更年期や閉経を境に空気の乾燥が気になり出したという方は意外と多いのではないでしょうか。仕事場やうちの中でもふと気が付くと、腕、足、背中、ときには股の周辺をボリボリとかいてしまう。室内は、暖房により更に空気が乾燥し、家事ではお湯を使い、お風呂に入る時は寒いから温度設定は熱め。これでもかとドライ肌になってしまう環境が冬場は揃っているとしみじみ感じます。

 

オイリースキンだから肌の乾燥に困ることはないと思いこんでいた若いころが夢のようで、40代に入った頃から、まずは腕や足の乾燥が気になりだしました。その数年後には、下着があたるラインが仕事中でも乾燥でかゆくて仕方ない。レースを使った下着は着用できなくなり、すべて肌当たりのよい柔らかな素材のみの下着を選ぶように。ある日、同年代の女性と一緒に仕事をしたときに、彼女の指先がささくれを通り越してパックリ割れているのを見かけ「あ、痛々しい」と言うと、彼女は「最近、この季節はささくれがひどいの」と今にも血が出そうな指先を見つめ嘆いていました。冬場はお湯を使うし、コロナ禍で石鹸手洗いの回数が増加、悪化させる人もいます。別の知人は、タイツやストッキングを脱ぐ時に気になる、乾燥で粉ふき芋状態のスネに困り果てていました。デリケートゾーンや性器も例外なく乾燥します。下着があたって歩く度に擦れる感じがする、かゆい、痛いなど不快感を訴える声をよく耳にします。かゆいときにひと前で自由にかけない場所なだけに困りますよね。

乾燥の原因はエストロゲンの減少

からだの乾燥に悩まされる40代以降の女性たち。なぜ、更年期以降は今までより肌が乾燥するのか。ここで登場するのが、また女性ホルモンであるエストロゲン。エストロゲンは主に卵巣から分泌されるホルモンで、生殖機能の役割に限らず、血管をやわらかく保ったり、動脈硬化を防いだり、骨を強くしたり、悪玉コレステロールを抑え、善玉コレステロールを増やしたり、皮膚、粘膜の弾力や潤いが保ったりと働きが多岐にわたっています。空気が乾燥している季節に加え、更年期以降の年代は、エストロゲンの分泌が減少することで皮膚や粘膜の潤いも連動して低下するので、体質などで個人差がありますが、乾燥を感じる人が出てくるのです。閉経は「卵巣機能の働きが終わりましたよ」というサイン。卵巣からエストロゲンが徐々に分泌されなくなります。エストロゲンの支えで保っていたみずみずしい肌の維持がケアなしでは難しくなるのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

乾燥する部位ごとの正しいケアは

では、どんなケアをすればよいのでしょうか。例えば、先ほど出た今にも血が出そうなレベルのささくれ防止には、家事でゴム手袋をする習慣。既にゴム手袋を使用している人はその効果をご存知かもしれませんが、「え~、ゴム手袋!?洗剤でお皿がすべるし、できればつけたくない」という私のようなアンチゴム手袋派もいるかと思います。そんな私が数年前から薄手のゴム手袋に切り替えたのです。そしたらなんと指がスムーズに動くしお皿も滑らなくて、継続できています。同時に保湿ケアも欠かせないですが、そのお陰か手荒れは最小限で済んでいます。 ボディやデリケートゾーンはどうすればいいか?やはり保湿剤によるケアです。「濃厚な保湿剤は苦手、さっぱり系が好き」という方、確かにさっぱり系の保湿剤の方がつけ心地はいいし、すごくわかります。でも乾燥の季節は、油分が入ってしっかり保湿できるものを選んで下さい。冬場のお風呂やシャワーでは、お湯が熱めで肌表面にあるバリア機能を果たす油分も一緒に落ちがちなので、油分補給にもなります。 デリケートゾーンの乾燥のケアですが、かゆみがあるとつい石鹸でゴシゴシと洗いたくなります。けれど、荒れた肌表面を擦るとどうなるか、目を閉じて想像してみて下さい。逆効果ですよね。石鹸でさっと表面の汚れを落とし、ぬるま湯でしっかりすすぐ。タオルで拭くときもこすらない。そしてデリケートゾーンまで保湿します。一般のボディ乳液は、弱酸性pH6.0前後が多く刺激を感じることもあります。デリケートゾーンはpH3~5ともう少し酸性寄りなので、デリケートゾーンのpHに合わせた保湿剤を使用してください。エストロゲンの減少では粘膜の乾燥も含まれます、性交時にドライ感がある時は、潤滑ジェルを活用してみてください。 エストロゲンの減少で乾燥傾向になるのは仕方がない。でもケアをする習慣をつけるだけで、乾燥による肌の不快さは変わるかもしれません。もう少し続く乾燥の季節、対策をして乗り切ってみてください。 最後に注意点として、お肌や粘膜の乾燥が進行している場合は、まずは医療機関でみてもらってからにしてください。