「ママ、今頃、お腹痛かったん?」
焼肉屋で誕生日前夜祭を祝ってもらったお嬢が、
帰宅後、夫が撮り溜めたバラエティ番組を
三人並んでソファに座って観ている合間に、
突然、つぶやいた。
あ、そうか。
16年前の今頃、確かにそうだった。
その日。
前の週に、
「陣痛が来なかったら、週明けに陣痛促進剤を
入れましょう」と言われたのだが、
目覚めと共に
お腹に違和感を感じてそろそろかと、
産後は義父母が泊まりに来るだろうから
部屋中に掃除機をかけて片付け
干しておいた客様布団を準備し、
リビングの窓枠に跨って窓を磨き上げていたら
どんどん痛みが酷くなってきた。
夕方、夫が帰宅するまで我慢し、
産院に送ってもらっている時には、
座っていても股間から突き上げるような勢いと
痛みに飛び上がるくらいで、
もう産まれるんじゃないかと思ったものの、
初産の目論見は甘く。
陣痛室に寝かせられ
夕飯を食べることもできず苦しむこと数時間、
深夜2時3時のピーク。
早朝出勤疲れの夫が長椅子で高イビキの横で、
入れ替わり立ち替わり看護師(助産師?)が
子宮口の開き具合を雑に確認しに来るたびに
独り痛みに耐えていたが、
時折り、院長婦人がやって来て、手を握り、
お腹や背中を摩ってくれたのは心強かったなと
思い出した。
結果的にほぼ丸一日、痛みに耐え続けて
産まれたお嬢は、
同じ日に産まれた赤子たちの2倍のミルクを
飲まないと泣き止まないほど貪欲で、元気だった。
そして、産まれたその日にちょうど
職場の福利厚生が一部変更され、
1年間だった育児休暇が2年間取得可能となって、
二歳になるまで一緒に過ごせて、
私もゆっくり休めてラッキーだった。
お嬢の口グセ
「私は運がいい」というのは、
こんなところからも
始まってたのかもしれない。
お嬢のつぶやきをきっかけに
当時を振り返っていろいろ思い出しながら、
誕生日当日、
ホールケーキを買って帰ったら、
おじいちゃんからもお祝いのケーキと
ろうそくが届いてたらしい。
二つになった『1』『6』のろうそくの使い道に、
「ウチらの61歳まで取っておく??」
と冗談半分、夫に提案してみたら
「おけやんやろ」とバッサリ(笑)



どなたかもらってくれませんか??😆
#生まれながらに運が良い
#陣痛の痛み忘れるメカニズム
#ささやかな日常にスパイスを♪