CGワールド チャンネル 映画『プリキュアとレフィのワンダーナイト!メイキングSP!!』 その2 | 日本アニメ視聴館  アニメ公式配信紹介

日本アニメ視聴館  アニメ公式配信紹介

アニメコンテンツやアイドルコンテンツに関して、記録や思ったことを徒然に記しています。

『CGWORLD CHANNEL』 映画『プリキュアとレフィのワンダーナイト!』メイキングSP!!

視聴しての文字起こし。
その続きであります。・・が、かなり大変でして文字起こしは前半までになりそうです。

コメントは殆ど監督・キャラクターデザインを担当した宮本浩史氏です。

ここからまだ続きとして3DCGキャラクターモデリングについて
みっちり濃い内容が繰り広げられていました。

【公式配信】 第12回 『CGWORLD CHANNEL』映画『プリキュアとレフィのワンダーナイト!』メイキングSP!!  
※2015年10月17日(土) 20時ころまでの期間限定放送と思われます。


メイキング画像はかなり子どもが泣いちゃう映像が繰り広げられていたので
こちらも世界観を重視したい人は見ないほうがよいです^^;。

かなり急いで打ち込んでいったので誤記などあるかもしれませんが
その点ご容赦くださいm(_ _)m。


以下 宮本氏コメント  編)はCGWORLD 沼倉編集長のコメント

こちらがメインキャラクター、いわゆるキャストクラスといわれる
3DCGで作りました主役級のキャラクターの画面です。

AutoDeskのMayaというソフトを使いまして3DCGのモデリングをしまして
それに対して動かしてゆきます。
実際に3DCGのキャラがどのようにして動かされているのかというのも
一般のアニメファンの方々もすごく気になると思いますので
こうやって作っているんだよというような、
必ずしもどこでもこうやって作っているのではないですが
東映としましてはこうやって作っていますといったところを楽しんでいただければと思います。





ワイヤーフレーム

CGWORLDの誌面のほうにもかなり細かいメッシュの構造や
流れみたいなものも載せていますので興味のある方は雑誌のほうを雑誌の方を参考にw。

今回、一番最初にモデリングしたのがフローラとレフィ。
フローラとレフィをプロトタイプとしてモデリングして、
残りのキャラクターに対して派生させていった感じです。


スムーズといわれるゲームとかで言うポリゴンがカクカクしたりだとか
角張った感じが出てきちゃうようなところがあると思うんですが
これに対してスムースという機能をかけますと・・・


分割が細かくなって滑らかになってゆくのですけど
基本的に今見ていただいるものはスムースをかける前のアニメーターが動かす
一番少ない状態でのポリゴン メッシュ表示になります。



いろいろなところでこのデモはセミナーでやらせていただいてるのですが
人間キャラクター5人のいわゆる身体と顔いわゆる素体と言われる部分は
すべて同じ構造で作っています。
業界用語でいうと同時トポロジーとか、そんな言い方をするのですが
要するに3DCGというのは線で囲まれた1個1個の点で構成されているんですね。
この点を頂点数と言ったりするのですが、これを動かしてモデリングというのをやっています。



この頂点数が全キャラクター同じ数で作られています。
レフィとフローラをブレンドシェイプというのができましてレフィの顔がフローラに変形します。

フェイスオフwww

同じようなデータ構造で作っておくことによって、いわゆるセットアップだったり
後の工程でいろいろなデータを使いまわせたり、あとはシェーダーという
質感を作るプログラムを使いまわすことができますので
一体頑張って死ぬ気で主人公を作ればそのクオリティが
ほかのキャラクターに適応できるという仕組みで作らせてもらってます。



ここから若干プロ向けの話になるのですがレフィの髪の毛を隠しますね。

顔と身体をどこで切り分けるかについてなんですが今回は耳の後ろと顎の下ですね。
ここの部分でポリゴンの顔と身体を切っています。

今まで東映の作品だとCGWORLDさんに何度も取り上げてもらっているのですが
鎖骨の上で切っていたんですけれども今回から上記の部分で切り分けるようにしました。




実際どういう構造になっているかといいますと・・・見てはいけないというコメントもありますが
小さいお子様は目をつむっていただいて・・・^^;。ちょっと技術的な話になってしまいますが


こんな感じで顔の後ろに回り込むような感じのポリゴンを作りまして
耳から後ろだけを作っている頭のモデルに突きさすような感じでモデリングをしています。




実際は髪の毛で隠れますので見えないんですけど
こういう構造にしたのには理由がありまして・・・フェイシャルのリギングの話をするときに
少しお話をさせていただこうかなと思います。




眼球が平べったいというお話をいただいたのですが
これもお子様は目をつむっていただく感じで・・・

弊社キャラクター表現に関しては基本的顔は板ではなく球体で作るようにしています。
ただ、球体で作る以上、平面的にある程度見せなければいけないので
このような感じで球体を少しつぶしたような感じで作ってます。
ただ、セットアップ上、球体をつぶしてはいるんですけれども回転させると
こうつぶした球体に対して滑るような感じの球としては特殊な改変形のしかたをするような
かたちで作っています。


Q コメントで質問があったのですが劇場版のモデルは前期のモデルから改良したものということですか?

そうです。前期のモデルも持って来ればよかったですね。
そのあたりの具体的な話は前期のモデルと比較のほうはCGWORLD本誌のほうでw。
興味のある方は雑誌の方で是非手に取っていただけたらと思います。

※CGWOR
LD 207号 023ページに比較が記されています

セルルックのキャラクターアニメーションだとここまでポリゴン数が必要だったりしないんですけど
今回、レンダリングのお話をこの後させていただくのですが
線は出すのですがセルルックではないというところにこだわって作らせてもらっています。

具体的にどういうことかというお話をこれからさせていただこうと思います。

だいたいこういうセミナーで主人公のモデルばかりがフィーチャーされるのが
つまらないなと思いまして、今回は大サービスでいろんなキャラクターを見せてゆきます。

レンダリングパートではトゥインクルをフューチャーしてみたいと思います。

なぜトゥインクルを題材にしたかというとまゆ毛に髪の毛がかかっているからなんですけど
実際これが3DCGのモデルでして何年か前に何のセミナーか忘れたんですけど
CGWORLDさんで作らせていただいたスマイルプリキュアの表紙ですね。
あれがほぼ一発レンダリングのルックですよという話をしたときに
ウソつけ証拠見せろや~というのを言われまして、
その時にテクスチャーのデータを持って行ってなかったので
レンダリングしてその絵になりますよというデモが出来なかったんですけれど
今日はしっかりとレンダリングをさせてもらえればと思います。

編集長 リベンジですね? 宮本氏 リベンジですw。


ラインを出します。ちなみにですね、ラインを出したりしてるんですけれど
実際これがMayaのPFXToonというMayaが標準的に使っている
Toonの線の標準機能を使っているのですがフレッシュプリキュアのときから
いろんなところでお話しさせていただいているのですが
弊社の場合はそれをポリゴン化して使わせていただいています。


なので角度が変わるとちょっとズレたような線になってしまうのですが・・・。


レンダリングをさせていただこうと思います。
(レンダリング中に少し時間経過)

一発レンダリングした絵になります(右下)。

こちらのジオメトリ(モデル)ですが、まゆ毛の線がレンダリング後はまゆ毛が透けています。
まゆ毛だけでなくまつ毛も透けているのですが、いわゆるアニメ的な表現をするときに
目とかまゆ毛を透けさせる表現があるのですが、
透けさせる表現を今まで別のレンダリング行ってコンポジットという合成で重ねていたのですが
それをやるとまず素材数が増えて大変だというのもありますし
なによりもアニメーターがチェックのレンダリングをするときに毎回2回レンダリングしないと
重ねないと結果が見れないというのがありまして、
かなりそのあたりに対して不満があるという声もありまして
インハウスでそのあたりはジオメトリのレンダリングされる前後関係を入れ替えられるような
感じのシェーダーを開発しまして一発レンダリングでこのような感じで
眉の透けや目の透けを計算できるような仕組みを作ってきました。

今後もいろんな面で使っていこうかなと思っているところであります。



あとは肌のブラシですね。いわゆるセルルックではなく
ブラシを吹いたようなイラストっぽい感じの質感を今回はやらせていただいているんですけど
通常テクスチャに書き込んでしまいますとゲームっぽいじゃないんですけど
ちょっと貼りつけた感じになってしまいます。
今回、シェーダーというプログラムで計算してブラシっぽい表現を作っていまして
それのデモを見てもらおうかなと思うんですけど、
ちょっとライトの角度を逆側にしてレンダリングをしてみます。

ライトの角度を変えますとちゃんとライトの角度にあわせて反映されるようになっていまして
いわゆる貼り込みと違ってライティングですね、
ライトの角度とか光の感じで演出がしてゆけるような感じの仕様で作らせていただいています。

Q 何ポリぐらいですか?(ポリゴン数)

調べてみますね。自分も意識せずに作ってきるので・・・。今回はかなり多いと思います。
セルルックというよりは聖闘士星矢に近いハイエンドの作り方をしていますので。
だいたいトライアングルで8万7260ポリゴンですね。全身で。


今回これ(パニエ)があるのですね。ポリゴン数がいっちゃってる感じがしますね。
こちらのディテールに関しても本誌のほうで取り上げていただいておりますのでw※

編) 言わせているわけじゃないんで^^;。 ※031ページ

フローラにもトゥインクルにもモデリングをして使っているんですけども
技術的な話させていただきます。




引いたときにこのような球に入囲まれているような状態を技術者というか
業界の方は見たことがあると思うんですけどもmental rayのIBL shapeという
いわゆるHDRIという実写の光源情報をもった画像をもとにレンダリングの計算をしています。

レンダリングの金属などの表現だったり、リフラクションブラーという部分だったり
そういった部分に実写とかいわゆるハイエンドCG的な手法を用いてレンダリングしています。


肌のシェーダーのツリー構造に関しましてはCGWORLD本誌さんのほうにww。

MayaでセルルックCGを作るときRamp Shaderといわれるシェーダーを使って
Toon Shading いわゆるセルルックっぽい感じの質感を作るんですけど
今回はサブサーフェイス・スキャッタリング(SSS)といわれます
肌の表面に当たった光が肌の奥ですね、分厚い肌の奥に入り込んでいって
中で乱反射して更に貫通して出てゆくようなSSSといわれるような技術を使いまして
肌のブラシっぽい質感を出しています。

一応 線、ラインは出して日本アニメ的なテイストを出しているんですけど
やっていることはどちらかというと「聖闘士星矢(LEGEND OF SANCTUARY)」
リアル寄りのCGに近いような感じです。

パニエに関しましても技術的な単語で言いますと
リフラクションブラーという技術がありまして、
磨りガラスとかって表現すると判りやすいかもしれないんですけども
向こう側が透けるんですけども向こう側の物がちょっとぼけでコチラ側に
光が来るような感じのような表現をCGで再現することができるんですけど
フローラとトゥインクルのパニエに関しましてはリフラクションブラーを用いまして
実際透明感はあるんだけれども向こう側は透けるようにはならない感じの
技術を使ってレンダリングをしています。

ですのでさっきやったようなToonのラインに対して?の部分はかなりリアル寄りの
技術を用いてやっている感じの仕組みになっています。

キャラクターモデルのお話をざっくりさせてもらったんですけど
実際レンダリングとかではなくリグのお話をさせていただこうと思います。

Q 一人のキャラを作るのにどれくらい時間がかけられていますか?

一人のキャラを作るのにけっこう個人差がありますが今回はかなり短いです。
レフィのモデリングでだいたい2日です。

編)早いですねー^^;;。

フローラでだいたいR&Dの技術込で3日くらい。

他のキャラクターに関しては1日・2日ある程度スタッフにベースの部分を作ってもらって
残りは1日くらいで自分で仕上げるみたいな感じで作ってきました。

ライトバック?に関しましてはスタッフの男の子が仕上げまで作ってくれたので
自分は殆ど手は動かしていないような感じですね。

編)まさにいい感じに作ってくれたのですね

編)この壁紙も場面写真?

そうですね。初期の発表時に出させていただいたスチルなんですけど
このスチルも自分のほうで作らせてもらいました。

ちなみにこの時に同時に発表されましたさっきのラスボスの部屋でバトってるような絵も
そちらはリーダーアニメーターの金井君が作業をしてくれました。

編)きっと今頑張って・・・

今、多分会社でしこしこアニメーションつけてくれていると思いますけど。

編)頑張ってください!



レンダリング関係はトゥインクルさんにやっていただきましたので
次はスカーレットさんに登場していただこうかなと思います。
すみません、マーメイドのリグデータを持ってこようと思っていたのですが
持ってくるの忘れました。もうしわけないです。
マーメイドファンの方々に腹を切ってお詫びします^^;。

本当は揺れ物のデモをスカーレットでやって
表情のデモをマーメイドでやろうと思ってたのですが
間違えて両方スカーレットで持って来てしまいました。

こちらがスカーレットのリグです。
腰を動かせたり足を動かせたり、腕なんかも先端引っ張って動かせるんですけれども
いわゆるFKと言われます関節自体を回転させて動かすようなアニメーションも
切り替えてアニメーターの好みによってできるようになっています。



編)難しいデザインですよね・・動かすの

見ていただいてわかると思うんですけど布と布が刺さりまくってですね
なかなかこれを手作業で直すのにアニメーターがかなり苦労をしているような感じなんですけれども
でも、ヒラヒラしているものがあると分かりやすくて色もので映えますので
そういうところが大変なんですけれども仕上げの絵ではかなり良くなったという印象ではあります。



キャラクターの関節を動かすような感じの部分をプライマリーと呼ばれる部分なんですけど
それに対しましてセカンダリーといいます。

野島氏 プライマリーアニメーションとかセカンダリーアニメーションと言われたりしますか?

そうですね。いわゆる揺れ物といいますか、こんな感じで付属パーツですね。
このようにアニメーターが動かす事が出来ます。
大雑把に動かすことができるんですけど更に細かくリグを出しますと・・・


中間の部分(一例として:髪の真ん中部分)を動かすことができますもできますし
一本一本の房を動かくこともできますし


更にはそれを動かしたうえで1本1本の毛ですね。
そこに関しても回転させて動かして、実質モデリングに近い事が出来るようになっています。



実際、揺れ物を作るワークフローとしてはけっこういろんなところでセミナーで
お話しをさせていただいているのですが弊社Dangle Curveという
インハウスのプラグがありまして、ある程度のところまでは揺れを自動で作ってくれます。

※実際に動かして揺れの再現を行いました
動かすとそれに応じるように揺れの再現が

あくまで物理演算なので物理的にそれらしい動きしかしてくれません。
ですので演出的なアニメっぽい動きを作ったりするときには
アニメーターがさっき出したような感じの細かいリグを一個一個手で作業していって
細かいフォルムを作ってゆくというような感じです。
後期エンディングでも一度Dangle Curveでシミュレーションをかけたあとに
前髪のみシミュレーションをすべて切りまして、
前髪はすべて手付でアニメーションをつけていきました。
実際の本編でもこだわりのあるアニメーターの人たちは
見せ場の部分は基本的にシミュレーションは一切使わずに
すべて手付けでいい感じのフォルムを作ってくというような大変なこだわりを見せていますので
そういう感じのところにも注目していただければなと思っています。

野島氏 揺れ物にも芝居させるという事ですね

そうですね。髪の毛も含めて芝居というね。


表情について

プリキュアここ数年、表情に関してかなりいい評判をいただいていて
非常に自分たちとしては励みになるのでありますけど
今回から表情のシステムを一新しました。

今まで使って来た表情のシステムが
「ワンピース3Dむぎわらチェイス」という5年くらい前に
検証?でやった案件で表情のリグみたいなものを
いろいろ細かく作っていこうみたいな流れがあったんですけれど
そこから5年経ちましていろいろ一新したいよねという話もあったので
コチラのリグを今回から使ってきました。

頭を動かしたうえで視線も動かせたりしますが
スライダーベースで目パチもします。


ここにあるターゲットに関してはブレンドシェイプで作成しています。
このあたり(右端の一覧項目)を見ていただければわかると思うんですけど
今回ブレンドシェイプの数はかなり少ないです。
今までで言いますと弊社40パターン以上のブレンドシェイプターゲット、
フェイシャルを作っていたんですけれども今回リグでいろいろできるようになりましたので
かなりターゲットとしては少なめになっています。

笑わせたり、眉毛の上げ下げなんかもできます。

表情を作った後に口全体を動かしたりもできます。

アオリ対策をブレンドシェイプで行っている方もいらっしゃると思うのですけど
ブレンドシェイプでアオリ対策するのは問題がありまして・・・


例えばCGキャラクターをアオったときにこんな感じの見た目になってしまうのを


顎をこんな感じで処理して(口付近を手前に引っ張って)アオリ対策をしているのですけれど


そうしたときにですねアオリ対策とか横顔対策ですね。
アオッった時に変に見えるとか横顔の時にブレンドシェイプで処理をしてしまいますと
例えば口の動きでいいますと口を左右で広げたり閉じたりみたいなブレンドシェイプと
ブレンドシェイプで横顔のモデルを組み合わせた時どうなるかと言いますと
例えば横顔に対して口を横顔にすべらせるような感じのブレンドシェイプで作っていた場合に
真横まで向けるということはないんですけども真横まで向けるようなことがあった場合に
当然、理屈からすると口を広げたりするというと前後に動くように変わってほしいんです。


通常ブレンドシェイプで組み合わせてしますと口を仮に真横に向けたとしても
そこからさらに外側、横側に広がってしまい前後には動いてくれないですよね。


このあたりに対してこういうふうに基本的に組み合わせても必ずその方向のベクトルに対して
動くようなリグになっていますので破綻なく作ることができます。


さらに細かい注文が入ってきてましてまつ毛1本1本も動かせますし
目のハイライトも動かせます。


あとアニメーションを作ってますとダイナミックな感じの画面を作るために
アニメーターが広角レンズを使いたがる傾向にあります。
広角レンズを使うというのはどういうことかというと
キャラクターとしての見た目が若干破綻してしまうような状況が起こります。
3DCGでやっていると強いところもあり、弱いところでもあるのですが
カメラのレンズのパースを正確に拾ってしまうところですね。
ダイナミックな絵にしたいんだけれども顔は歪ませたくないみたいなときに
顔をかなり大きいフォルムで作っていかなければいけないんですね。
なので、パース的な嘘を立体上で作っていかなければならない感じですね。

その時にですね、大きく動かせるリグがありまして
顔を大きく歪ませることができます。


よく使うのがアオッたりしたときに(顔を)V時っぽい感じに(凹ませて)
強調したパースを作ったりだとか


俯瞰の絵にしたときに強調したりだとか、いろんな使い方があるんですけれど


こういった大きい変形をするとさっき眼球が球体なのをつぶしてるという
話をしてると思うんですけど球体をつぶすのとこういう感じの変形を組み合わせると
だいたい眼球がはみ出てきてしまったりだとか壊れてしまうので大きい動きが出来るとはいえ
あんまり使えなかったんです。
ですが今回のリグから大きく歪ませても完全に眼球が表面を滑るような感じで動きます。


さらに細かく入ってるリグで凄く細かいモデリングをアニメーターがやっていけるような
感じになっています。
顎の周りにもアウトラインで線が入っていますので顎のフォルムもモデリングできます。
歯も舌も動かせます。


いろんな動きをリグで作ってゆくようになりました。

編)まさに芝居させるためのアクションは勿論のこと、それを踏まえての・・

こんな感じのフェイシャルリグを使って芝居をつけてますという感じでございます。



○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○


キャラクターのワイヤーフレーム、ブレンドシェイプ、レンダリング、
リグとレンズ表現の調節などが紹介されていました。

3DCGになると完成した映像ではまず見られない工夫が
膨大な数で組み立てられていることがわかりました。

眼球が平べったくしているのはアニメ独得の瞳の大きさに関係しているのでしょうか。
つぶしたまんじゅうみたいな形になているとは知らなかったです。
他の3DCGアニメも同様なのかな?

プリキュア独特の質感はセルアニメの質感にとどまらないあらゆる質感を再現する
プログラムをうまく取り入れている点も独得な印象を与える
CGキャラクターを生み出すコツですね。


紹介したところまでが約1時間16分。
この番組トータルで2時間半ほどあるのですね。

この後にも続きがあって宮本氏が信頼をおいている
アニメーションを担当する各スタッフさんの
オススメのメイキングシーンの紹介と解説が行われています。


印象に残ったメイキングは沢山あるのですが
若い22歳の新人クリエイターが自ら提案したレフィの上目づかいの表情は
非常に印象的でした。当初はもっと険しい深刻な表情の絵コンテだったのを
提案し制作し、宮本氏もこれなら納得と気に入り見事採用されたのだそうです。

表情だけでなく腕を組む姿でも微妙な位置調整でも印象が変わるということあるそうで
芝居のできるアニメーターの重要性を示すメイキングエピソードでした。

若手の意見をしっかりと汲み取る宮本氏のチーム力とモチベーション能力も高いですね。


こちらはアニメーションスーパーバイザーのスタッフさんのメイキング画像。

CGではあっても2D作画アニメのテンポの良さやデフォルメ感を重視したアクションシーンの
造形が巧いクリエイターさんとのこと。
この画像でもあえてキックの迫力を表現するため脚を変形させて
アクションシーンの迫力アップを演出しています。


↑のシーンに相当するカット。1コマ前かな。


前髪の揺れ具合の表現なども抜群に巧いとのこと。
レンダリング前の状態ですが見ごたえある表情です。


ナイトパンプキンを4人のプリキュアで羽交い絞めするシーン。
こちらも完全手付けでの制作だそうです。



衣装のめり込みなども多数発生してそうで、物凄い数のリグもあり、
大変な労力と時間を要しそうです。


こちらは海外から日本のアニメ作品が好きで東映に入ったクリエイターさんのメイキングカット。
このパフォーマンスシーンの振り付けは今回こちらのクリエイターさんの
アイデアで作られたそうです。

しかも日本語卓越&制作スピードが非常に速いそうで
まさに現場大助かりといった感じみたいです。
ハピネスチャージプリキュアの初のCG必殺技バンク
「チェリーフラメンコ」を担当された方だそうです。

各クリエイターさんの名前はCGWORLD本誌にてご確認ください。




このほかリミテッドアニメーション(24コマの3コマ打ち=パカパカしている)と
フルアニメーション24コマ使用(=ぬるぬる)をシーンに応じて柔軟に共用している点も
興味深いです。


最後まで文字起こしすると膨大に時間を使ってしまいそうなので
すみませんが、この辺までにしておこうと思いますm(_ _)m。

誠に勝手ですがCGWORLDや映画『プリキュアとレフィのワンダーナイト!』の宣伝ということで・・^^;。

2015年10月17日の20時ころまでTSで観れるかな?
大変貴重なメイキング映像が宮本氏の丁寧な解説と共に紹介されています。

CGWORLD 2015年11月号でも各メイキングについて
かなりボリュームで紹介・解説されていますので
ぜひそちらもチェックしてみてください。

CGWORLD (シージーワールド) 2015年 11月号 vol.207 (特集:秋のアニメ.../ボーンデジタル
¥1,512
Amazon.co.jp


まだ生放送の視聴が可能であれば後半の興味深いところをピックアップして
お伝えできればと思います。

かなり気合入れて作られているハイクオリティー作品になっていますので
完成した作品が気になる大人は覚悟を決めて子供達と一緒に
映画館に行かないといけなくなりそうですwww。

視聴期間の間だけしか見られない貴重な番組なので気になる方は
ぜひご覧ください。

【公式配信】 第12回 『CGWORLD CHANNEL』映画『プリキュアとレフィのワンダーナイト!』メイキングSP!!


とりあえずこの辺で終えます。
読んでいただきありがとうございました。

ではまた(^^)ノシ。


映画プリンセスプリキュア Go!Go!!豪華3本立て!!!

CGWORLD.jp


画僧引用元 
2015年10月10日ニコニコ生放送
【公式配信】 第12回 『CGWORLD CHANNEL』 映画『プリキュアとレフィのワンダーナイト!』メイキングSP!!より


画像はすべてⒸ2015 映画Go!プリンセスプリキュア製作委員会/Ⓒ2015Borm Digital, Inc./Ⓒ DWANGO Co., Ltd.に帰属します。