エレファントカシマシ備忘録

エレファントカシマシ備忘録

エレファントカシマシのライブ、CD、テレビ、ラジオなどの記録

1996年8月21日に8th AL.『ココロに花を』が発売された。
 


☆アートディレクション:信藤三雄

エレカシはこれから、今までの10年間の「世界との隔絶」を一気に埋めつくすように大通りを派手に歩き始めるだろう。
荒野の野武士からバカ殿の大名行列へ─乱暴な変化の季節の中で、それでも宮本の崇高で優しいメロディはすべてを包み込んでいつでも真顔で語りかけてくるだろう。
そして、時には怒りを込めて顔面を殴りつけ、時には肩をポンと叩いてはげまし、時にはポケットに手をつっこんだまま並んで歩くようなそのサウンドと言葉は、昔と何も変わらない人間らしさで僕らの部屋にやってくるのだ。
前よりも少しだけこざっぱりした身なりになったけども。
 
ロックとは何ですか?
70年代初期のストーンズのスネアの音を一生懸命再現する事ですか?
グランジ以降を模索する事ですか?
ナイキとTシャツを集めて脱文系のフットワークをアピールする事ですか?
ジャケットのアートワークでミスマッチなセンスを発揮しちゃったりする事ですか?
 
ずい分とつまらなそうだな。
まず、自分でしかない「絶対の第一音」「絶対の第一声」を叩きつけるところにしか、残念ながらロックンロールは宿りはしないのだ。
宮本の歌声を聞いてみろよ。
みんなが恋こがれるようにして何度も口にする「ロック」は、ここにある。
堂々の復活、評判も上々───あたり前なのだ。
 
(「ロッキングオンジャパン」1996年9月号 山崎洋一郎

収録曲
1.ドビッシャー男
2.悲しみの果て
3.かけだす男
4.孤独な旅人
5.おまえと突っ走る
6.四月の風
7.愛の日々
8.うれしけりゃとんでゆけよ
9.流されてゆこう
10.Baby自転車
11.OH YEAH!(ココロに花を)

 
 


当時お付き合いを始めたばかりの恋人の部屋を訪れた時、小さいながらもきれいに整えられたその人の部屋で「これ聞いてほしいって話してたアルバム」と流してくれたのが、まだ発売されてまもない頃の『ココロに花を』だった。
そのままCDを借り、その人を思いながら自分の部屋で何度も聞いた。
自分自身では後に買ったのだが、開けてびっくり、普通の銀盤のCDで、あれ?これ私が知ってるのと違う!と。どうやらピクチャーレーベルは初回生産盤のみだったらしい。
恋人に話したところ君の方がエレカシが好きだから、と手持ちのピクチャーレーベルのものと取り替えてくれた。
そのCDをいまも大切に持っている。


【公式】

「ココロに花を」 TV SPOT

(現在は視聴できません)

【公式】

「ドビッシャー男」

監督:大沢昌史



【公式】

「悲しみの果て」

監督:大沢昌史



【公式】
「孤独な旅人」
監督:大沢昌史



1989年8月21日に3rd AL.『浮世の夢』が発売された。

 

 

■ジャケット写真:ハービー・山口

 


一体どういうレコードになるんでしょう(笑)。ロックになってますか、本当の鼻歌になったりしてない?


宮本浩次「いや、だけど……そうですね。スタイルはどうか知んないけど、俺は毛頭ないですね。ロックとかそういうのは、頭の中に」


(ロッキングオンジャパン 1989年8月号 インタビュアー:山崎洋一郎)



冨永義之「でもほら、2枚目でさ、ああいうアルバムができたわけでしょ?そんで、やっぱもうちょっと聴きやすい方がいいんだろうなっつう意識があって、ああいうちょっと飄々としたのができたのかもしんない」


(ロッキングオンジャパン 1989年9月号 インタビュアー:渋谷陽一)



何か今のエレカシは、例えばクラシックの大天才が光GENJIと同じプロモーションをやって、全くうだつが上がらない、といった状況の様な感じがする。

ロック・シーンに限らないより開かれた場所に彼らの歌が届いた時、大仰ではなく日本のロックに革命的転換が訪れると思う。


(ロッキングオンジャパン 1989年9月号 DISK REVIEW:岩見吉朗)


だけど、エレカシってもともと重いバンドじゃない?

宮本「そう?」

そうだよー。

宮本「いや、そんなことないよ」

重くなきゃあんな2枚目作んないでしょう。べつにあれは無理矢理作ったわけじゃないでしょ?

宮本「まあ、だからそれはそう思われちゃしょうがないけどね。でも、そんな重くないですよ、べつに」

重いって。

宮本「いや、重くない(笑)」

まあ、その重くないっていう宮本君のニュアンスはわかりますけども。

宮本「重いってどういうことですか?演奏が重いとか。内容が重いとか」

内容が重いよね。暗い!重い!

宮本「暗い?」

暗い!重い!楽しくない!

宮本「そうかなあ!?だけどさ、その重いっつうのは、じゃあ、真面目にいきればやっぱ重いですよ」

そうだねえ。

宮本「そういう意味での重いだったらわかる。真面目にやれば必ず重いですよ。そういう意味?」


(ロッキングオンジャパン 1989年9月号 インタビュアー:渋谷陽一)

 

収録曲

1.「序曲」夢のちまた

2.うつらうつら

3.上野の山

4.GT

5.珍奇男

6.浮雲男

7.見果てぬ夢

8.月と歩いた

9.冬の夜


 
 
 

■otonano YouTube Channel(ソニーミュージック)より

『うつら うつら』(監督:坂西伊作)



『珍奇男』(監督:坂西伊作)


『浮雲男』(監督:坂西伊作)



『見果てぬ夢』(監督:坂西伊作)


2016年8月3日に48th Sg.『 夢を追う旅人/i am hungry』が発売された。
 
☆『夢を追う旅人』…明治「五輪応援キャンペーン『POWER!ひとくちの力』」CMソング

☆『i am hungry』…テレビ東京系「ドラマ24『侠飯~おとこめし~』」オープニングテーマ

☆ジャケット写真:佐内正史

☆裏ジャケットで宮本さんが眺めているのは千駄ヶ谷の国立競技場のあった場所とのこと。
 

「あのね、生きるってそれだけで結局夢を追いかけていることだと思うんです。子供が宇宙飛行士になりたいとか、僕は新幹線の運転手になりたかったですけど、そういうのって言葉にしているだけで夢じゃないと思うんだな。もしかしたら、生きていること自体が特別なことなのかもしれないけど…夢とはリアルで現実的で、悲しいことも含まれている気がします。」
(ランドネ 2016年10月号)
 
「朝起きたらまず体操!」
「じゃあ佐内くんに、体操している俺を、雰囲気のある場所で撮ってもらおうってことになって」
「“POWER!ひとくちの力”ってすごくインパクトある言葉だから、それを15秒のCMの中に入れるのは凄くハードルが高いなとは思ったけど、でも凄く嬉しくて!」
「よし!と思って1曲作って聴いてもらったら、それはボツになっちゃったんですよ。『もっとパワーのある曲にしてくれ』って。『何だと!』と思ったんだけど、担当の人もそれに負けないくらい根性入ってんの。『エレファントカシマシの、あのパワーが、力強さが欲しいんですよぉぉぉ!』くらいの気迫で俺に返してきたから、それ聞いて『よし、分かったあ!と思って』」
─80歳まで現役で戦うと!
「それくらいまでやれれば諦めがつくかもしれない。ヨレヨレになりながら、石くんと成ちゃんとトミで音出して、お前そんなヘロヘロでどうすんだ!ってヨボヨボな俺が怒ってる……なんかそれ目に浮かぶな(笑)」
(音楽と人 2016年9月号)
 
『i am hungry』はドラマ主題歌のコンペで選ばれた。
「先方の希望は『ソウルフルで男らしい曲』『慰めではなく言い切ってほしい』でした。それならピッタリだと思って2曲作った。コンペに出すときは、音は打ち込みで、歌詞もない状態。ところどころ、“慣れてるだろう”とか“自由”とか歌っていますが、いわば曲のスケッチです。決まった後で、物語からの連想でサビの“i am hungry アンド angry”が浮かんで、そこからはスムーズに書けました」
「今回の2曲と秋のコンサートが、僕らの新たな青春のスタートになると思っています」
(ザ・テレビジョン 2016年9/2号)


≪初回限定盤≫
<CD>

M-01 夢を追う旅人

M-02 i am hungry

M-03 夢を追う旅人(Instrumental)

M-04 i am hungry(Instrumental)


<DVD>
新春ライブ2016 RAINBOW SELECTION@大阪フェスティバルホール(2016.01.10/11)
OPENING/あなたへ/TEKUMAKUMAYAKON/なからん/昨日よ/シナリオどおり/永遠の旅人/愛すべき今日/歩いてゆく/Under the sky/雨の日も風の日も/3210/RAINBOW/めんどくせい/Destiny/ズレてる方がいい/ファイティングマン
(全17曲)

☆初回限定盤特典:撮り下ろしミニポスター封入
 
 
 
 


≪通常盤≫
 
 
 

【公式】
『夢を追う旅人』
監督:井上強