平均寿命とは、その年に生まれた0歳児がその後何年生きられ
るか、という予測値(平均余命)のことです
一方、健康寿命は、2000年にＷＨＯ(世界保健機関)が提唱し
た新しい指標で、「健康上の問題で日常生活が制限されるこ
となく生活できる期間」と定義されています
簡単にいうと、介護などに頼らずに自立して生活できている
健康な期間のことです
ですから、平均寿命と健康寿命の差は、短ければ短いほど良
いといえるのです
日本の平均寿命の推移を見ると近年、毎年延びています
厚生労働省の発表によると、2022年時点での平均寿命・健康
寿命は以下のようになっています
【平均寿命】
男性：79.55年 女性：86.30年
【健康寿命】
男性：70.42歳 女性：73.62歳
【平均寿命と健康寿命の差】
男性：9.13歳 女性：12.68歳
平均寿命と健康寿命の差は、男性9.13年、女性12.68年と開
きがありますが、差のある期間は介護を要する可能性が高い
と考えられるのです
平均寿命が年々延びているということは、医療の進歩と衛生
的な生活環境が形成されていると判断され、高齢化が進んで
いるのは良いことかもしれません
しかし、平均寿命と健康寿命の差を縮められない限り、老老
介護の増加傾向は続く事になるのでしょう
健康寿命を延ばすために
・食生活を見直す
食生活は生きるために不可欠な要素であり、生活習慣病の
予防や生活の質を向上するためにも重要です
健康寿命を延ばす為に、栄養豊富な食事を心がけましょう
肥満・やせを避けて適正体重を維持すると、脂質異常症や
糖尿病、高血圧など生活習慣病の発症予防、重症化予防に
もつながります
・日頃から活発に運動をする
意識的に運動を心がけることは、健康寿命を延ばすうえで
有用です
高齢者の場合は運動強度を問わず、植物の水やりやラジオ
体操なども含めて毎日40分程度の身体活動を行なうことが
推奨されています
・定期的な健診・検診と口腔ケアを怠らない
定期的に健康診断を受診し、適切な検診を受けることが健
康寿命を延ばすことにつながります
近年、各自治体では健康寿命を延ばすためのさまざまな取り
組みがおこなわれています
また、国でも2000年から「21世紀における国民健康づくり
運動」が始められました
そして、健康寿命を延ばす取り組みとして、2019年に「健
康寿命延伸プラン」を策定しました
それは、2040年までに健康寿命を男女共に75歳以上にする
ことを目指しているのです
では、世界的に見ると日本の健康寿命はどうなっているので
しょうか？
ＷＨＯが発表した世界の健康寿命の統計によると、日本は堂
々の1位になっています
