構造 | ambiguouswordsのブログ

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検察庁の定年引上げに関する法案に反対する有名人が多いようだ。きゃりーぱみゅぱみゅ、ラサール石井、小泉今日子、辻仁成等々。
反対するメディアも多く、盛り上がりを見せている。
そうかと思えば、政府のやることに好意的ではないと思われるホリエモンやひろゆきが、定年延長なんてたいしたことではない、といったことを言っているのが興味深い。

私としてはいつものように、よくわからないことは肯定も否定もしない。
情報を集めてそれなりに対応する。
現在のところ、なんとも言えない。
カオス状態の思考の中にたたずむことは、非常に重要だと思っている。
身近な価値判断基準をもとに肯定否定をすぐ判断するのもいいけど、じっくりと思考を広げることで見えてくるものもある。

知り合いが、「政治関係のことはfacebookに書かないと決めているのだけど」、と前置きを置いて、「これだけは許せないひどいことだから法案に反対する」というようなことを書いていた。

その人がそう判断するのには、それなりに理由があるのだろう。
会社に例えるとこんな感じだろうか。
「"人事部の定年を65歳にする。雇用延長は役員会で決定する" などと社則が変更になると、人事の人は役員に一層配慮するかもしれない。それは役員が人事を恣意的に動かすことにもつながる」

ただ、会社員や公務員の定年の引き上げは全体的な流れだし、検察庁の人事権は、検察庁ではなく内閣にある。
危険性はあるけど運用を間違えなければ、大きな問題はないのかもしれない。難しいところだ。

ここでふと思い出すのは、隣国の検察人事に関するニュースだ。
ヤフー!ニュースでは朝鮮日報や中央日報やハンギョレなどといった韓国の新聞の日本語ニュースが多く流れている。
韓国の検察にかかわるニュースを目にした有名人も多いのではないだろうか。

だが、「韓国の政権はとんでもないことをしている!」と声を上げている有名人を見たことがない。

物事の構造を認識して、是非の判断をしようと心掛けている人であれば、似たような構造を持つ事象には同じような反応を見せるのではないだろうか。
アメリカだろうが中国だろうが、言論封殺や武力による抑圧が行われれば抵抗し、日本だろうが韓国だろうが嘘や隠ぺいが広まれば反対する。

ただ、世界各地の出来事がすぐニュースとして広まる世の中において、同じような構造を持つ事象であってもある国のニュースには反応し別の国のニュースは反応しないという人も多い。

わかりやすいのは、日本やアメリカといった資本主義国の出来事には非難の声を上げても、中国やロシア、北朝鮮などといった社会主義国体制の国の出来事については、同じような構造を持っていても声を上げない、という人々。
社会主義や共産主義の体制にあこがれて、自由主義や資本主義の政権を否定する。そういった人々もいるだろう。逆もまた然り。

だが、そのような人たちは、「ダブルススタンダード」と見抜かれ、批判されてしまうことも多い。
私は、自民党政権でも共産党政権でも、アメリカ政府でもドイツ政府でも韓国政府でも、同じような構造をもつ事例があれば、すべてに対して批判の声をあげられる人やメディアについては、ある程度信頼できるのではないかと考えている。

日本共産党員であり、長くベトナムでストリートチルドレンの支援にあたっていた小山道夫さんは、日本政府を批判しながらも、ベトナム共産党政府の腐敗についてもきちんと声を上げていた。
安倍首相に憎しみのような侮蔑的言葉を投げつける作家の藤原新也さんも、中国共産党によるチベット侵略のひどさに言及する。
そういった人たちも、好き嫌いや思い込みで判断するようなこともあるのだろうけど、それでも同じ構造を持つ事象については平等に言及しようとする謙虚さのある人なのではないだろうかと思っている。

安倍内閣に批判的なことで知られる人やメディアは多い。
しかし残念なことに、朝日新聞の玉川徹さんや、東京新聞の望月衣塑子記者や、元文科省の前川喜平さんたちが、中国共産党政府の人民抑圧や武力挑発に抵抗するキャンペーンを張っている様子はないようだ。
彼らが、日本だけでなく中国などの抑圧されている人々に共感し、言及するなら、もっと多くの人々に支持されるようになるのではないだろうか。
日本以外の世界は目に入らない、東京以外の町のことは興味がない、という視野の狭い人でもないと思う。

保守言論の牙城のような印象もある文藝春秋という大手出版社は、自民党政権にとって厳しいことも躊躇なく調査・報道する。
同時に、自民党政権に批判的な中国や韓国に対しても、厳しいことを言える。
そういった姿勢のほうが、人々の支持を得やすいのではないだろうか。
同じ構造を持っている事象でも好きなものは擁護、嫌いなものは非難といったダブルスタンダードな姿勢は論理的でないと判断されてしまう。

そういえば、韓国の政権による検察庁人事は、安倍政権の検察庁定年引上げ法案が霞むぐらいの激しい報復・封じ込め人事だと思うのだが、安倍政権に批判的な日本のメディアや有名人が言及しないのは疑問だ。

日本のこと以外は他人事であり興味がない、というのであれば、ずいぶん狭い村社会に住んでいる人なのだなと感じる。


https://news.yahoo.co.jp/articles/f02768b693cfb0900889eef0347f80a321089588
■韓国、疑惑捜査の幹部らを異動 政権と検察、緊張高まる
1/8(水) 22:19配信 共同通信
 【ソウル共同】韓国法務省は8日、高検検事長や最高検の部長などを交代させる人事を発表した。検察は大統領府の関与が疑われる選挙介入疑惑と監察もみ消し疑惑の2事件を捜査しているが、聯合ニュースによると、2事件の捜査を指揮していた最高検の部長2人はいずれも地方の高検や地検に転出。捜査をけん制する狙いもありそうだ。
 韓国では、検察改革を進める文在寅政権と抵抗する検察との間で緊張が高まっており、検察がさらに反発する可能性がある。人事断行は今月就任した前与党代表の秋美愛法相の意向とみられる。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200117-00026084-bunshun-int
■韓国騒然 チョ・グク追い詰めた検事総長に、文政権があからさまな“虐殺”人事
1/17(金) 11:12配信 文春オンライン
 1月8日、秋美愛法相が発表した検察庁幹部の新人事を巡り、韓国世論はまたまっぷたつ、騒然となっている。
 保守系メディアはトップで、「文政権捜査する『尹錫悦師団』大虐殺」(朝鮮日報、1月9日)「文政権、尹錫悦の手足を切り、親文(文政権寄り)配置、検察大虐殺」(中央日報、同)と激しく非難。進歩系メディアも、「尹錫悦師団総入れ替え、公正捜査の原則が揺れることのないよう」(京郷新聞、同)「検察の破格人事注目、公正な捜査は保証されなければ」(ハンギョレ、同)と文政権を諫めた。
 秋法相就任による新たな人事異動で済州島、釜山などの地方に左遷されたのは、いずれも「尹検事総長師団」と呼ばれた尹検事総長の右腕ばかり。前出記者によれば、後任は、「曺国前法相に近い人物で占められた」という。