於:市川市文化会館大ホール

市川会館大ホールでの落語会、1階がS席4500円、2階はA席3500円。

4500円は私の価値観が許さない。

会館HPを見ると全1758席、週日の真っ昼間。

60代•70代表中心で8〜9 割よく埋まっていた。

柳家三三　〜お血脈〜

【噺のあらすじ】飛鳥時代、日本に一寸八分の阿弥陀如来が渡来した。天竺が仏教を広めようと日本に送り込んだわけである。しばらく難波の堀江に捨てられていた。これを本田善光が国にお連れし、寺を建立した。これが善光寺の縁起になっている。…いまや、地獄は信州の善光寺のお血脈のせいで、さっぱり不景気になった。「お血脈の印」は、どんな悪人でも額に押してもらうと極楽へ往生できるというありがたい印。誰も地獄には行きたくないから、我も我もと善光寺に人が押し寄せて、みんな極楽に行ってしまった。地獄では赤鬼が青鬼になるほど悲惨な状況、そこで閻魔大王は、善光寺から「お血脈の印」を盗み出すことを決意する。誰を善光寺に派遣するか？白羽の矢がたったのが石川五右衛門。彼は、闇夜に乗じて宝物殿に侵入し、見事小さな箱の中の「お血脈」を発見する。さっさと退散すればいいものを歌舞伎まがいの見得をして、「これせえあれば大願成就」と額に押しいただいたから、こいつも極楽へ行っちまった。

この噺は会話のない地噺(ぢばなし)なので、ふんだんに“くすぐり”を入れることができる。三三は「五右衛門はどうした？」「五右衛門はしばらく風呂炊きをやってましたが、フリーターの後、今は丸亀製麺で釜茹での仕事を…」などと言って笑わせた。漫画みたいな噺であるが、そこは古典です。可笑しさの中にもちょっとした滋味を感じさせるだけのセンスが問われる噺であろう。

本寸法に古典を演れる人として柳家三三は貴重な噺家である。大ホールを意識したのであろう「お血脈」を選択し明るく演った。本日一番光った。1974年生まれ、48歳。

桂文珍　〜携帯供養〜

冒頭「ワクチン接種6回うちました、もうやめられないんです、ワクチン中毒ですね」(場内爆)

昭和45-46年頃、関西学生落語連盟と中部の連盟との共同公演が名古屋で行われた。その時、関西代表のひとりが西田青年(後の桂文珍)で、高座名が“美憂亭さろん”だった。字は違うが私も同じビューティ•サロンだったので、楽屋で笑いあって名刺交換した。彼は「崇徳院」を演ったが満場大ウケ。既に、アマチュアの域を超えた風格があって、その時私は、彼は近々プロになるだろうと確信した。

お仲入り

👆　仲入りの時、二階奥から撮影

柳家喬太郎　〜普段の袴〜

喬太郎を初めて見たのも彼の学生時代だった。40年来の友人でもある落語愛好家のH氏が、昭和61（1986)年白鶴杯関東大学落語選手権なるものを立ち上げ、その時、大賞を受賞したのが日大落研の砧家駄楽(後の喬太郎)だった。駄落作の新作だったが、聴いていて「こいつぁ凄い、才能ある」と驚いたのだった。

プロになって、いつ聴いても“期待＋アルファ”の芸で楽しませてくれる。1963年生まれ、59歳。

三遊亭好楽　〜三年目〜

あれだけテレビ(笑点)で見る落語家もナマで聴くのは初めてだった。

やや長いマクラから「三年目」に入っていったが、口調がズーッと一本調子なのがとても気になった。噺のキモは先に亡くなった“女房の悋気”であるのに全体的に薄っぺらな印象で「眠くなりましたよ」は隣で聴いた友人(女性)の弁。大ホールで「三年目」という噺は似つかわしくなく、無理だろうとも思いましたよ。

…………

場所は居酒屋に変わって

友人と乾杯🍻　‼️

お通しは　“モズク＋タコ” … 旨し😋　タコは大好物なので。

ビールも好きな“サッポロ黒”…

落語のことなどを話しながら飲み…飲みながら話す。

どっちが楽しみだったのかみたいな一日が終わりました。

2023/5/10

特選東西落語名人会‼️