ネットゲームやSNSなどで、ときどき見かけるネカマ。インターネットのディープなユーザーではなければ、それほど関わりを持つこともないかもしれませんが、闇が深いようです。
1:ネカマとは?
ネカマという言葉を聞いたことがありますか? 基本的にはインターネット上で使われる言葉なので、知らいない人もいることでしょう。これは「ネットおかま」の略で、性別は男性だけど、女性のフリをしてSNSや電子掲示板、ネットゲームなどを利用しているユーザーを指す言葉です。
男性なのに女性として振る舞う理由とは、いったいどんなものなのでしょうか。今回はその心理に迫ります。
2:なぜネカマに?ネカマになる心理4つ
男性が女性を装う心理をご紹介しましょう。
(1)現実との別人格を楽しんでいる
「こんな女性がいたらおもしろそいだろうな」と思って、ゲーム感覚で女性を演じている男性もいるようです。異性の感覚を味わってみたいと思っても、現実生活ではなかなかそれができません。
しかし、相手の声や外見がわからないネットなら、気軽に女性になりきって異性としての感覚を味わうことができます。自分の中にある理想の女性像を作り出しているケースもあるでしょう。
(2)女性と距離を詰めたい
ネット内とはいえ、男性がいきなり近づいてきたら女性は警戒するもの。実生活よりも匿名性が高いからこそ、相手を疑った言動を取ることもあるでしょう。だからこそ、女性として振る舞うことで相手の警戒心を解いて、本音を聞き出せるか試しているのです。
女性として振る舞うことで、男性として振る舞うよりも多くの女性と仲良くなれる場合もあります。ネット内で行われる女子会に混じって、リアルな世界では覗くことのできない女性だけの世界を味わっている人も。中には、個人情報を聞き出そうとしてくる悪質なタイプもいるので、気をつけてくださいね。
(3)男性を騙したい
男性を騙したいという思いからネカマになっている人もいます。ネットゲームでは、女性のユーザーが、男性からチヤホヤされることがあります。女性というだけでレアアイテムをもらえたり、グループ内で優遇されたりすることも珍しくありません。そうした心理を利用して、女性のフリをすることで、多少なりとも利益がもたらされることを見越してネカマをしているわけです。
(4)かまってほしい
ネカマをする人の中には寂しくて、かまってほしい人もいるようです。コミュニケーション能力があまり高くなく、実生活では人と仲良くすることが難しいためにネット内で女性のフリをして、その寂しさを埋めているというわけです。
男性だとユーザーから相手にされないことも多いため、性別を変えていろいろな人とコミュニケーションを取ろうとしているといえます。
3:目的は?ネカマになると起こるいいこと3つ
今度は実際にネカマになって起こることをご紹介します。筆者の友人にで、ネットゲーム内でネカマをしていた経験のあるAさん(28歳男性/会社員)がいます。彼に詳しい話を聞いてきました。
(1)貢いでもらえる
Aさん:ネットゲーム内でネカマをしている人の多くの目的が、「貢いでもらえること」でしょう。女性というだけで、レアアイテムやゲーム内の通貨をくれる男性は少なくありません。魅力的な女性を演じていなくても、女性というだけで優しく接してくるユーザーはけっこういます。ネット内で上手に女性を演じることができれば、男性たちからチヤホヤしてもらえるわけです。
(2)お姫さま扱いしてくれる
Aさん:ネカマになってみると、周りの男性ユーザーからチヤホヤされます。「女性」だと認識されるだけで、優しく扱ってもらえるわけです。僕の場合は、使用するキャラクターによって能力が違うネットゲームを利用したのが始まりです。どうしても使用したい能力がたまたま女性キャラしかなかったんです。それで、女性のアバターを使用することにしました。
はじめは「男だ」って言っていたんですけど、周りの男性からチヤホヤされてるようになってから、「悪くないな」って思って、完全にネカマになりました。実生活では味わえないようなもてはやされ方をして、ハマっちゃったんです。
(3)ネカマのコミュニティに入れる
Aさん:ネカマを長くやっていると、ネカマがネカマを見破ることがあります。なんとなくわかるんですよね、「あ、この人ネカマだ」って。そうすると、DMで「君って本当は男だよね? 実は俺も」っていう感じで、ネカマ同士のコミュニケーションが生まれて、気が合えばネカマのコミュニティに招待されたり、したりするわけです。
そこでは、ネカマによる情報交換が行われたり、本当の自分を隠している孤独感をお互いに打ち明けあって本心をさらけだしたりします。案外、このコミュニティが楽しかったりするんですよ。
ネット上には意外と存在する!ネカマの見分け方5つ
ネットの世界とはいえ、例えば、恋をしてしまった相手がネカマだった場合、ショックですよね。そこで、ネカマを見破る方法をご紹介します。引き続き、ネカマ経験のあるAさんに話を聞いてみました。
(1)質問を重ねていく
Aさん:ネカマを見抜く方法で簡単なものは、質問をしていくこと。例えば、「趣味はなに?」って質問して「カラオケ」って返ってきたら「どんな曲歌うの?」みたいな感じ。そのままどんどん質問していくと、いつかボロが出ることがあります。
(2)統一感
Aさん:ネカマをしている人は、男性を騙すためにプロフィール写真を掲載していることもあります。しかし、自分の写真を掲載するわけにはいかないので、どこかからその画像を拾ってくることになります。その画像を注意深く見てみるとわかります。
同じ人が撮っている写真なら、その人の癖が出て、写真を撮る角度だとか、撮り方、被写体にするものに統一感がでることが多いんですが、それがなかったとしたら、ネカマである可能性が高いです。
(3)女性特有の質問をしてみる
Aさん:女性特有の質問をしてみることもおすすめです。女性に人気のお店とか、ファッションのトレンドとか、女性でないとなかなか知らないようなことを質問してみると、ボロがでやすいといえます。
例えば、「どんな化粧品を使ってるの?」とか「口紅の色はどんなの?」と質問してみるといいかもしれません。口紅の色は男にはわからないくらいたくさんのバリエーションがあるので、「赤」とか「ピンク」とかありきたりな答えが返ってきたら少し怪しいかも。
(4)一人称や語尾をチェック
Aさん:ネカマをやり始めたばかりの人がミスをしやすいのが、一人称と語尾。ネカマは女性を演じることに一生懸命になり、その結果、本物の女性以上に女性らしく振る舞おうとする傾向にあります。そのせいで、統一感が失われることも。自分のことを「私」と呼んだと思ったら下の名前で呼んだり、語尾に統一感が感じられなかったり。注意して見てみるとわかることがあります。
(5)エッチな話をしてくる
Aさん:エッチな話をしてくる女性ユーザーはほとんどいないと思いますが、ネカマはどんどんそういう話題を振ってきます。こういう場合は警戒したほうがいいかもしれません。もし本物の女性であっても、要注意であることには変わりませんから。
単純に男性が女性を装って遊んでいるだけだと思うかもしれません。しかし、実はゲームの月額などを貢がせようとしてくるという悪意のあるタイプもいるそう。気をつけてくださいね。