飛翔体 ~ flying object ~ 弾 | 愛唱会ジャーナル

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“いまさら”と軽蔑されそうだが、近年ニュースに頻出する「飛翔体」なる語について考えてみた。
 
言うまでもなく、これは北朝鮮ニュース専用語である(と思っている)。常識的には「ミサイル」と表現するところだろう。何故「飛翔体」なる特別語を用いるのか、事情は知らないが、恐らく政府発表に追随したものだろう。
 
「飛翔体」を律儀に解釈すれば、(空中を)飛ぶ物体となるだろうか。生物、無生物の別を問わない広い使い方が出来そうだ。人工物とすれば、銃砲弾、運動競技用の砲丸や槍、弓術の矢、模型飛行機のような小さい物体から、ロケット弾、ミサイル、旅客機、宇宙ロケットなど多様な「飛翔体」が考えられる。
 
そこで改めて「飛翔体」の語をわざわざ持ち出す政府の意図を推測すれば、その物の正体が不明の段階では広義に解釈できる「安全性」を買ったものではないだろうか。単なる大砲の弾なのか、ロケット弾なのか、弾道ミサイルなのか判らないから取り敢えず「飛翔体」と呼ぼうと。
 
他の諸国の「飛翔体」については同様な用語上の苦労は無いのだろうか。やはり北朝鮮専用語なのだろうか。
 

「飛翔体」を英訳するとどうなるのか。我が語彙から選べば、projectile あたりかと思ったが、念の為ネット検索したら、 flying object らしいと判った。直ちに UFO が連想される。つまり「飛行物体」だ。

 
何度聞いても、見ても落ち着かない「飛翔体」よりは、いっそ「弾(たま)」と呼んだらどうだろう。ロケット弾、誘導弾、弾道弾いずれにしろ「弾」なのだから。北朝鮮を侮りたい政府の腹にもすっきりと落ち着くと思うのだが。
 
ところで、ニュース用語の「飛翔体」が外国語からの翻訳だったとすれば、下手の考え何とやら、、、というオチになる。