エレカシ CD AL.『風』(2004.09.29発売) | エレファントカシマシ備忘録

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2004年9月29日に16th AL.『風』が発売された。

 


「自分たちのことをもう一度肯定的に捉え、自分たちが持っている等身大の力をもう一度見つめ直すところから始めようとしている。
エレファントカシマシのロック、その等身大の姿を受け入れるところからもう一度スタートしようとしている。
自己否定と無いものねだりの暴走ではなく、本当に自分たちが成長するにはどうすればいいのかを逃げずに考えている。
思春期は終わったのかもしれない。
大人になろうとしているのだ。
その戦いぶりを見ていこうじゃないか。」
(「ロッキングオンジャパン」2004年10月号 山崎洋一郎)
 

「思ってることをことをストレートに歌ったら、それが深遠な哲学以上の感動を与えるっていう、そういう人にいつも憧れてるんですけど、自分の言葉でそれができるといいなっていう。
自分の基準でそれがちゃんと出せたら一番いいなっていう風には思えた。
そういう曲はすごいシンプルなんだよね。
まあビートルズとかも全部そうなんだけどさ」
(「ロッキングオンジャパン」2004年10月号 インタビュアー:山崎洋一郎)
 

─この≪死ぬのかい?オレは…≫ってどういうニュアンスで書いたんですか。
「もともとはですね、イシくんが俺が死ぬとはとても信じられないってニュアンスでよく言うわけですよ、俺が調子乗ってるときとかコンサート上手くいったときとかね。(中略)ただちょっとこう、こなれてないですね、歌詞がねえ」
─じゃあむしろ前向きな気持ちを歌ってるんだ?
「ええ、ほんとはね」
(中略)ただ、お客さんを選んでしまってる感はありますよね。いきなり1曲目が“平成理想主義”ってアングラな匂いがするし、音も攻撃的で気持ちいいけど敷居の低い音ではない。これでいいのか、大丈夫かエレファントカシマシ、とも思ったよね。
「それがその、僕が一番悩んでるところなんですけど、まあ、一足飛びでは行かないとね。」
 

※ここからは『平成理想主義』について渋谷さんの質問が秀一、そしてさすがの至言なのでそれを抜粋。
 
─だからこれ歌詞をラヴソングにするだけで全然違うのに、そこは死んでも変わらないものなんですか。
─何もこんな一番おいしいポップなメロディにアングラ詞を乗っけることもねえだろうとは思うわけですが。
─っていうか、全然悪い詞じゃないけど、ただ非常に飲み込みにくいわけ。あなたがもともと持ってるロマンチックな部分を、例えば生きていく上で辛いこともあるけど頑張ろうとか、今言ってきたようなことをわかりやすく書けばいいんですよ。そうすればエレカシの次の黄金時代がやってきますよ、宮本さん。
(「bridge」2010年秋号 インタビュアー:渋谷陽一)
 
「『宮本さんの歌が入ると絶対この映画盛り上がりますから、このテーマに沿った何かこういう…』ということをほんとに真剣に言ってもらえたら、こんな嬉しいこと、名誉なことってないかもしれない…って思えるときが、今はわかんないけどあるかもしれない」
「すごく単純に言うと、僕はやっぱりシーンの最前線でやりたいですね。みんなに聴いてほしいから。ポップ・ミュージックだから。(中略)今ある俺たちの力でもう1回売りたいという、これは目標ですよ。そういうものは持ってますね。だから、最前線でやっていきたいというふうに思うんです」
(「Weeklyぴあ」2004年10月)
 

 
 
 
 

【公式】
『友達がいるのさ』
監督:丹修一



AL.「風」が発売された当時の私の感想。
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どわ~。どうしよう。
めっちゃくちゃかっこいい、このアルバム。
ビートルズの「Please Please Me」っぽい!

歌詞カードが挟んであったリーフレットを開いてみたら、そこに“黒いバラとりはらい 白い風 流し込む”と書いてあった。
そうか、その風なのか。
記念すべきエレカシデビューアルバム「THE ELEPHANT KASHIMASHI」1曲目の『ファイティングマン』出だしの歌詞。
 
あか抜けた曲、青くさい曲、書生風情の曲。
本当に多彩&多才だ。
 
俄然、ライブが楽しみになってきた。
でもこの秋、静かに聞くのにもいいアルバムだ。
 
どうしてデビュー16年で、しかも今年2枚目のアルバムで、こんなにも新しくてカラーの違う、それでいて宮本節炸裂のアルバムが作れるの?
宮本さんには毎回毎回驚かされる…。
 
やはりエレカシには秋や冬が合う。
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