「おはようございます。
今日は嫌だけど出勤するんです。
3択引いていいですか?」
何とみずから!
「引いたら良いよ」
「突っ込んでくださいね」
「あ!こっちのデッキで引いて」
下僕は不思議そうに、人間用カードをシャッフル。
多分これでツッコミ不要なはず。
しかも大アルカナしか入ってない。
「ではいつも通りいきますー」
「皆様、お石でも、カードの裏面でも結構です。
お選びいただき、お進みくださいね」
何だろう?安定感??
昨日もしんどそうだったが、吹っ切れたか?
「師匠、ボーッとしないで、
ちゃんとみててくださいよ?」
「大丈夫。半眼で見ておる」
「寝そうじゃないですか!
あんなに私の枕を占領して寝たのに」
「では、カードオープンしていきます。
ピンクのお石を選んだ方」
あれ?、ローズクォーツって知ってたよな??
「今日は吉報舞い込むかも!
一度諦めていたことが再燃する可能性があるので、
お知らせにはよーーく耳を傾けて。
採用通知、プロポーズなど、素敵なお知らせな予感です」
やっぱり読めてる??
「では、緑のお石を選んだ方」
「運勢好転の兆しです。
やっと!いろんなことが幸せな方向に動くでしょう。
輪の回転に目を回さないように。しっかりついていきましょうね。
チャンスの神様が通り過ぎてから気づくことのないように。もしそうなったら後ろからタックルしてでも掴んでください」
なかなかに強引だな。
「最後に赤いお石を選んだ方」
「にっちもさっちもいかないよー、
と思っていませんか?よく見て。
あなたの左足、フリーですよ。
これで何とかしてみてください。意外と動けそうですよ」
「何で突っ込んでくれないんです?
あとで編集するつもりですか?」
「いや、読めてたからだ。
大アルカナは読めるんだな。このデッキなら」
「そうですね。やっぱりスタンダードはわかりやすいです。
猫ちゃんもうさぎちゃんも可愛いんですけどね」
「え?下僕、一体いくつデッキ持ってるの?!」
「それは…言えません!」
ええええええ?!