コーヒーに含まれている成分と聞いて真っ先に思い浮かべるのは「カフェイン」だと思います。カフェインを飲むと眠れなくなるだとか、覚醒して集中できるようになるなど、カフェインについてはよくその効果を聞くことがあるかと思います。

しかし、コーヒーにはカフェイン以外にも身体に影響を与える様々な成分を含んでいます。その中でも注目を集めているのが「クロロゲン酸」です。名前からすでに面倒くさそうな雰囲気を出していますが、クロロゲン酸にはカフェインに負けず劣らずいろんな効果があります。

普段何気なく飲んでいるコーヒーが身体に与える影響を考えるにあたり、クロロゲン酸はとても重要です。何かとっつき辛そうな雰囲気を出してはいますが、今回はそんなクロロゲン酸の効果について記事にまとめていこうと思います。

 

クロロゲン酸とはひとことで言うと、コーヒーに多く含まれているポリフェノールの一種です。このクロロゲン酸はダイエット効果、アンチエイジング効果、糖尿病の予防効果などがあるために注目を集めています。

 

 

コーヒーと言ったらカフェインですが、実際にはカフェインの量よりもクロロゲン酸の方がコーヒーに含まれている割合は多いです。コーヒーの特徴とも言える褐色、苦味などはこのクロロゲン酸がもとになっています。

クロロゲン酸はコーヒーポリフェノールというあだ名を持っており、コーヒーに多く含まれています。割合としてコーヒーの5%~10%がクロロゲン酸です。コーヒー以外には、ナスやゴボウといった野菜にも含まれています。

余談ですが、クロロゲン酸の「クロロ」とは「緑」という意味であり、理科の時間に習ったクロロフィル(葉緑体)と同じ語源です。クロロゲン酸も緑がかった色をしているとのことです。

ポリフェノールとは何か

クロロゲン酸はポリフェノールの一種と言いましたが、そもそもポリフェノールを知らない人も多いかと思います。ポリフェノールとはひとことで言うと、植物が光合成を行う際に作り出す抗酸化物質のことを言います。

コーヒーだけでなく、お茶のカテキンや赤ワインのアントシアニンなどもポリフェノールであり、5000種類以上のポリフェノールがこの世には存在します。コーヒー1杯に約280mgのポリフェノールが含まれていると言われています。

 

クロロゲン酸の効果・効能

そんなコーヒーの成分としてカフェインに並んで注目されているクロロゲン酸ですが、その効果・効能は様々なものがあり、身体に良い影響を与えるのではないかと期待されています。

クロロゲン酸のダイエット効果

クロロゲン酸が注目されている理由の1つがダイエット効果があるためです。クロロゲン酸には糖質を分解する酵素を阻害する働きがあります。それが結果的に糖質の吸収を緩やかにすることにつながり、余分な脂肪の溜め込みをしないようにします。

またクロロゲン酸には脂肪の溜め込みを防ぐ以外に、脂肪燃焼を促進する効果もあります。体内にすでに溜まっている脂肪や新たに発生した脂肪を燃焼させます。特にメタボリックシンドロームの原因とも言われている肝臓脂肪の燃焼効果が期待されています。

クロロゲン酸の糖尿病予防効果

糖尿病は近年大きな問題になっている生活習慣病の1つですが、運動不足や肥満など不規則な生活習慣が原因で引き起こされます。クロロゲン酸はこの糖尿病の予防に関しても効果を発揮します。

クロロゲン酸には血糖値の上昇を抑える働きがあり、インスリンの分泌を抑えることができてそれが糖尿病にかかりにくくなります。しかし、コーヒーに砂糖を入れ過ぎれば当然その分の糖分を摂ってしまうので、ブラックコーヒーの方が効果はあります。

 

 

クロロゲン酸の老化防止効果

クロロゲン酸には老化節効果(アンチエイジング効果)もあります。これは抗酸化作用が働くために実現されており、体内の活性酸素を取り除き、シミやシワなどの老化を防ぎます。

クロロゲン酸の血糖値の上昇抑制効果

クロロゲン酸の効果として血糖値の上昇を抑制することも期待されています。なので食後にコーヒーを飲むことが勧められています。血糖値が気になる人にはクロロゲン酸は効果的になります。

クロロゲン酸のデメリット

このようにコーヒーに含まれているクロロゲン酸には様々なメリットがあります。一方で、コインに裏と表があるように、クロロゲン酸にもいくつかのデメリットが存在します。

最も大きなデメリットは胃液の分泌を活性化させることです。これはメリットでもあるのですが、クロロゲン酸には胃の働きを活性化させる効果があります。そのために、胃潰瘍や胃酸過多の人は胃に負担がかかります。

健康体の人でも、空腹時にコーヒーを飲むと、胃が荒れて胃もたれなどを起こすことがあるのですが、それはクロロゲン酸が1つの原因であると言われています。

他によくデメリットとして、ミネラルの吸収を妨げる作用などがあげられますが、これはコーヒーをあまりにもたくさん飲み過ぎなければ気にすることはありません。どんなにコーヒーが好きでも1日に3杯〜4杯に抑えるようにしましょう。

 

クロロゲン酸を摂るなら浅煎りコーヒー

クロロゲン酸は焙煎をすればするほどコーヒーに含まれる量が少なくなっていきます。ですので、コーヒー生豆の状態が最も多くのクロロゲン酸を含んでおり、深煎りよりの浅煎りのコーヒー豆の方がクロロゲン酸は多いです。

実際にイタリアンローストなど深煎りのコーヒーではクロロゲン酸が10%ほどしか残っていないと言われています。またインスタントコーヒーよりもドリップコーヒーの方がクロロゲン酸は多いことが知られています。

このように、コーヒーにはカフェインだけではなくクロロゲン酸も多く含まれており、それが身体に与える効果には大きな期待がよせられています。

 
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