前倒しの取り組みで生まれた「史上最強軍団」

昨年はオンラインでの開催だったため、キャンパスでの壮行会は2年ぶり。集まった学生たちと報道陣の前で、「原節」が炸裂(さくれつ)。チーム内に10000m28分台の選手が23人、5000m13分台の選手が27人いることに触れ、「史上最強軍団が誕生しています。残り3週間を切ったこの状態で、しっかり調整して今の状態以上のものに仕上げていきたい。何よりも最後のひと押しは、学部生の皆さんの力です。パワフル大作戦、一緒に断行していきましょう! パワフル大作戦、スタート!!」とぶち上げた。

 
力強く「パワフル大作戦、開始!」と宣言したその後の記者会見でも、「力は過去最高のメンバーが揃(そろ)っています。勝つのは、青山学院です」と言いつつ、「ビッグマウスにならないように、残りの時間学生としっかり向き合って調整し、この言葉が噓偽りない事実になれるように、1月3日に証明できるように頑張っていきたいと思います」と油断のないように本戦まで過ごしていきたいという気持ちがうかがえた。今年は春先から400m、1000mなどのインターバルの設定タイムを例年より少し速めることから始めた。故障者が出ることもなく、その分取り組みをすすめ、いままでより2~3週間すべての取り組みを前倒しして、距離走や各自ジョグの設定タイムも上げてこなすことができるようになってきた。原監督自身がアスリートキャリアセンターという社団法人を立ち上げ、絆記録会やMARCH対抗戦など、独自の大会で成長を促してきたことも、チームの強化につながったと話す。

 

しかし、選手層が厚くなったことで、「嬉(うれ)しい悩み」というべきものも発生してきた。10000m28分台の選手が23人いるとしても、箱根駅伝を走れるのは10人のみ。「誰を選ぶか」ではなく、「誰を外さなければいけないか」という考え方になってきた。「そういう面で、出雲、全日本はデコボコになったかと思います」と、特に2区間で区間順位が2桁になり、あと1歩で優勝を逃した全日本大学駅伝についても言及。その経験を踏まえて、コースや距離との相性、気象条件などをトータルで勘案して選手選定をしていきたいと話した。「戦国駅伝」と言われ、戦力が拮抗している近年。原監督は「1区間の区間2桁順位があれば優勝から遠ざかり、2区間の区間2桁があればシードからも離脱する」とみる。区間5位以内で走破していきたいとし、鍵になる区間については山の5、6区と考えている。

主将・飯田は「5区で貢献したい」

山登りの5区を希望しているのが、主将の飯田貴之(4年、八千代松陰)だ。過去3回箱根駅伝を走り、いずれも区間2位。その中でも2年時に5区を走ったときが、一番チームに貢献できたという実感があった。「1年目(8区)と3年目(9区)は優勝できなかった年でしたが、その年は往路が終わった時点で厳しい状況でした。今年は往路で貢献したいので、そういう意味では5区間全部が希望区間です」ともいう。3回連続区間2位、出雲、全日本もともにチームが2位となっているため、「区間賞をとって優勝したい」という思いは強い。

時折笑みも交えながら質問に答える飯田

飯田は前回の箱根駅伝が終わってから両足大腿骨の疲労骨折が判明し、2カ月以上チームの練習に合流できなかった。新チームが始まり、主将としてミーティングで言葉を発しなければいけない状況でも、「練習に参加していない身分で」と悩んでしまい、その時期が一番主将として大変だったと振り返る。飯田が理想とする主将は、昨年卒業した神林勇太のような競技力もリーダーシップもある存在。「でもそこまでの領域には届かないので、練習面で見せることを心がけてやってきました。3年目までやってきた各自ジョグでの質の高さや寮の多さなど、もう一度意識して取り組んできました。競技力でチームの一番上にいるわけじゃないので、みんながちゃんと聞いてもらえるような取り組みをやらないといけないと、言葉を選んで伝えてきました」。4年生として、主将として、最後の箱根駅伝でチームに貢献したいと改めて話した。

エース・近藤幸太郎(3年、豊川工)の希望区間は2区。以前の取材でエース区間を走るのは嫌だと言っていたが? と問われると「いまでもエース区間を走るのは嫌なんですけど」と苦笑い。「エースとしてチャンスを作って次の走者に渡すことが仕事だと思うので、しっかり自覚を持ってやろうと思いました」と自らの立場を理解し、腹をきめた。理想は、全日本大学駅伝で同じ区間を走った駒澤大学の田澤廉(3年、青森山田)のような姿だ。

「エース区間は嫌」だという近藤だが、自分がエースとしていかなければという自覚は日に日に高まっている

戦力の充実度は間違いなくナンバーワンの青山学院大。全日本大学駅伝のレース後は「監督の采配ミス」と反省の弁を述べた原監督だが、箱根駅伝ではピタリと采配を決め、頂点をつかめるだろうか。

 

 

 

【総合優勝は4チームの争い】

 

1位:駒澤大 2位:創価大3位:青山学院大4位:國學院大5位:順天堂大6位:東京国際大7位:明治大8位:早稲田大9位:帝京大10位:東洋大  総合優勝は、駒澤大、青学大、創価大、國學院大で争うだろう。12月29日に発表された区間エントリーを見ると、駒澤大と青学大は「復路勝負型」、創価大は「前半貯金型」、國學院大は「イーブン型」と勝負スタイルは異なるが、いずれも往路・復路とも隙がないオーダーだ。  ただ、往路に限っては東京国際大も絡んでくる。イェゴン・ヴィンセント(3年)、丹所健(3年)、山谷昌也(3年)のトリプルエースで序盤の主導権を握るだろう。  総合優勝は、個人的には駒澤大を推す。  安原太陽(2年)と花尾恭輔(2年)を温存し、鈴木芽吹(2年)も補欠。鈴木が走るかどうかで駒澤大の優勝確率は変わるが、今回勝てば、田澤廉(3年)が4年生になる翌シーズンは「大学駅伝3冠、箱根駅伝3連覇」も狙える。さらに、今の強力な2年生が4年になるまで箱根4連覇の可能性もあり、"黄金時代"を築くかもしれない。  復路は、駒澤大と青学大が1位、2位であれば、そのままいくだろう。一方、創価大などが先行して復路で勝負をかけるなら、往路終了時で駒澤大、青学大に2分以上は差をつけておきたい。  注目は1区、3区、5区だ。  1区はスピードランナーたちがラストスパートで"叩き合い"になるが、誰が区間賞を獲るのか。2区をトップでくるだろうヴィンセントが他チームにどのくらいの差をつけ、3区でその差がどのくらい詰まるのか。それが往路最大の戦いになる。5区は順位が動く「山」の区間。國學院大の殿地琢朗(4年)ら"山の神"候補に加え、無名の選手が出てくる可能性もあり、目が離せない。  シード権争いは、帝京大、東洋大、中央大、東海大、神奈川大ら箱根の常連校で、「もうひとつの箱根駅伝」を戦うことになるだろう。

 

 

箱根駅伝2022出場校一覧

駒澤大学

創価大学

東洋大学

青山学院大学

東海大学

早稲田大学

順天堂大学

帝京大学

國學院大學

東京国際大学

 

 

予選会通過校

明治大学

中央大学

日本体育大学

山梨学院大学

神奈川大学

法政大学

中央学院大学

駿河台大学

専修大学

国士舘大学

 

 

箱根駅伝2022順位予想

※シード権は10位まで

 

優勝 青山学院大学

2位 駒澤大学

3位 順天堂大学

4位 國學院大學

5位 東洋大学

6位 創価大学

7位 早稲田大学

8位 明治大学

9位 東京国際大学

10位 帝京大学


11位 中央大学

12位 東海大学

13位 法政大学

14位 中央学院大学

15位 日本体育大学

16位 神奈川大学

17位 山梨学院大学

18位 国士舘大学

19位 駿河台大学

20位 専修大学

 

 

 

イベントバナー

 

 

 

 

今回の優勝候補は?

今回は青山学院大学と駒澤大学の2強だと思います。

今年度が始まる頃は互角だったんですが、今は優勝予想が迷わないくらいの差がつきました。

駒澤大学は主力のケガや欠場で評価が落ちました。

しかし、鈴木芽吹選手と唐澤拓海選手の調子が完全に戻っていれば、いい勝負になると思います。

 

各大学の戦力分析

青山学院大学

1月15日時点での予想:優勝

 

エントリーしている16人全員が10000m28分台です。

層が厚く、区間オーダー予想が非常に難しいです。

 

近藤幸太郎選手の走力アップで2区の心配が無くなりました。

岸本大紀選手は2区以外での出場を予想しています。

 

5区6区は区間上位経験者がいます。

ルーキーも強く、3人とも素晴らしい実績を残しています。

私は2人走ると予想しています。

駒澤大学

1月15日時点での予想:2位

 

花崎悠紀選手の欠場が痛すぎます。

6区は前回より1分くらい遅くなりそうです。

 

鈴木芽吹選手と唐澤拓海選手の状態も気になります。

唐澤拓海選手は世田谷ハーフマラソンで3位に入っていて、大丈夫そうな感じです。

鈴木芽吹選手は出来れば5区を走ったほうが強いと思いますが、今回は3区を予想しています。

 

青山学院大学に勝つには4区終了時点で2分以上の貯金が欲しいです。

1区で良い位置につけて、2区の田澤廉選手で一気に差をつけるのが理想の展開です。

順天堂大学

1月15日時点での予想:8位

 

1月15日から評価が大幅に上がっています。

四釜峻佑選手で5区で区間上位に入れそうなのが大きな理由です。

4区までは前回と同じオーダーであれば、上位で5区に渡せそうです。

 

復路にも平駿介選手や吉岡智輝選手といった力のある選手が残っているので、3位に1番近いチームだと思います。

ただ、三浦龍司選手が1区以外だとあやしくなります。

本人は1区希望なんですが、長門監督は他の区間も考えているようです。

三浦選手は1区の方が強いと思いますし、個人的に見たいのも1区です。

國學院大學

1月15日時点での予想:10位

 

國學院大學も1月15日から大幅に評価が上がりました。

伊地知賢造選手は全日本大学駅伝で8区区間賞の素晴らしい走りで、箱根出場は2区の有力候補になりました。

 

殿地琢朗選手は激坂最速王決定戦で学生トップでした。

前回は5区8位でしたが、今回はさらに上の区間上位が獲れそうです。

 

平林清澄選手はルーキーですが、出雲駅伝と全日本大学駅伝で素晴らしい走りをしていました。

箱根駅伝でも楽しみな選手です。

往路起用の可能性も高いと思います。

 

今シーズンは藤木宏太選手と中西大翔選手の成績が良くないです。

3位以内に入るにはこの2人の好走が必要になってくると思います。

東洋大学

1月15日時点での予想:3位

 

今回の東洋大学は故障明けの松山和希選手と宮下隼人選手をどう見るかで予想順位が大きく変わってくると思います。

私は前回と同じか少し悪いくらいに見ています。

 

ルーキーの石田洸介選手が順調に結果を残しています。

出雲駅伝と全日本大学駅伝で区間賞を獲得しました。

箱根駅伝でも区間賞獲得となるんでしょうか。

区間オーダーは3区か4区と予想しています。

 

10000mの持ちタイムは遅いですが、記録会にあまり出ていないだけで、タイム以上の力があります。

箱根駅伝に合わせてくるのが上手いチームなので、上位でゴールする可能性が高いと思います。

 

 

創価大学

1月15日時点での予想:6位

 

前回の往路優勝メンバーが4人残っているのは大きいです。

しかし、前回ほど上手くはいかないと思います。

1区は葛西潤選手になると予想しています。

 

5区予想の三上雄太選手は今シーズンの成績が良くないです。

前回の区間2位よりは落ちると予想しています。

 

復路は往路の貯金を使いながら、少し順位を落としてのゴールを予想しています。

往路で上位に入っていないと、シード権争いに巻き込まれてしまいます。

早稲田大学

1月15日時点での予想:4位

 

5区は千明龍之佑選手を予想していたんですが、故障明けで違う人が走りそうです。

早稲田大学の過去3年の5区区間順位は、17位・15位・19位です。

千明選手以外だと今回も不安です。

候補は伊藤大志選手でしょうか。

 

全日本大学駅伝欠場の太田直希選手も気になります。

前回と同じ2区以外の可能性も高そうです。

そうなると誰が2区を走るのかに注目です。

明治大学

1月15日時点での予想:7位

 

前回はまさかの予選会行きでしたが、今回はシード権を獲れるんでしょうか。

戦力は前回と同じくらいに見ていますが、鈴木聖人選手の状態が気になります。

全日本大学駅伝は山本監督の反対を押し切っての出場でした。

 

今回の5区は鈴木選手ではなく下條乃將選手の方が可能性が高いと思います。

今回の明治大学は5区と鈴木選手の走りがポイントになると思います。 

東京国際大学

1月15日時点での予想:9位

 

思ったよりもルーキーが伸びず、エントリーは3人だけでした。

3区までは山谷ーヴィンセントー丹所で独走状態になると思います。

しかし、4区以降は区間上位で走る選手は少ないと思います。

 

3区までの貯金が大きいので、何とかシードラインからは逃げ切れそうです。

一回シードラインの下に落ちてしまうと、シード権獲得は難しくなります。

白井勇佑選手は注目している選手です。

帝京大学

1月15日時点での予想:11位

 

前回より戦力は落ちています。

厳しそうに見えますが、前回5区区間賞の細谷翔馬選手がいるので、シード権獲得予想にしました。

あと、3区で3年連続で好走している遠藤大地選手もいますからね。

1区2区で大きく遅れないことが大事になってきます。

 

 

中央大学

1月15日時点での予想:12位

 

戦力は前回と同じくらいだと思います。

2区と5区が耐える区間になると思うので、この2区間を上手く凌ぐことができれば、シード権が見えてきます。

 

ルーキーの阿部陽樹選手は箱根予選会でチーム内2位でした。

本戦は4区か5区を予想しています。

 

不安なのは森凪也選手です。

森選手が2区に起用されていれば、シード権獲得の可能性は高くなると思います。

東海大学

1月15日時点での予想:5位

 

石原翔太郎選手の欠場が痛すぎます。

他にも松尾昂来選手・佐伯陽生選手・佐藤俊輔選手・喜早駿介選手がチームエントリーに入っていません。

ハーフマラソンの持ちタイムも全体的に良くないです。

 

前回5位に入ったチームですが、今回は厳しい戦力です。

ルーキーの活躍が必要だと思います。

梶谷優斗選手と越陽汰選手は10000mで28分台を出しています。 

法政大学

1月15日時点での予想:16位

 

前回よりも戦力アップしていると思います。

ルーキーの小泉樹選手は箱根予選会でチーム内2位、全日本大学駅伝でも好走していました。

往路起用もあるくらいの戦力になっています。

 

内田隼太選手も箱根予選会と全日本大学駅伝で好走していました。

本戦では1区を予想しています。

上位で渡せば、シード争いに絡めると思います。

中央学院大学

1月15日時点での予想:14位

 

箱根予選会と全日本大学駅伝を欠場していた小島慎也選手の状態が気になります。

小島選手が出場できないようだと、シード権獲得はかなり厳しくなります。

 

今回は1区栗原啓吾選手、2区吉田礼志選手でいくみたいです。

ルーキーの吉田選手の走りが大事になってきます。

 

6区で武川流以名選手を起用できれば大きな武器になります。

57分台が期待できる選手です。

日本体育大学

1月15日時点での予想:18位

 

吉冨純也選手は激坂最速王決定戦で学生2位でした。

5区で期待できる選手がいるのはいいですね。

 

強い4年生が抜けて戦力が落ちると思いましたが、同じくらいだと思います。

予選会は3位で通過しましたし、トラックも良いタ神奈川大学

1月15日時点での予想:13位

 

2区候補だった呑村大樹選手の欠場は痛すぎます。

しかし、予選会欠場だった川口慧選手が入ってきたのは良いですね。

 

巻田理空選手が急成長していて、予選会ではチーム内トップでした。

本戦では2区を予想しています。

山梨学院大学

1月15日時点での予想:予選敗退

 

ポール・オニエゴ選手が強くなっています。

飯島監督から2区を任せるというコメントがありました。

1時間6分台が期待できます。

ルーキーの高田尚暉選手も予選会でチーム内4位に入っていて楽しみな選手です。

国士舘大学

1月15日時点での予想:19位

 

戦力は前回と同じくらいだと思います。

ライモイ・ヴィンセント選手は2区で1時間6分台が期待できます。

オニエゴ選手と2人で前を追っていく展開も考えられます。

駿河台大学

1月15日時点での予想:予選敗退

 

初出場のチームです。

徳本監督の采配が気になります。

1区にジェームズ・ブヌカ選手を使ってくるんでしょうか。

繰り上げスタートを回避できるかに注目です。

専修大学

1月15日時点での予想:20位

 

予選会を欠場していた木村暁仁選手の状態が気になります。

1区か3区を走れるようだと、2年連続の最下位回避の可能性が高くなります。

ダンカン・キサイサ選手は2区でしょうか。

予選会で日本人3位だった髙瀨桂選手を2区にするパターンも考えられます。

 

 

イベントバナー

イベントバナー