今回は「がん情報」です。

 

いつも読んでいただき、ありがとうございます。

 

手術で切除したがんの遺伝子や、画像診断の結果を人工知能(AI)が学んで、患者の生存率を予測する技術開発が進んでいる。

 

九州大学のは、人の全ての遺伝子にあたる約2万2000種類の働きの強さや治療後の状態について、約7000人の乳がん患者のデータをAIに学ばせた。23個の遺伝子の働きから患者を生存率で7分類できることをみつけた。

 

国立がん研究センター研究所は胃がんや肺がんなど約3000人の患者について、約2万2000種類の遺伝子の働きや変異と生存率のデータを、AIの一種「機械学習」で解析した。


腎細胞がんでは特定の遺伝子の働きが弱いと、そうでない場合に比べて3年後の生存率が2倍超の75%になった。様々ながんで精度を確かめる。5年後にも臨床研究や臨床試験(治験)を実施する目標だ。

 

産業技術総合研究所は、磁気共鳴画像装置(MRI)で撮影した脳腫瘍の画像と遺伝子解析の結果について、患者約170人のデータをAIに学ばせた。
 

がん細胞の約10種類の遺伝子の変化から生存率を予測できるメドをつけた。3年後にも技術を確立し、企業との臨床試験を目指す。

 

AIが低い生存率と予想した場合は、新しいがん免疫薬や放射線治療などを積極的に使う治療に切り替えて、生存率向上を狙う。

 

反対に高い予想の場合は、不要な投薬を控え、副作用を避けられる。痛みを和らげる緩和治療をする時期も判断しやすくなり、患者の生活の質を高められる。