参議院の役割と存在価値 | 終活オヤジの独り言

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今日も、誰にも何の役にも立たない、どうでもいい様な事をつぶやきます。
もし、お気に障った事がありましたら年寄りの言う事なのでお許し頂きたいと思います。

3月2日に2024年度の予算案が衆院本会議で自民・公明

などの賛成多数で可決され、参議院に送られました

 

これで事実上、2024年度の一般会計の総額が112兆7

17億円となる予算案が決定される事になったのです

 

 

参議院の国会中継を見る度に思うのです

 

議員の質問に対しての政府側の答弁は、単なる説明でしかな

く何一つとして明確で建設的な返答になってはいないし、実

りの無いただの時間つぶしにしか思えないのです

 

それには、きっと参議院の立ち位置に有ると思えるのです

 

そもそも、二院制である日本の国会で参議院の役割とは何な

のでしょう

 

参議院は、昭和22年に戦前の貴族院に代わって創設されま

した

 

定員は248人(選挙区148人、比例代表100人)で任期

は6年で、3年ごとに半数が改選されます

 

参議院は、衆議院のように任期途中での解散もなく、任期も

衆議院議員の4年より長いため、長期的・専門的な視点から

法案や政策を議論する役割が期待され「良識の府」「再考の

府」とも呼ばれています

 

そこで、参議院には衆議院で可決されたものに問題点や行き

すぎた点がないかチェックする役割が求められるのです

 

基本的には、衆議院も参議院も同等の権限を持っており、国

会の意思が成立するためには、両議院の議決が一致すること

が必要です

 

しかし、必ずしもすべての議決が一致するとは限りません

 

そこで、両議院の議決が一致しない場合には「両院協議会」

が開かれることがあります

 

さらに、両院協議会を開いても意見が一致しないときは、い

くつかの点で、衆議院に参議院より強い権限が認められてい

るのです

 

それが「衆議院の優越」です

 

つまり、「予算の議決」「条約の承認」「内閣総理大臣の指

名」については、衆議院の議決が国会の議決となります

 

そして、法律案については、衆議院で可決し参議院でこれと

異なった議決をした場合​でも、衆議院において出席議員の3

分の2以上が賛成して再可決すれば法律となるのです

 

また、自然成立のシステムがあります

 

それは、衆議院と参議院の両院での可決(修正議決およびこ

れに対する同意を含む)を要する案件のうち衆議院の優越が

規定されているものについて、参議院での進捗状況にかかわ

らず、衆議院での議決から一定期間が経過したことをもって

その案件が自動的に成立するのです

 

要するに、参議院でどのような修正や変更を提案しようとも

衆議院の議決が優先され決定されると言う事なのです

 

究極は、参議院が何もしなくても衆議院で決定された全ての

事は、自動的に自然成立されると言う事なのです

 

このような事で、本来の参議院の役割が果たせるとはとても

思われないのです

 

現在、参議院の選挙制度に比例代表制度が導入されたことか

ら参議院の政党化が進んで、ミニ衆議院化したのです

 

その結果、現在は参議院の独自性が薄くなり「衆議院のカー

ボンコピー」と言われるようになりました

 

そして、良識の府としての機能が果たせなくなったために、

参議院不要論を唱える人もいるのです

 

そんな、本来の役割が果たせない現在の参議院は、本当に必

要で存在価値がある組織なのでしょうか

 

         (参議院本会議場)