文化通信とか新文化といった出版業界紙が、はまの出版の破産を告げている。
3年前にはすでに社員に対しての給料遅配がはじまっていたはず。
ずいぶん厳しいらしいということは耳にしていた。
1995年、はまの出版から単行本として刊行された佐渡裕氏(指揮者)の快作「僕はいかにして指揮者になったのか」を愛読していたので寂しく思う。
その本も2001年には新潮社の新潮OH!文庫に移ってしまった。はまの出版はおもしろい切り口の本をたくさん出していたけど、どうしてもキャッシュフローの危機を乗り越えることができなかった。
先日、明治公園にふと出かけたときも、倒産した草思社の旧本社ビルを見て寂しく思った。まだ壁や郵便受けには大きく草思社とか草思社クリエイティブだとか社名が光っていたけど、もう郵便受けにはテープが貼られていた。
今後、まだまだ中小の出版社の倒産は続くだろう。
だけど、一概に悪いことだとは言えない。ここ何年も自転車操業の出版社が増え、年間に出版される本の点数だけは増え、4割以上の本や雑誌が返品され、断裁処分になってしまうものも多い。
新聞社と出版社と製紙会社のことを、環境破壊会社だと思っている人たちもいる。
無駄をなくし、資源を大事に使うことを考えてもいい。
同じような本ばかりを出す出版社は多少減っても社会に大きな影響を与えない。
ほんとうに倒産しそうな会社は多い。
まじめな本を出していた歴史ある人文系出版社も厳しい。社民党の支持率とリンクするように某出版社の売上も激減だし。
エロ本系も苦しいだろう。他のメディアが優位に立っているので部数激減だし。
大会社は比較的安定しているところが多い。出版社とは言えないかもしれないけどリクルートはまだまだ大もうけ。ベネッセも健在。
だけど、学研は心配。
なぜあれだけの株価を維持できているのか不思議。売れる資産は売って、減らせる人は減らして、身軽にしないと大阪府の財政みたいに沈没しかねない。今も希望退職を募ってるみたいだけど、大丈夫だろうか。
・参考
はまの出版が破産手続き開始決定。負債は約3億円。
(文化通信)
1月25日、東京地裁に自己破産を申請し、同日付で同地裁から破産手続き開始決定を受けた。破産管財人は元木・上野法律会計事務所の上野保弁護士(TEL03-3501-2356)。債権届出期間は2月29日まで、財産状況報告集会は5月27日午前11時から。
(新文化)