版元による紹介は次の通り:
≪寛文六年、豊後国・竹田藩で一族郎党、二十四人が惨殺される事件が起こった。
一人逃げのびたのは、城代の幼い次男・次郎丸ただ一人。次郎丸は、惨殺の下手人である叔父に復讐せんと、江戸で剣の腕を磨き、十四年後、名を変え、藩の剣術指南役として因縁の地に戻るが――。
大分県竹田市の史実をモチーフに描く、第一級ミステリ!≫
時代劇としては結構面白かった。凝りに凝った謎解きとの付き合いには些か疲れた。
終局に“サンチャゴの鐘”が登場する。偶然に、当ブログにも10年前から3度登場している:
サンチャゴの鐘~1612年の禁教令~長崎の鐘 2012-09-12
サンチャゴの鐘~サンティアゴ伝説・巡礼~天草四郎 2012-10-06
アカシヤの花~類想曲?~サンチャゴの鐘 2014-06-14
ウィキペディアによれば:
≪サンチャゴの鐘(サンチャゴのかね)は、大分県 竹田市大字竹田の中川神社に伝わる銅製の鐘。 1612年 ( 慶長 17年)に制作された キリシタン の遺物であり、 1950年 (昭和25年) 8月29日 [1] に「銅鐘」という名称で国の 重要文化財 に指定されている≫
小説「はぐれ鴉」の中では“竹田城”が重要な舞台となる。現在、竹田市があり、城もあることから、竹田城と言えば竹田市の城かと思いきや、ネット検索するとヒットするのは兵庫県の竹田城ばかりだ。
実際、滝廉太郎とも縁の深い竹田の城は“岡城”で、豊後竹田城とも称することになっている。紛らわしいことだ。
“サンチャゴの鐘”という歌謡曲との御縁は10年前からだが、大した歌でもないと思ったからか、あるいはボケたからなのか、メロディーも歌詞もさっぱり浮かんでこない。
