ゲーテの「野ばら」よりのお話し。
一、 童(わらべ)は見たり 野なかの薔薇(ばら)
清らに(きよらに)咲ける(さける) その色愛でつ(めでつ)
飽かず(あかず)ながむ 紅(くれない)におう
野なかの薔薇
ゲーテの作詞で、シューベルトが曲をつけたり、ベートーベンが作曲にチャレンジしたりとなにかと話題の多い作品です。
最終的には、ウェルナーが作曲したものが、今ではメジャーになっています。
ゲーテは、シューベルトがつけた歌曲のようなものではなく、ひろく民衆に口ずさまれるような楽曲を希望していたと言われています。
○ 野ばらのモチーフ
ゲーテは20歳の頃、シュトラスブルグの大学の学生でした。そのとき、ローゼンハイム村で野ばらのモデルになるフリデリケ・ブリオンと恋に落ちます。しかし結局ゲーテは彼女を捨ててその地を去ってしまうことになります。
しかし、その時の良心の呵責の念は消えることはなく、「野ばら」の詩には、その思いが込められていると言うことです。
フリーデリーケを野ばらになぞらえることがどういうことなのかは我々には判然とはしませんが、ゲーテが一方ならぬ此の詩に掛けるこだわりと、思い入れを考えるとゲーテにとってはやはり大切な思い出であり心の財産であったに違いありません。
ちなみにフリーデリーケは一生結婚をしなかったそうです。(そのくらいひどいことをしたんだ。)