2011.03.11 | ambiguouswordsのブログ

ambiguouswordsのブログ

ブログの説明を入力します。

3年前の午後、大きな地震を感じた。
古い社屋はよく揺れて、さすがに危険を感じた。
避難指示が出て各階の社員は駐車場で待機した。

多くの、家庭的な社員はそのまま帰宅したけれど、
校了が間近に迫っているぼくたちは帰るわけにはいかなかった。

社屋に戻って余震のなか仕事を進めた。
校了のために集まってもらっていた何人かのスタッフは
帰りの交通手段がなかったこともあり、徹夜で校正を続けた。

ぼくは校了データを手に入れるために、デザイン事務所に地下鉄で向かった。
交通網は機能しておらず、ほんの数キロ進むのにも何十分かかった。
途中下車して走り、データと校了紙を手に入れたぼくは人の流れに逆流し、
都心に向かって走った。

そして徹夜して入稿。
しかし震災の影響で、紙の手配に支障が出た。
せっかくがんばったけど刊行も遅れた。
ぎりぎりの状況下での個人的な努力は、人の目につくこともなかった。

ぼくは、他の人の視線にあまり影響されない。評価されたいとも思わない。
郊外に向かって人々が避難している中、平然と逆走できる人間だ。

自分のやりたいことをやっていきたい。そんなことを自問自答する。
3年後の今日も、校了準備はまだまだ続く。