かねてから「閉鎖」の噂が絶えないセンターではあった.

 そして,とうとうこの8月18日(日)限りで,27年余の営業を終了することになった.

 当初は8月一杯という話も聞いていたので,今月に3回入っている長男の「定期通院」のどれかと組み合わせようかと思っていたが,ある時,幸木百合菜プロ(586/53期)のInstagramで「8月18日営業終了」と知り,選択肢がこの日しかなくなった.

 他の2回に較べると,検査の関係で終了時刻が遅くなるのだが,閉店後に行っても仕方ない.

 

 御存知の方も多いと思うが,この「アイビーボウル向島」は,「P★League」の会場として使用されてきた.

 筆者は,特に「P★League」をきちんと観ている訳ではないのだが,これまで「田町ハイレーン」(途中1回だけ「トミコシ高島平ボウル」)⇒「川崎グランドボウル」⇒「アイビーボウル向島」という変遷を経て来たことくらいは知っている.今後の会場がどこになるかは知らないが,関東近郊,特にこれまでの経緯を考えると23区かその近辺に,候補となりそうなセンターがどれだけあるだろうか.

 

 「アイビーボウル」に関して言えば,2018(平成30)年9月に廃業した「アイビーボウル君津」に行きそびれたことが記憶に残っている.その前後に廃業した「西武ボウル」や「下総ゴールドレーン」には行けたものの,まだ本格的にボウリングを始めてから1年経つ前だったこともあったのかも知れないが,電車一本で行ける場所だったにもかかわらず行けずに終わったのが,ちょっと心残りではあった.

 

 さて,この日の長男の「定期通院」はMRI検査で,終了したのが12時過ぎ.

 医療センターで昼食を取ってから出発し,首都高速に上がってみたものの,全体的に混んでいる.

 

 場所的には,首都高速6号・向島線に入って向島出口を出ればすぐ,ということはわかっているのだが,都心環状線を通ることは避けたいと思った.

 また,いつもであれば自家用1号車で行くのだが,この日は「運用」の都合で自家用2号車.軽自動車なので,あまり長時間運転し続けるのには向かない.基本的に2号車は「神奈川県内限定」で,現在の2号車で都内に入った記憶は,せいぜい八王子に行った時が何回かあったくらいだと思う(先々代の2号車は羽田空港に出入りしているが).

 

 そこで,湾岸線で辰巳JCTまで行き,9号線経由で箱崎から6号線,というルートを採ったのだが,あまり渋滞するイメージがない湾岸線も大井付近を中心に断続的な渋滞になっていて,なかなか進めない.それでも1号羽田・横羽線よりはマシだっただろう.

 更に,その6号線自体が事故渋滞になっていたらしく「アイビーボウル向島(113-107)」に着いたのは14時半を過ぎていた.

 ぱっと見には,あまりボウリング場に見えない外観.

 むしろ,明治通りからの入口付近に立つ「11番ピン」のほうが,それっぽい.

 

 センターについての詳細は,長くなりそうなので「note」にまとめた.

 

 しかし,センター自体は2階にあり,エレベータもなく,20数段の階段で上がるしかない.

 「閉店間際あるある」で,営業時間が短縮される日もあるようで要注意だ.

 この日は,たまたま制約がないので22時まで営業だろうが,そんな時間まではいられない.

 

 平日の午後,半端な時間帯ではあったが,閉店間際だからというわけでもないようだが妙に混んでおり,今空いているレーンも15時45分までしか使えない,と言われてしまう.

 5~6ゲームを想定していたので,アメリカンで良ければそれくらいに収まるかとは思ったが,空いているのは1レーンだけらしい.どこか空くまで待つならどのくらいかかるか,と訊いたが,1時間から1時間半くらいじゃないかと.それならば,取り敢えず空いているレーンに入って,どこか空いたら移る,という形ではダメかと交渉した.

 

 その結果,2番レーンを一旦指定されたが,その後準備をしつつ,トイレに行って戻ってきたら,長男が「10番に移れ,って」とやって来た.

 どうやら,更に何組か一般客が来たようで,こちらを「リーグ」の「予備レーン」としていたレーンに移し,他の時間制限レーンを一般客に振り向けたらしい.10番なら「18時まで使っていいって」とのこと.いや,そんなに投げないよ(多分).

 それでもアメリカンにするか,などは一切訊かれなかったようだ.そもそも全24レーンしかないセンターなので,2人以下でアメリカン方式になっているボックスは,あまりない様子.

 

 3・4番もリーグの予備レーンらしく空いていたが,1番には学生らしい女子4人組がいて,テーブルは完全に占拠されていた.

 テーブルは,ボックスに1つなので,これではボールのメンテすらできない.アブラロンパッドでシャカシャカしたら,女子グッズがボールの削りカスまみれになってしまう(笑).

 その意味では,レーン移動して良かったか.

 誰ですか? 女子の前でストライク連発して「おっさんスゲ~」と言わせれば,とか言うのは(爆).

 

 ということで,改めて10番レーンでスタート.

 まずは,シューズに合わせて右投げでスタート.

 

 5~6ゲームの予定なので,あまり様子を見ている余裕がないから,1フレだけ一歩助走で,後は通常モード.

 思ったよりもオイルがあるのか,10枚目でも「寄り」が甘くなる.7枚目辺りまで出てみたら……と調整していたら,第1ゲームで2度のダブルが出たものの,スコアは165と平凡に.

 しかし,どうもオートスコアラの反応が鈍く,投げてピンが倒れても「すーん」と,何の反応も示さずスルーされてしまうことが頻発.

 2投目で発生することが多かったが,ストライクですら反応しないこともあったので,長男のストライクが反映されないところに筆者が投げたら,それが長男のスコアとして記録される,などということもあった.

 ピンデッキ上に「✕」と,ストライクマークも点灯するので,当然スコアラにも反映されていると思ったのに,ということがしばしば発生してしまう.

 もしかすると,ピンセッターはAMF系なのに,オートスコアラがBrunswickという「ちゃんぽん」なのがいけないのか? そんなことはない筈だが…….

 

 さて,何となく解ってきた気がして第2ゲーム.

 押し込みが弱いのか,7番が残ることが続いたが,ならば,と微調整して「これでどうだ!」と投げ込んだ3フレでストライク.

 4フレで回転が弱かったかキレが足りずにノーヘッドとなったが,そこから再度修正して5フレでストライク.6フレで今度は厚く入って6-10が残ったが,ならば,とラインを絞りつつほんの少し角度を付ける方針にしたら7フレからターキーに.

 10フレは,何ということのない4-7残りに対して,最後に曲がりが効き過ぎて4番を取りこぼしてしまった.

 それでもどうにか200UP.

 

 しかし,長男は何と6フレからオールウェイの7th.

 場内にどよめきが…….

 初めて来たセンターの2ゲーム目で,255というとんでもないスコアを叩き出した.

 

 

 筆者も,2ゲーム目で200UPしたので,右投げはここまでにしておこう.

 

 第3ゲームから左投げにスイッチ.

 1フレからいきなりストライクになってしまう(一歩助走).2フレの1投目も一歩助走で9カウントになったが,残ったのが7番だったので,これも一歩助走でカバーを試みたが,左側はやや遅く感じ,カバーも失敗.

 微修正をしつつ左投げは右投げとは反対に10枚から中に入っていく感じになるが,9枚目近辺にも使えそうなラインがあるような…….

 4フレからターキーを叩き出したら,その貯金を最後まで守り切って,何と左投げは1ゲーム目から200UP!

 長男は,ポケットを突いていると思うのだが,何故か1本(特に7番)が残るので,次のゲーム辺りからボールチェンジを考えるようだ.

 こちらは,左右1個ずつしか持って来ていないので,選択の余地もない.

 

 左右で200UPしてしまったので,もう「めぐり」的には「左投げの2ゲーム目を投げ切る」のみ.

 

 第4ゲームは,1本残りのスペアを続けたが3フレで3-7と刺さってしまい,ここで13枚目まで入ることに.4フレをストライクにしたものの,5フレでやはり刺さり気味になって2-4-7が残った.ラインを少し外へと向けつつ,回転を強めて横から突っ込ませるイメージで投げてみたら…….

 何と,こちらも7thでオールウェイ!

 

 長男も220UPして,親子同時200UPも二度目.しかもこちらはそれを左右それぞれの投球で達成.

 

 こうなるともう止まらず,これで最後にしよう,と始めた第5ゲームもストライクでスタート.2フレの2-7スプリットは取り損ねたが,7フレからのハムボーンも飛び出し,プラスで推移.

 最後に4-6-10と割ってしまったものの,左投げは3ゲームとも200UPを果たす.

 長男も,最後をハムボーンで締めて終了.

 

 左投げ3ゲームのAVGは,何と217.

 

 長男は,5ゲームトータルで1,050を超えた.

 

 筆者も,左右計5ゲームで1,022と,普段投げているセンターでも滅多に出ないような絶好調.

 

 スコアシートは,過去のものをウェブ検索すると,他の「アイビーボウル」各店も並んで表示されている用紙がヒットするのだが,現在はかなり減少していることもあるのか,単店表示のものになっていた.

 

 なお,スコアラが不調?なため,わかりにくいのだが,長男の第4ゲーム7フレは「9-10」スプリットのカバーではなく,正確には「6-9」残りのカバー.ただし,6番ピンは大きくスライドして,右ガター直前で止まってしまったので,二次元的に見れば確かに「9-10」に見える.しかし,実際には奥行方向にもずれがあるので,セオリーは6番の左に当てて,その跳ね返りで9番へボールを流す,だろう.

 ところが,長男は左投げなので,これはボールが6番ピンともども右ガター方向に流れかねない.更に,こんな変な残り方のため,ピンセッターはピンを掴めず,そのため9番ピンの手前に2~3本のピンが転がったまま.普通に6番ピンを狙いに行くと,その転がったピンによって予期しない動きになりかねない.

 そこで「いっそ足元のピンごと9番狙って,そのピンの動きに6番を巻き込んだら」というアドバイスをしたら,まさにその通りのピンアクションに.

 あたかも「ピタゴラスイッチ」みたいなピンアクションを見せ,最後に6番がゆっくりと右ガターへと倒れ込み,隣のボックスなどからも「おおっ!」というどよめきが.

 

 筆者の第5ゲーム6フレも,スコアラは1-3-5-9残りのノーヘッドとしているが,実際にはヘッドピンを外していない.というか,この日の左投げは,「ノーヘッドなんかありえない」というほどの絶好調.恐らくだが,3-5-6-9-10のうちの4本が,やはりピンアクションで倒れないままスライドして,ほぼ全ピンが元の位置からずれて残った(普通ならストライクになってもおかしくない)状態.

 最早,どれがそもそも何番ピンかわからないような状態で,果たしてどこを狙って投げればいいのかもわからないほどだった.そのため,投げてから「ヘッド外した……( ̄▽ ̄;)」と頭を抱えるが,最早「常識」が通用しないようなピン配置に救われ,スペアとなった.

 

 色々なことがあったが,概して投げやすいセンターだったことは間違いない.

 一応,帰り際にレーンコンディションの表が貼ってあるのを見つけた.

 オイルの総量がわからないものの,少ないということはなかったと思う.

 また,このコンディション表からもわかるように「壁」はかなりはっきりとしていた.

 内ミスには少し厳しく,刺さってしまうのだが,外ミスについてはかなり許容される感じがあった.基本的に,少し絞り気味に投げたほうがストライク率は上がる感じがしたが,膨らんでしまっても,綺麗に戻って来てくれるので,結果オーライになりやすい.裏まで戻ってしまうようなこともあったが,それならそれで,いい感じに飛んでくれる場面もしばしばあった.

 

 長男曰く「こんなに投げやすい所はあまりない」と.

 それは筆者も同感だ.ここがなくなってしまうのは,ちょっと勿体ない気がする.

 

 ということで,投げ終えたのは16時半過ぎ.

 

 何とか夕方のラッシュ前に逃げ出そうとしたが,既に混雑は始まっており,なかなか進まない.

 2時間もあれば帰れると考えていたのだが,結局4時間近くかかってしまった.

 お盆休み直前の金曜日ということで,それに合わせて動き出す人も多かった可能性がある.

 

 更に,自宅まであと少し,というところで「緊急地震速報」が鳴動.

 その地点では震度4,最大震度は神奈川県西部の5弱で,先日から「南海トラフ地震」の臨時情報(巨大地震注意)が発表されるなど,ちょっと物騒ではある.

 お盆休みに,何も起きなければいいのだが……かく言う筆者は「お盆休み」は関係ない人だが.