女王蘭 (祥伝社文庫)/新堂 冬樹
¥780
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帝王星のつなぎ的な作品。
女王蘭単体では、印象が弱い。

藤堂を恨むことで夜の世界に実を投げだした優姫が今回のヒロイン。
扱いが雑といえば、雑かもしれない。
優姫VS冬海のキャスト同士のバトルが途中で投げ出される格好になったのが残念。
文章で優姫の魅力を力強く語る場面が少ないのも、印象が弱いところかも。

そんな優姫のキャストとしての能力は、擬似恋愛のために接客するのではなく、よき理解者・よき友人として、誰にも態度を変えることなく接客をするところ。
けっして客に媚びない、客に対して自分を偽らない。
冬海の逆のスタイルを貫くヒロインです。


正直、この女王蘭単体では記憶に残りにくいお話でした。
感想が書きにくい……。
黒い太陽・女王蘭・帝王星と続けて読んでこそ、でしょうか。


amazonのレビューにもありますが、立花VS藤堂の図式の中で、優姫VS冬海を最後まで使いきれなかったのが惜しい。
そのぶん、帝王星では素晴らしい展開を見せてくれました。

次回は帝王星の感想を、女王蘭も含めて書こうかと。



ちなみに今読んでいる本は、同作家の無間地獄。
黒い太陽(上) (祥伝社文庫)/新堂 冬樹
¥670
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黒い太陽(下) (祥伝社文庫)/新堂 冬樹
¥630
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ほぼネタバレ。
ネタバレというか中身もろっと書いてます。







父親の入院費を稼ぐため、キャバクラ『ミントキャンディ』のボーイとして働く立花。
水商売をしていた母が駆け落ちで蒸発したこともあり、立花はキャバ嬢を憎んでいた。

だが、自分が知るどのキャバ嬢(キャスト)とは違う女性、千鶴には密かな想いを寄せていた。
また、千鶴も立花を憎からず想っていた。
キャストとボーイは会ってはならないのが掟……だが、二人は逢瀬を重ねる。
ある日、千鶴からキャバクラで働くことになった経緯を聞く。
父親の作った借金返済のために夜の世界にいること。そして、千鶴がキャバクラを選んだ理由の一つに、幼馴染みであり初恋の相手だった、藤堂を頼ったことを。
藤堂は、ミントキャンディ他多数の風俗店を経営し、“風俗王”の異名を持つ藤堂観光の若き社長。


ある夜立花は、千鶴に絡む客を殴り倒すという、ボーイとしてあるまじき行動をおこす。

本来ならクビ。
だが藤堂に見込まれ、謹慎後、ホール長へと異例の昇格をした。

この世界は実力主義。
能のない人間はいらない。

藤堂観光後継者の噂を馳せるホール長・長瀬、日本一の稼ぎを誇るキャスト・冬海との出会い、立花は夜の世界を憎みながらも、藤堂との出会いを境にずぶずぶとその世界へ突き進むことに……。




ざっくり言ってしまえば、愛情のもつれ。

千鶴は立花が好きだが、立花がだんだん藤堂に似ていくのが怖くなり、自分の借金の肩代わりをしようと働く立花を止めたいがため、『藤堂とできてる』と嘘をつく。

立花は千鶴が好きで、千鶴にはキャバ嬢をやめられるよう今より稼ぎの多いホール長の仕事を精力的にこなすも、千鶴の『藤堂とできてる』発言にショックを受け、千鶴と藤堂を憎むようになる。

そして藤堂もまた、千鶴を密かに想っていた。


愛情のもつれという単純な骨、キャバクラ経営の肉付けが作品の魅力。
店同士の駆け引き、立花の店はどうなるのか、藤堂はどういう手段をとるのか……。
立花の焦り、ちらつく藤堂の影、読んでいてドキドキ…というかハラハラしました。
物語の着地点がなかなか見えずハラハラ。

ちょっと強引かな、という印象を受けた幕引き。次回作を予定しての終わり方だったんでしょうか…。


最後まで読んで感じたのは、嫌味な登場人物はいなかったところ。
店のキャストもスタッフも、人間なら『あるある』と頷ける行動や心理。
個人的にないだろと突っ込んだのは『スーパーホール長の長瀬』。
……スーパーホール長って。その単語で萎えたのは秘密です。もっと別な言い回しなかったのか。



次は女王蘭。
Amazonでさんざんなレビューでしたが、帝王星の繋ぎ的なものなのか……読んでいきますよー。
6/28購入 黒い太陽上下巻(文庫)、女王蘭(文庫)、帝王星(単行本)

黒い太陽シリーズ三部作完結とのことで、買ってみました。

新堂冬樹の小説を読むのはこれが3冊目。
無間地獄、カリスマを読んだことあるのですが、まあ…、うん…後味悪かった。
でも、とても面白かった。
先が気になる文章展開をするので、さくさく読めた記憶があります。

黒い太陽はキャバクラ…夜の世界を舞台にした物語。
ネットで読んだ記事ですが、新堂氏はこの本を書くにあたってずいぶんと取材をかさねたらしいです。
主人公が黒服(お店のボーイ・スタッフ)なので、舞台の裏側を全面的に出してるのかな?

まだまだ上巻、150Pほどしか読んでないので続きが楽しみ。