ユリ熊嵐を観た 所感・感想 | 日本アニメ視聴館  アニメ公式配信紹介

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( ・(ェ)・)どもです。

今回は「ユリ熊嵐」を観た所感・感想について記そうと思います。

ユリ熊嵐 アニメ公式ウェブサイト
http://www.yurikuma.jp/index.html

ニコニコチャンネル アニメ ユリ熊嵐
http://ch.nicovideo.jp/yurikuma_anime


先日、ニコニコ生放送・チャンネルにて配信が開始され、
反応が「人類には早すぎる」・「よくわからん」・「上級者向け」と
何の話なのか謎といった反応でした。
でも、早い段階で謎を解こうとしているコメントも出てきています。

私はこの作品の第1話はなぜか惹かれるものがあって5・6回観てしまいました。
ちょうど雰囲気系(厳密には違うが)で独特の世界観の実写映画「ざくろの色」を観て
改めてその雰囲気に飲まれる感覚に浸った直後だったということもあるのかもしれないです。

ざくろの色(Junno Reactor ライブバージョン)
https://www.youtube.com/watch?v=J38sX_amtMY

※アルメニアの詩人の人生を謳うストーリー 監督セルゲイ・パラジャーノフ
かなり強いインパクトを与える作品で雰囲気に飲みこまれかねない作品です。

個人的にはストーリーを論理的に解き明かそうとするより
独特な手法による世界観の描写にイマジネーションを掻きたてられる感覚や印象を
優先的に好む傾向が強いので・・。

【あらすじ】

かわいらしい多感な女子たちが集う嵐が丘学園。

そのなかで人目に触れないところで営まれている百合の世界。
でも、それは熊を恐れて壁に囲われた安全のなかでひっそりと・・・。

椿輝紅羽(つばきくれは)は大切なパートナー泉乃純花との恋を二人だけの場所で育んでいた。



だが、彼女たちの絆を切り裂くようにクマが人目に触れないところで
人を襲い食べるという事件が発生する。



そして、紅羽の大切な存在 純花も・・・。


母親を熊に殺された生い立ちを持ち、
怒りにかられながら熊退治に執念を燃やす紅羽。


その前に現れた二人のかわいらしい女子 銀子とるる。
人懐こくも百合のかおりを匂わせながら紅羽に接近する。

しかし、その二人こそが・・・。 

※文章一部修正






所感

一見、可愛らしい百合アニメかな?(そうなのですが)と思ったのですが
可愛らしいも軽い台詞とキャラクターの動きにコーティングされたその下もしくは
裏にある猟奇的側面が何とも言えない不気味さを孕んでいた点が
独特な世界観と印象を与えました。

百合展開が印象として前面に出ている感じですが
動物が人の姿に化けてストーリーに介入するあたり
日本の伝承物語的な雰囲気もあります。

るるが話す「デリシャスメル」やクマが発する「ゴリゴリゴリ・・・」や「ガリガリ ゴリゴリ」などの
言葉も特徴的に感じますが、「ゴリゴリ」は歯ぎしり、「ガリガリゴリゴリ」は食べる音と
銀子とるる役の荒川美穂さんと生田善子さんの無感情なトーンも不気味さがあって印象的でした。
「ムシャムシャ」じゃないんですよね。骨を砕く「ガリガリゴリゴリ」なんですから・・。


ストーリーからうかがえるメッセージ(推測です)

少しネタバレになるかもしれないですが
ストーリーで発せられる「断絶の壁」や「透明な嵐」はこの作品の学園モノという舞台設定から
おそらく学校・クラス内の同調圧力的なものに抗うことが関わっているのではないかと思われます。

紅羽と純花、密子が集まって新たに仲間が作り出そうとした矢先に
レンガが3人の間に投げつけられるシーンも一つのグループを潰そうとする
嫌がらせそのものを象徴させる演出に思えます。

第1話で犠牲者が出たことに「一人でいるのが悪い」・「生き延びるには友達が必要」という台詞も
学校(集団)生活に発生する見えない圧力から身を守る術を改めて確認しようとする集団という
光景が見えます。このあたりからおそらくいじめや学校の集団生活への抵抗感を
ストーリーのひとつのテーマとして扱っているように推測されます。

断絶のコート

人とクマのために裁く機関でイケメンクマの弁護士と裁判長が
クマのあり方を左右させる存在のようです。
ところで「シャバダドゥー」ってなんだ?w
裁判長クマのライフ・セクシーの人食いクマ銀子・るるに対し、
「透明な風」になるか「人食べますか?」の問いもクマ側の世界のことなのでしょうね。
かわいい変身シーンでその問いかけの真意なんか飛びそうですがw。

このシーンエロかったなー。
ある種マイノリティーな存在は壁を超えることができるのかな?


描写演出

「少女革命ウテナ」・「廻るピンクドラム」で知られる幾原邦彦監督が脚本も手がけています※。
※脚本は伊神貴世氏も参加
個性的な描写演出はここでも健在ですが、近年のシャフト&新房監督作品等
アバンギャルドな描写はだいぶ多くなってきているので見慣れてきた感が個人的にはあります。

1話冒頭のシンボルマークがズーミングする演出は
エイフェックス・ツインのミュージックビデオ「Window Licker」を彷彿とさせます。

「Window Liker」 これもかなりクセ強い映像。
初めて見る人は見終えたあと悪夢観た感覚になるかも。
気になる方はYouTubeあたりで探してみてください(10分バージョン)。


上に貼った百合の花にクローズアップしたシーンというのも
ちゃんとメッセージ性も含めた演出と思われます。

色使いも悲しみや怒りによって色を変えているはずです。


らせん階段を上るシーンも何かしら意味合いを持たせているように思えます。
今後の展開に要注目です。謎も増えそうだ。

雰囲気に飲まれてみるのもよし、謎を問い明かすのもよし、
百合を堪能するのもよしといった感じの作品として視聴しようと思います。

以上、「ユリ熊嵐」を観た でした。

参考 そこかしこにあるメッセージを読み取れ!
「ユリ熊嵐」 プロデューサー・吉沼忍インタビュー/Web NewType
http://anime.webnt.jp/report/view/3873

幻冬舎コミックス 「ユリ熊嵐」が1話試し読みできます。
http://www.gentosha-comics.net/story/cat2414.html

幾原邦彦監督の最新作「ユリ熊嵐」情報が「ユリ★アソビ」で明らかに
GigaziNE 2014年10月12日の記事
http://gigazine.net/news/20141012-yurikuma-machiasobi-13/

「ユリ熊嵐」の画像はすべてⒸ 2015 イクニモマモナカ/ユリクマニクル/ニコニコチャンネルに帰属します。