侍さんが
何故か4人男性アイドルになり、ステージになる。


え??????


久保田さんの作品って、
色々あってのどんでん返しや、
じんわり理解して来るアハ感を感じてきましたが、
もう、突然突然レベルの正に棚から牡丹餅。
いや、棚からスフレ。棚からワッフル的な。
まさかの「アイドルタイム」だから、
「アイドル」のステージをお侍さんがやっちゃう??

宣教師が出たあたりから
「アイドル」の言葉の意味を引き出すセリフが
ちょくちょく出ていたんですが、
まさか、ジャニーズのような
アイドルのステージが用意されているなんて。
意外過ぎてアングリでした。ええええっ!って!!

めちゃくちゃサプライズ感ありすぎで。
これまでのコメディ、人情劇やらの芝居を
一気に昇華してしまったような、ラストでした。

アイドルの感じも今風のアイドルで、
ボイメンやマジプリみたいに
自分の色設定のある男性アイドル。
名古屋のイベントとかで観る、
ボイメンのステージを観ているかの感じ。

実は1回だけ観劇する予定だったんですが、
このサプライズ感をもう一度味わいたい!
アイドルまでの流れをもう1回観たい!
と思って、次の週に再度観劇しました。

めちゃくちゃ病みつきになる作品でしたわぁ~。
もう、このエンタメ感がたまらんって感じで。
やられました。マジで。
で、サプライズのネタバレはしないように、
お客さんも統制取れているし、
スタッフさんや物販でもきっちり隠しているし。


ただ、ホントにこのサプライズまでの間は
ものすごーーく作りこまれた時代劇で、
セットとか小物も良く出来ているなぁ~。
衣装とかも凄く良く出来ているなぁ~。
登場人物の人間模様とかも良く出来ているなぁ~。
な、内容でもの凄く濃密なんですよ。

左之助は人を殺すことで功績を残すことが疑問に感じ、
侍として生きることが出来なくなった。
ある意味、現代社会のメッセージかなとも思いつつ。
いろいろ考えられることも、
最後のアイドルステージで「どーでもいい!!!」(笑)

こういう昇華っぷりってヤバいほど凄い。
今まであったことを全払拭する。
もう最終的に「楽しい」しか感じ得ない、
全く新鮮というか新しい切り口になっていました。


この作品に百姓の娘で今出舞さんが出演してて。
半年ぶりくらいに舞台を観ることが出来ました。

終演後に面会があるんですけど、
その時の表情がめっちゃ明るいんですよね。
満面の笑みで。素敵で。
あーー、楽しい満開の今出がそこに居る!
その雰囲気を感じると、
なんか今出さんが楽しいんやったら、
この舞台「楽しい」でええんやな。って思ってきて。

だから、もう一度見れたのも
面会で会った今出さんの笑顔もあるかも知れません。
劇中のシリアスな場面では涙を流すシーンもあって。
でも、そんな部分も全部昇華するんです。
あのアイドルステージのシーンで。

だから「楽しい」舞台が観れたな。
それでええんやなと思ったりしています。



ということで、今回の感想は、
舞台観劇の感想としてはめっちゃ物足りないですが、
でも、これでいいのかなって思います。
素敵なエンターテイメントをありがとうございました。
文章書きながら、今でもニヤニヤしてます。(笑)