今日はこんな時間まで
珍しく夜なべをしました。
マルチクリエイター 兼 日英翻訳家の
パン子です。
滅多なことでは夜なべはしないし
仮に納期が迫るご注文があったとしても
夜なべまで無理強いしてくるような
そんなお取引は幸いな事にしていません。
でも
今日は違った。
夜なべをした。
ウチのアトリエメンバーの中でも、特に私が
夜なべを嫌うのは、
アトリエ内でのほぼ全ての工程に陽の光が
基本的には必要とする人間だから。
手先の置く位置をコンマ何ミリ単位で
微調整したり
時には生地の色味や糸の色あわせを
する場合は
蛍光灯の光だけでは
敵わないからなの。
(パン子のこだわり)
それなのに、
今日はどうしてもカラダが作業をしたいと
訴えてきた。
しかも、選んだ布は黒。
何枚も、何枚も、型紙をあて
ハサミを入れる。
部屋の中で、響くのは
私のこのハサミが出す音だけ。
余りにシーンとしてる
もんで
もしかして隣のお部屋の人に
この裁断の音が聞こえるのでは?
なんて時々思いながら、
フト 手を止めた瞬間
今 私と一緒にココシャネルが居てくれたら
何をわたしに語るだろうか、と思った。
(突然のココシャネルw)
や、有名なのかな
実はココシャネルは
当時黒は喪服の色としてしか
認知されていなかった
その黒を、喪服以外のモードな場面へと
昇華させることに成功した
その立役者なのだ。
常識やしきたりを
超えた人。
そして、その超えた世界がいかに美しいかを
世に知らしめた、その人がCHANELの
創始者 ココシャネル。
「黒が一番目立つ色なのよ。」
という名言は、ココシャネルの残した言葉。
だから、私も今日は
せっかく黒の裁断をするのだから
そんな夜だからこそ
シャネルとおしゃべりしようと思った。
(頭オカシイww)
ココシャネルはでも、とても静かだった。
口数は少ないけれど、でも私に
いいよ、上手、その調子
布を無駄にしない型紙の取り方
いいわねぇ
そんな事を語りかけてくれてる気もした。
(虚言癖 発動ww)
や、待って。
私が今日こんなに頭の中が
ヨーロッパにぶっ飛んだその理由を
話させて?
(さすがに言い訳させて)
今日は確か3本くらいの打ち合わせを
してて
その中の1社の方と、
コレクションの話をしたの。
そう、パリコレ。
パリコレに出る勢いで仕事に取り組もう
みたいな、そんな文脈でした。
そして、その言葉を発した瞬間
ものすごくカラダが震える事に気がついた。
カラダ
というよりも
子宮がね。
ウズク
とか書くと、そんなイヤラシイと
思う人もいると思うし
たしかにセ クスやセル プで子宮を
物理的に動かすあの時の感覚とは
違うけれど
でも、たしかに震えているのは
カラダの中の他でもない
子宮である事は私は感じた。
どうしよう。
やりたい。
挑戦したい。
無理かもしれない
失敗するかもしれない
でも、進んで行ってみたい。
その景色がどんな風なのか、を
この目で見てみたい。
そう直感が思った。
私の口からパリコレという言葉が出る
なんて微塵も思ってなかったからこそ
その憧れる地点と、自分自身が立つ今という
瞬間との距離が、どれくらい離れているかを
確かめたくて、そう今日はあえて夜なべを
したんだ。
そしてそこにはココシャネルを呼んだ。
ココシャネルなら、きっとパリコレの
事にも詳しいでしょう?
そして思った。
パン子?
私は今のそのスキルでパリコレの
ランウェイを歩くための衣装として
基準に達してる?
もし達していないとしたら
何が必要??
パン子が修業に修業を、重ねれば
申し分なく
ピカピカのお針子仕事をできるの?
それで本当に十分???
何度も何度も
自問自答した。
そしたら、答えはNOだった。
そしてそれは決して絶望的なNOではなく
パン子がplayerとしてNOでも
パン子がするべき必要なお針仕事を
もしほかの私よりもスキルの高い人に
任せられたり
または、私のまだ拙いスキルを
補ってくれるパートナーに
出会いたい
というそんな意味合いでのNOだった。
そう、今私がやりたいのは
【人財の有効活用 適材適所を叶える仕組み作り】
様々な技術を備えるプロと
その技術を求める人とが
相互に有機的に協同できる
そういう仕組みを作る事。
そのために、必要な事が
クリエイターのスカウトなのか
逆に応募を募り繰り広げられるオーディション
形式なのか
それがなんなのかすら
まだ見えない
雲を掴むような
そんな何がなんだが分からないまま
シャネルと過ごした夜なべ仕事は
非常に捗り、道具をしまい今ベットで
これを書いている。
今日仕込んだ布達は
明日全て製品となり
商品として出荷される。
とはいえ起きるのは、お昼前ね。
さすがにこんな時間から寝るんだもの。
あー、おやすみなさい



